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リ・ジョンヒョクの気持ちから考える、「で、それはいつだったの?」

「愛の不時着」を初めて完走してから、ちょうど一年が経った。

今では、毎日ほぼ1話ペースで、何かしらの韓国ドラマ(または映画)を観る生活だけど、こんなにも韓国コンテンツにハマっているのは、紛れもなく「愛の不時着」に出会ったからだ。

なので、私を韓国ドラマ沼へ誘った「愛の不時着」には特別な思いがある。
「愛の不時着」への想いをnoteに書きなぐっていたのは昨年が懐かしき。



さて、「愛の不時着ドハマり1周年」を迎えた日曜の午後、「愛の不時着」をこよなく愛する方々によって開催された「愛の不時着そこまでいって委員会?」という沼会議@オンラインに参加した。
そして、久々に「愛の不時着」についてじっくりと考えた。


本日の沼会議のお題は「リ・ジョンヒョクとセリはいつ(どこで)結ばれたか」
「北朝鮮」「韓国」「スイス」、結ばれた場所として、支持する選択肢について意見を述べるという形式。

スピーカーの方々の意見を聞きながら、「なるほど、そんな考え方もあるのね…」と、人それぞれの感じ方が興味深く、あっという間に時間が過ぎた。


ちなみに私は、結ばれたのは「韓国」だと思っている。
具体的には、リ・ジョンヒョクが韓国に潜入したその日、またはセリの部屋で二人が寛ぎ焼酎を飲み交わした後だと踏んでいる。(この意見は「韓国派」のマジョリティだとう思う)

その辺りについて思うところを綴っておきたい。


1.「で、それはいつだったの?」の答えは「韓国」だと思う理由

前述のように、「二人が結ばれたのは韓国」と思っている。

これはリ・ジョンヒョクの性格を勝手に分析し、自分なりにリ・ジョンヒョクの気持ちになりきってみて考えた結果だ。



まずは、北朝鮮→韓国に行くまでで、リ・ジョンヒョクに起きたことをリ・ジョンヒョク目線でおさらいしてみたい。(ここにヒントがあると思っている)

1)突然空から降ってきた南朝鮮の女に逃げられる
2)家の前でその女(ユン・セリ)に再会
3)ユン・セリの存在がバレたら俺たちもヤバイしユン・セリも危険(悩ましい)
4)船渡しで帰国させるつもりが失敗(「南朝鮮式作戦」としてのキスを決行)
5)ユン・セリのことが気になる(が、彼女は南の女だ。自制、自制…)
6)空路で出国させるつもりが、ユン・セリをかばって銃で撃たれる
7)帰国しなかったユン・セリに「怒」。でも彼女の献身的看護を知り反省…
8)キス、しちゃった…(ユン・セリが好きだと自覚…)
9)入院している間にユン・セリがク・スンジュンのところに行ってしまう
10)やっと取り戻したユン・セリがさらわれる(銃で撃たれて死んだかも…)
11)と思ったら、ユン・セリは実家で拉致されていた
12)数年前にスイスで出会っていたことを知る(運命だ!)
13)ユン・セリを「無事に南へ帰す」という使命をようやく果す
14)でも、本当は別れたくなかった… 。恋煩いで腑抜ける
15)チョ・チョルガンがユン・セリを狙っていると知る(戦闘モードへ)
16)韓国に行く。命に代えてもユン・セリを守らねば!(ついでにリ家も守れるし)


この(大雑把な)流れの中で、太字で示した 6)、10)、16)こそが、リ・ジョンヒョクがエネルギーを使った出来事ベスト3だと思う。

6)や10)もそりゃ劇的だけど、これはいずれもリ・ジョンヒョクのホームである北朝鮮での出来事だというのがポイント。

北朝鮮において恵まれた階層に属する彼が、6)で犬死することは考えにくい。また、10)に至っては恵まれた階層の象徴でもある「総政治局長である父親」の仕業だったワケで、リ・ジョンヒョクの行動によって結果に影響を与える余地がある。
実際のところ、父親に声を荒げて反発し、事なきを得たではないか。


その一方で、16)だけは毛色が違う。
万が一失敗すればリ・ジョンヒョクのみならず、父親の失脚だってありえる。
そもそも脱北ってのは北朝鮮において大罪中の大罪なのだ。

それに、リ・ジョンヒョクにとって韓国は未知の世界。
完全アウェイのその場所に一人で潜入するのは、間違いなく危険な行為だ。
そしてなにより、「匍匐前進で崩落の恐れのある洞穴を進む」という、難易度の高い命がけの行動を取らなければならないのだよ、我らがリ・ジョンヒョクは。

この、精神的のみならず肉体的な負荷を鑑みれば、「韓国へ潜入」という一大イベントを成し遂げた後、ユン・セリと再会したリ・ジョンヒョクの高揚感は半端ないと思うのだ。

「母体ソロで一途なリ・ジョンヒョクが、自らの持てる体力と精神力の全てをかけて、目標(まずは、韓国に潜入しユン・セリに会う)を達成したその日その時こそ、高揚感を胸に、ユン・セリと結ばれたのではないか」というのが私の推測1。



推測2として候補に挙がるのは、二人きりで焼酎を飲み交わしながら、リ・ジョンヒョクが叶わぬ夢をユン・セリに語った夜。

韓国で結ばれるとしたら、少なくとも二人きりの時だと思うので、第5中隊の面々やマンボク同志がセリの家に泊まる前の、この日、このタイミングというのは十分考えられる。

また、こちらの記事↓でも書いたが、この夜は、リ・ジョンヒョクがユン・セリに「素」を見せ、胸に秘めた自分の気持ちを初めて率直に語った日でもある。

北に帰りたくない  帰るのがイヤだ
君と ここにいたい

ここで 君と結婚して 君に似た子供もほしい


これはリ・ジョンヒョクの心からの言葉。それが実現しないことをわかっていながら、今まで自制していた本音を口にした。
つまり。明らかにこの夜の彼はいつもと違っていた。


もちろん、責任感あるリ・ジョンヒョクには「ユン・セリと添い遂げられないなら手を出すべきではない」という自制心がある。

しかし一方で別れの日は迫っており、それはそれで身を切られる思い。そう考えると、「共に生きられない現実」を重々承知していながら、(お酒の力も借りて)一歩踏み出したと考えることはできないだろうか。

二人の未来を夢見たその夜は特別な夜となり、結果としてリ・ジョンヒョクの気持ちが行動となって現れてもおかしくないように感じるのだ。



いずれにしても、リ・ジョンヒョクにとって、韓国という新たな環境下においては全てが非日常。
だからこそ、冷静沈着で思慮深い彼らしからぬ別の一面が行動として現れる。

「愛する人を守る」という使命感と行動がもたらす高揚感や、ついつい見せてしまう「素」の姿も、その一環なのではないかしら。


2.北朝鮮、スイスではないと考える理由

さて、「韓国」で結ばれた派の私なので、必然的にスイスではないという結論に至るわけだが、もちろん、スイスでのリ・ジョンヒョクとユン・セリは、プラトニックではない大人の恋人同志として過ごしたと(勝手に)思っている。

でも、実は「スイス」派が一番ロマンチックな展開よね。これぞ純愛ドラマの王道パターンだと心から思うのだけど(そういうのも良いな、と思うけど)、現実的な私は、「結ばれてもいないのに数年とか待てないやろ、普通」などと思ってしまう。言い換えれば、韓国で結ばれていたからこそ、お互いの絆が深まり待つことができたのではないか?
そういう意味でも「韓国」派の立場を捨てられない私なのであった。


一方で、「北朝鮮ではない」と考える理由のひとつに、「いったい、いつそのチャンスがあった?」という疑問がある。

少なくともソ・ダンを振る前、つまりはユン・セリへの想いに気づく前に結ばれることはあり得ず、また、銃で撃たれて治療中の時期は、それどこれではないわけで。


今日の沼会議では「リ・ジョンヒョクの実家で結ばれたのでは?」という意見があり、「なるほど〜」と思いながら聞いていた。

しかし、「死んだかもしれない」ユン・セリの無事を知り安堵&心が揺れたとしても、リ・ジョンヒョクとしては、彼女を拉致したのが自分の父親だという事実に多少なりとも後ろめたさを感じていたのではないだろうか。そう考えると、このタイミングではないような。。

また、いくら大きなお家とはいえ、初めての夜を「両親がいる家で」っていうのはあまりイメージが湧かなかった。
リ・ジョンヒョクも結局のところ良き息子だと思うので、「南朝鮮の女」の出現で窮地に追い込まれかねない「リ家」や父親の立場に配慮したとすれば、そこで結ばれたというのは「ないかな〜」と思い至るのであった。


結局のところ、前章で述べたように、ホームである北朝鮮において、母体ソロ且つ、冷静なリ・ジョンヒョクの気持ちが高揚するタイミング(つまりはアドレナリンが猛烈に出ている状況)がないと思うのだよ。。

全ては私の勝手な解釈ですけど。。


3.最後に

それにしても、この話題で数時間も会議ができるというのが本当にすごい。
「愛の不時着」はなんと人々に愛されていることか。「皆さん、本当にこのドラマが好きなんだな」と思うと、それだけでなんだかとても嬉しくなった。

そしてそれは、主催してくださったBINTAさんのおかげなのは間違いなし。
また、スピーカーとして参加されていた方々の忌憚なきご意見により会は盛り上がり。この素敵な沼会議に参加できたことに感謝。

いちリスナーとして参加した「聞き専」の私ですが、「良き日曜の午後をありがとう」と申し上げたい。



久々に、「愛の不時着」見るかな〜。




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