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人を見て「バカみたい」とつぶやくと、自分も同じ姿になる話(前編)

コレ、本当の話だから注意したほうがいいです。人を見て優越感感じるなんてこと、めったにしない私……ですが、人生でそれをやった二回ともが、自分がバカにしたその立場に自分がなりましたw

1回目は、娘を妊娠するちょっと前のことです。結婚後もフルタイム・ベースでピアノを教えていましたが、子供を育てるとなると、フリーランスの夫の稼ぎでは、安定が少し心配。今のうちに正社員の勤めでも、と転職活動を始めました。バブルの頃のことで、感触は上々でした。

そんな折、自宅から駅に向かって仕事に出かけたある昼下がり。自由が丘東急の入り口あたりで、子連れ主婦軍団を見かけたんです。一様に手入れしてない顔まわりに、皆で示し合わせたかのような緊張感のない服装で、うす汚れたベビーカーを押していました。

「平日の昼間から、なんてみっともない……。私は絶対、あんな風にはならない」と、眉をひそめた私。それからは、かっこいいワーキング・ママを目指すべく、さらに高望みをして、就活にはげみました。

その甲斐あって、業界上位の有名な通訳派遣会社から内定が出ました。コーディネーターという、英語を活かせるハイスペックなお仕事です。私は喜び勇んで、夫に報告しました。

ところが、夫からは「おめでとう」の一言もありません。不機嫌に黙り込む夫を見て、「この仕事をしたら、夫は子供にもこんな顔をするに違いない」と思った私は、さっさとその内定をお断りしました。

出産後、ピアノ講師の仕事すら許してもらえなかった私は、貧乏くさい主婦になりました。幸い仲良くなった公園グループのハイ・スタンダードのおかげで、平日はナチュラル・メイクと女らしさのあるカジュアル・ファッションがお約束でしたが……。

公園に行かない週末には、一気にだらけて悲惨な有様。で、ベビーカーを押して自由が丘東急を歩いていたら、すれ違った綺麗な女の子に、「何見てるんですか?ブサイクのくせに」と、憎々しげに言われました。

私はその子を怒る気にはなれませんでした。でも――「自分がしたことがいつか自分に返ってくる」とはいえ、ちょっとヒドすぎはしないでしょうか……!?

冒頭の写真は、ニューヨークに行った当初、翻訳のお仕事をしていたファッション雑誌のパーティーにて。八頭身のモデルさんの実物に初めて遭遇。背後のエンパイアステートビルが、ひときわ輝いて見えたっけ……。

ちなみに私は、キレイなママなんて信用してません。髪を巻きフルメイクをするその間、ビデオに子守をさせてるんでしょ? w

(ニューヨーク版後編に続く)

#コラム #育児 #バブル #英語 #インディークラシック #ニューヨーク