パリ、テキサスから①
前回、「教授とあっこちゃん。」を書いてみたら、私の中で80年代好き好きモードが炸裂してしまったので、今回は映画「パリ、テキサス」について書いてみます。
前回同様、私だけの好き好き記述ですので、非常に個人的な見解になります。ただ、この映画の好きな所についてつらつら考えているうちに、私の中にある核心のようなものがうっすら見えてきたので、自分の備忘録的な意味合いもあるかなと思い、うまく書けるかわからないのですが、やってみます。
ヴィム・ヴェンダース監督の1985年劇場公開作品。私が一番好きな映画です。この頃はよく映画を観に行ってました。あまり、映画を見るほうじゃなかったんですが、友達とか彼氏とか職場の人と一緒に観に行ってたんですね。
この作品、当時かなりの話題作だったので、私の周りのほとんどの人が見ていたと思います。当時のバイト先の喫茶店のマスターが、「ナスターシャ・キンスキーてキレイやねぇ」と言っていたのを思い出します。
鮮やかなピンクのニットを着たナスターシャがバーで振り返る場面、非常に印象的なワンシーンです。DVDのジャケットにもなってる、当時の映画のポスターにもあった、この映画の決めショットです。ちなみに、このニット、いい衣装がみつからず、近所?のガレージセールでたまたま入手したものだったと裏話で聞いてビックリです。
しかし。私にとっての「パリ、テキサス」はナスターシャが出てくるまでです。ナスターシャ出てこなくても別によかった。彼女を探してトラヴィスと息子がヒューストンの駐車場で彼女の車をみつけた所で終わった方がいい。
彼女は思い出とイメージの中だけの存在で、実際に探して会いにいく所は、なんとなーく、ぼやかしてエンディング、でもよかったけどなあ。もちろん、その後の覗き部屋での会話の場面も、すごくいいんですが。
やっぱり、ナスターシャの華やかさとエモーショナルな部分が無いと興行的に難しかったでしょうし、地味に終わってしまう危険性はあります。
しかし、その地味さ、何でもないシーンや会話の一つ一つ、そこに私はひかれます。何度見ても飽きないし、去年DVD買って見直したらまた新たに色々と感じる事ができました。
やっぱりいいものは時を超えるのねえ…と感動しつつ、前置きだけで終わってしまいました。次回、「パリ、テキサス」のここが好きなの!突っ走りバージョン へと続きます。(続く)
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