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身の回りの不思議なシンクロニシティ

“シンクロニシティ(共時性)”という言葉は、’80年代にスティングのグループ “ポリス”の同名ヒット曲で脚光を浴びました。なぜか母親の大学時代の心理学テキストを小学3年生あたりから愛読していたサイコ・ラバーな私……なのでユング提唱のこの概念に一目惚れ!

音も当然カッコいい。もろ’80s!

人類もあらゆる生物も、みな根っこのところで繋がった存在(集合的無意識)。だから似た事象が脈絡なくそこここで同時に起きる――日本的には”虫の知らせ”とも言われるシンクロニシティは、今ではすっかり市民権を得ているようです。

私に起きたことで、近ごろ印象的だった二つをご紹介。

ひとつ目は先月、ニューヨークの語学学校でクラスメイトだった青年 ブルーノの夢を見ました。私が”Bruno!” と声をかけたら、彼は怪訝な顔で”No, I am Max”と答えたんです。

ヘンな夢だから気になって、翌日すぐにメッセージを送りました。すると、「Omg(Oh my Godの略) 先週ちょうどMikiko(私)のこと考えてた」と返事が……。

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親しい人とのこういう不思議交信は、たまにありますよね。夢といえば、私の日本での女性上司がカリフォルニアに留学してお部屋を探した時のこと。気に入った物件を内見した夜、亡くなったお父様が夢に出て「その物件は詐欺だ」と。念のためしつこく調べたら本当でした。

もう一つは去年の秋、友人フェルゼンが手術を受けることに。動転した私は、彼女の手術が無事に済むまで大好きなコーヒーを断つことにしました。 

2週間が経って手術の日が過ぎ、彼女は病室での写真をSNSにアップ。私にはメッセージのひとつもなし。写真は割と元気そうだったのでひとまず安心しつつも、「手術成功の報を聞くまでは」と更にコーヒーを我慢しました。

こうした願掛けは、本人に言うと効果が半減するとか。なのでまさか「どうだったのよ結果は〜!? 早くコーヒー飲みたい」とも言えず……w

更に待ちましたがある朝なんとも耐えられなくなり、「何よ!人の気も知らないで!」と、怒り半分にコーヒーを淹れてグイッと飲んでしまいました。

ちょうどその時、フェルゼンから携帯メールが入ったのです。「実は手術後の検査の結果が悪くて、今日の再手術に向かうタクシーの中」と……。

っていう、ちょっとしたシンクロニシティの話だったんですけど。何が言いたいかというと、人間はたとえ今「誰にも相手にされず一人ぼっち」と思っていても、「何をやっても上手くいかなくて、誰もが私より幸せそう」と思っていても、何かとどこかで繋がっているものだっていうこと。

私はとても友だちが少ないし、ニューヨーカーはすっかりコロナ警戒モードになっていて、なかなか「会おう」という話にはならないです。

日本に暫く避難していたため、いざ活動再開といってもトラブル続き。

それでも思うのです。もし暗くなったり自暴自棄になることがあれば、ちょっと待って! 根っこが一つの”世の中”という有機体は、たとえ今日は結果が出なくても日々流動しています。それも好ましい方向に。(歳の功での実感)

だから、明日はいいニュースが来るかも。あるいは、明後日はコロッと気が変わって、やる気が湧くかもしれません。

とはいえ、私はスピリチュアルは信じないほう。成功をイメージしたからって、それ相応の理由がなければ成功するわけないと思っています。(そんな奴がなぜ願掛けなんか? って、聞かないでください……)

それでも、どんな人もこの世の一員である以上、何かに乗っかって上手くいく他力本願ってあってもいいと楽観しています。世の中はバランス。みんなでプヨプヨの地球に玉乗りしているようなもの。誰かが沼に沈んだはずみにプニョッと有機マグマが動けば、不意に高見の丘に上がっているということは起こるのですから。

だからって、玉乗りなんだから突っ立っていては落っこちます。なんとかバランスだけ取りながら(=今ここでできそうなことだけやりながら)シンクロニシティに任せてみるのも一案では? ウルトラCでなく、ウルトラQ(昭和の子ども向けTV番組)のワザ!

ほら、こんな風に有機マグマが動けば、あるはずのない何かが現れる!

最後に、アンジェラ・アキさんの”サイン” をお贈りします。ニューヨークに来た頃によく聴いていた曲です。

“身の回りの不思議な出来事には 暗示的メッセージが隠れている♪“と始まるステキな歌詞。”驚いた突然の同時メール♪“は、きょうの話そのもの。

サビは “何気ないけど偶然じゃない 感じてみて確かなきっかけのサイン♪“ 

人気絶頂期に突然活動休止を発表したアキさん。その後アメリカの音楽大学に留学し、現在は日本で活動。夢だったミュージカル関連のお仕事や楽曲提供をされているというアキさんの歌詞だけに、現実味あり!?

冒頭の写真は、私がアメリカで活動を始めた頃。映画音楽を志す友人たちと。