見出し画像

【雑誌レビュー】PRESIDENTプレジデント世界一の最新研究!睡眠革命

2021年7月30日号のビジネス誌プレジデントが睡眠特集でした。

発売されて3か月以上たって、全くもって今更でもあるのですが、掲載されている内容がとても良くて、何度も読み直しているので、改めてここでも紹介したいと思います。最近ではテレビでも睡眠特集があったり、睡眠を見直す機運が高まっています。

こうした睡眠への関心の高まりの理由として考えられこととして

睡眠についての研究が進んで、以前よりもよりわかってきたことが増えてきていること

気軽にアプリや活動量計、指輪型デバイスなどで自身の睡眠ログを気軽にとれるようになってきたこと

コロナ禍により家での過ごし方や、ウェルビーイングといった、生きる上での土台を見直す、健康意識の高まりが影響している

といったことがあるのかなと思っています。

その中でも、今回のプレジデントの特集はとにかく睡眠について、多角的に捉えられていて、かつ、一つ一つの特集がしっかり専門家の意見やデータが示されているので、信頼感もあります。

また、各界のエキスパートの睡眠へのこだわりを読むこともできて、人によって違うところもあれば、重複して行っている内容もあり、お手本として自分のライフスタイルに合わせて取り入れられそうなところを見つけるきっかけにもなります。

ここでは、取り上げられている人、物、データという切り口で紹介したいと思います。

睡眠についてのプロフェッショナル揃っています。

何より人が素晴らしいです。簡単に雑誌の中に出てくる方たちを列挙致します。

・柳沢正史
筑波大学国際総合睡眠医科学研究機構長 通称(IIISトリプルアイエス)という2012年に設立された、世界でも数少ない睡眠に関する専門研究機関の長。とりわけ、睡眠の基礎研究に特化した総合研究機関は、ここだけと言っても過言ではない。
友野なお
睡眠コンサルタント。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科修士。行動療法からの睡眠改善、快眠を促す寝室空間づくりを得意とし、全国での講演活動、企業の商品開発や執筆活動などを行う。
・佐田誠(Part.1血圧と睡眠)
国立循環器病研究センター呼吸器・感染症診療部医長。山形大学医学部卒業。国立がんセンター研究所研修医、米国国立衛生研究所局員研究員、山形大学医学部講師などを経て現職に。
白川修一郎(Part.2がんと睡眠)
睡眠評価研究機構代表。医学博士。睡眠研究のパイオニアとして知られ、各企業の睡眠教育に携わる。『命を縮める「睡眠負債」を解消する科学的に正しい最速の方法』をはじめ著書多数。
小林弘幸(part.3コロナと睡眠)
順天堂大学医学部教授。1987年、順天堂大学医学部卒業。92年同大学院博士号取得。2006年、同大学総合診療科研究室・大学院研究科病院管理学教授に就任。『整える習慣』『自律神経にいいこと超大全』など著書多数。
・田中伸明(part.4うつと睡眠)
ベスリクリニック理事長。鹿児島大学医学部卒業。厚生労働省、外資系コンサル会社などを経て現職。薬に頼らない治療法で、ビジネスパーソンのメンタル障害の解決に尽力。ベスリクリニックHP
・菅原洋平(part.4うつと睡眠)
作業療法士。ユークロニア代表。国際医療福祉大学卒業。2012年ユークロニア設立。生体リズムや脳の仕組みを使った人材開発を、精力的に行う。著書に『あなたの人生を変える睡眠の法則』など。ユークロニアHP
・三島和夫(Part.5老化と睡眠)
秋田大学大学院医学系研究科精神科学講座教授。国立精神・神経医療研究センター睡眠・覚醒障害研究部部長などを経て、2018年より現職。『朝型勤務がダメな理由 あたなの睡眠を改善する最新知識』など著書多数。ナショナルジオグラフィックの連載「睡眠の都市伝説を斬る」もとても参考になります。

雑誌前半の最先端の研究、快眠レッスン、「病気と睡眠」の因果関係といった部分だけでも、それぞれの方が一冊丸ごと睡眠についての本を書けるほどの方々です。まさに、スペシャリストであり睡眠の最前線で活躍されている方ばかりです。

限られた文章の中に知恵がギュっと詰まっていて、贅沢だなと感じます。

プロフェッショナルの実践する眠り方や睡眠についての考え方を知る

超一流プロフェッショナルに聞く「眠りのマイルール」という項目で、プロフェッショナルの実践する睡眠についての考え方や実践していることが分かります。

知識として知っていることを踏まえて、実際にそれを取り入れているようなプロフェッショナルの話から、自分の生活に取り入れる際のイメージが湧いてきます。

プロフェッショナルとして登場する方々も豪華です。

・青山学院大学陸上競技部長距離ブロック監督 原晋
箱根駅伝で第91回箱根駅伝で史上初の総合優勝、その後4連覇を達成。
著書:改革する思考など多数

今や大学駅伝の強豪となっている青山学院大学の原監督の話です。

青学はRIZEというマットレスメーカーとも提携をして、睡眠環境や移動中の姿勢にもこだわっていることは以前から知っていましたが、書かれている監督の考え方も素晴らしいなと改めて思わされました。

原監督自身の睡眠での大失敗の話などもあり、だからこそ睡眠を含めて生活習慣すべてを大事にされるのであり、結果を出す選手は日々の生活から意識が違うんだなと再確認しました。


・元国際線パーサー 黒木安馬
JALの国際線客室添乗員として30年間勤務、地球860周、飛行時間2万時間。

著書:ファーストクラスの心配り〈フライトタイム2万時間 元JAL国際線チーフパーサーが教える〉など多数

年間200万キロ、時差ボケもあたりまえ、朝と夜の区別も取りにくいといったハードなお仕事から得られた経験に基づく睡眠ハックがとても参考になりました。

例えば、必ず耳栓を付けて寝るそうです。しかも、特別な耳栓ではなく飛行機の中で配っているものと同じような、100円均一でも買えるようなもので良いそうです。

私も耳栓を付けて寝ることもあるのですが、最近知った耳栓の正しい着け方を実践するようになったら、全然違いました。

画像1

https://multimedia.3m.com/mws/media/972691O/ohs-229-hc.pdf


・エアウィーヴ会長兼社長 高岡本洲

寝具メーカーとして、これから睡眠への意識に革命が起こると明言されています。大変忙しい経営者としての日常においても、必ず6時間30分~7時間の睡眠時間を確保。そして、寝る1時間前からは携帯・パソコン・テレビなどのモニターは見ないようにしているということでした。


・解剖学者 養老孟子

寝ている間に脳内では「秩序の回復」という作業が行われている時間ということを、図書館を使った例え話でされていてわかりやすかったです。眠りで困ったことは無いという養老孟子さん、理由は「人間は必要な時に寝るもんだと思っている。頑張って起きていても、嫌でも眠くなりますから」という心配しすぎないということがポイントのようでした。

睡眠関連グッズは色々あるけど基礎知識も網羅されています

物においては、睡眠関連のグッズとして、寝具(マットレス・まくら)・パジャマなどが浮かぶと思いますがそれぞれについても、しっかり専門家の意見をもとに特集されています。

どれも興味深かったのですが、私はパジャマとスマートウォッチの紹介に注目しました。

パジャマについて

季節が夏の特集ということもあり、夏場でも快適に眠れるパジャマという観点なのですが、意外と長袖長ズボンというスタイルが推奨されていました。

ついつい、夏場になると半袖短パンとか肌を出した寝具を選びがちかと思いますが、実は長袖長ズボンで吸湿速乾に優れた素材・生地を使ったものが良いのだそうです。

スマートウォッチの比較

私も愛用するFITBITがアップルウォッチを抑えて、栄えある一位に選ばれていました。自己満ですね。選定の理由が電池寿命・データの精度・価格という3つのバランスが良い所となっており、確かにそうだなって思いました。

紹介してくださっていた、山口大輔さんのウェブメディアでも睡眠計ガジェットの紹介がされているので、とても参考になります。

ガジェットの特集としては、ここ最近話題のOuraRingに触れられていなかったのがちょっと残念ではありましたが、またどこかで特集されたりするのを楽しみにしたいと思います。

「病気と睡眠」に関連する多くのデータ

様々な疾病リスクとの関連についてのデータと知見が分かりやすく乗っており、改めて睡眠の重要性を強く感じさせてくれます。

睡眠時間が5~6時間という方は風邪になるリスクが4.24倍、5時間未満は4.5倍といったことや死亡率:睡眠時間が6時間以下:2.4倍
※「睡眠革命」(プレジデント2021年7/30号)P27 より抜粋

感覚的に睡眠不足は体に良くないと思っていてもこうして数字で見せられるとドキッとしますね。

雑誌の中身は、もちろん今回ここでは紹介しきれていない、情報満載の濃い内容となっていますので、今からでも睡眠に興味がある方は手に取られることをお勧めします。

睡眠改善に向けて、こうした知識を吸収し、それを自分なりに取り入れてみて頂ければと思います。やるべきことの一つ一つはとても小さなことだったりするのですが、日々の積み重ねが快眠につながります。

それでは、皆さんが毎日、よく眠れてご機嫌で暮らせますように。

睡眠が変われば人生がかわる
睡眠研究家みんたつ

▼睡眠習慣の改善相談受付中



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?