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『賢い医師生活2』Ep7-医師の日常と患者の非日常。そして99sにも変化の兆し

一週スキップを経て、エピソード7が配信された。

エピソード7がフォーカスしているのは、いつもの「医師の日常」ではなく、「患者やその家族の非日常」。そう言う意味で、いつもより患者寄りのお話だった。


1.「医師の日常」と「患者の非日常」について

病院でのあれこれは、医師にとっては日常でも、病院に訪れる患者やその家族からすると人生の一大事。

イクジュンが言うとおり、患者にとって「最後の砦」なのが病院なワケで。

よって、患者と医療関係者たちとの間に温度差があるのはしかたがないことでもある。


さて、エピソード7では、妹の手術を心配するあまり、医師や看護師に失礼な物言いをする患者兄が登場する。

たとえば、
「先生、経験は豊富ですよね?」「(看護師に向かって)採血くらいは経験豊富な人がしてください」などなど。

おまけに手術前日には、執刀医であるイクジュンにプレッシャーをかけるが如く「今夜は早く寝て、酒も飲まないでください」「絶対成功させると信じてますから」と訴えてしまうあたり、結構すごい。

客観的にみれば患者兄の行動は行き過ぎ。

でも、別れ際に「ファイティン」とポーズをとるのを見るにつけ、「この人、本当はそれほど悪い人間ではないのだろう」と想像させる。

そして、そんな彼をクレーマーとして扱うのではなく、優しく見守るのが「賢い医師生活」の良いところ。

患者や患者の家族にとって、入院や手術は非常事態であり体裁を取り繕っている場合ではないのだ。
だからこそ、いつもなら口にするのは遠慮するような本音も出てしまう。

イクジュンもそれをわかっている。

患者には人生の一大事で 最も劇的な瞬間だ
そんな時に俺たちと会う



また、患者兄の態度に腹を立てているユンボクに、「患者兄も自分の姿を分かってる」と彼の立場に立って彼女を諭す。

今の患者兄にとって、妹の命が助かることの他に大事なことなどないのだ。

ともあれ、イクジュンの話を聞き、かつての自分を思い出し涙するユンボクの素直さは尊い(涙)。

そして、患者兄。
無事手術が成功した後、たくさんの差し入れと共に、自分の態度を詫びに訪れる。
そしてそれは、彼にとっての非日常が終わったことを表している。


ところで、この展開を見て思ったことは、「これ、人ごとではない・・・」ということ。
私も同じ立場なら、患者兄と同じことをするかもしれない。

人間は結局のところ感情の生き物であり、非日常に身をおけばいつもの自分ではいられない。だからこそ、非日常に翻弄される患者やその家族を見守り支える医師や看護師の存在は大きい。


そして物語終盤に登場したある救急患者の母、キム医師がオチといえばオチ。
彼女は小児科医でありながら、娘の症状に我を忘れ「お医者さんはいないの!」と怒鳴り声を挙げる。

そう、たとえ医師であったとしても、大切な人の病気や命に関わる局面では、冷静ではいられないのだ。


また、伏線としてエピソード前半にさらりと差し込まれている、ジョンウォンと彼の患者(少年)との会話が後から効いてくる。

ジョンウォンに「3ヶ月後に診察に来るように」と言われた少年は、外来の間隔が長いことを回復の証として喜ぶ。

僕は先生が好きだけど あまり会わない方がいいいいです


非日常とは、たまにだから耐えられるのだ。

いずれにしても、医師や看護師の仕事は他者の非日常を受け入れ、日常に戻してあげること。

ドラマを観ながら、望んでいない非日常を過ごす患者を受け入れる、医師をはじめとする医療関係者の存在に心救われた感じ。


2. 99sの今後の日常にもそろそろ変化が

ところで、前回あたりから99s5人の話が滞り気味だという印象。
シーズン2開始直後は諸々動きがあったけど、中盤にかけてはわりと静か。

でも、水面下で仕込みは静かに進んでいる。


たとえばイクジュンとソンファ。
イクジュンの告白から時間を経て、ソンファの気持ちは徐々に変化しつつある。

そのきっかけのひとつが、Ep3で登場したVIP患者の兄との会話。
親友に告白され、その後恋人同士になったVIP患者兄は言う。

その日以降、考え方を変えたんです。友達でなく、男と女だと


彼の話がソンファの心にひっかかっていた「親友との恋愛にどう向き合うか」のヒントになったのは間違いない。

一方、告白した側のイクジュンは、気まずさは何処へやら。相変わらずの陽キャラで、いつもと変わらずソンファのそばにいる。
そしてそれが、ソンファに精神的安定感をもたらしている。

ところで、キャンプで和むソンファとイクジュンを見て思い出したのはシーズン1のある場面。
それは、雨の日にソロキャンプをするソンファをチホンが訪ねる場面。
彼は今何処。。(再登場キボウ。。)



さて、ソッキョンはといえば、相も変わらずな日々を送っているが、変化は彼の周辺で勃発中。

それは、彼の母とミナ。
ソッキョンにとってのキーパーソンであるこの二人が、最悪な出会い方をしてしまった。ここは一波乱ありそうな。

でも、個人的には、ソッキョン母とミナは意外とうまくやれそうだと思ったり。ミナの鈍感力と素直さ、そしてはっきりモノをいう性格は、ソッキョン母の意地悪や神経質さに打ち勝つような気がする。結果、ソッキョン母は文句を言いながらもミナを認める展開になるような。。と、これは先走りしすぎてる私の妄想だけど。



そして、私の中で最も気になるのがジュンワン。今週も背中が泣いている。。
なのに、寂しい中年男モード全開の彼に追い討ちが。

彼は、運転中のイクジュンと電話越しに話すイクスンの声を偶然聞いてしまう。
忘れられない元彼女の声に、打ちのめされるジュンワンの苦い顔を見ると胸が痛い。

「お願いだから、このカップル、早くなんとかしてあげて!」と毎週の如く思うのであった。


最後にジョンウォン。
ギョウルへのプロポーズはお預けをくらってしまってこちらも胸痛。

シーズン2開始から、ギョウルとのラブラブっぷりを披露し、幸せ独り占め状態だったジョンウォン。が、ここにきて様子が変わってきた。

何よりも心配なのは母ロサの体調。
Ep8予告編では、母の病状に気がつかなかったことを悔いるジョンウォンの姿がちらり。ギョウルの家族の事情も含めて、ジョンウォンの人生の春にも変化の兆し。


何はともあれ、シーズン2も後半に突入。
最終回に向けて加速し始めた感あり。


Ep7は5人そろっての食事シーンがなくて寂しかったけど、今後の展開含め、Ep8以降に期待したい。


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【今週のイクジュン】
イクジュンの人好きはある意味才能の域。

「なぜ知り合いが多いのか」ということについて、彼は言う。

皆、俺が好きだから


この、イクジュンの自己肯定感は、嫌味がなくてむしろ清々しい。

また、「どうやら 俺は かわいいみたい」と耳を押さえて謎のステップをする姿がツボ。

ウジュ顔負けの天真爛漫さよ。
私もあなたの知り合いになりたいです。



トップ画像:tvN「賢い医師生活」公式サイトより引用
http://program.tving.com/tvn/doctorlife2



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