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夏の日課、レスキュー。

私のまちは樹林が多いので、夜、散歩していると、セミやカブトムシがよくひっくり返っている。

私「もしもし、お腹が見えてますよ。」
小さなもの「た・す・け・て」
(人差し指を握らせる。)
小さなもの「いやー、助かったよ。」
私「ぶつかっちゃたの?」
小さなもの「目がくらんじゃってさぁ。」
私「明るすぎるもんね。夜はフラフラしちゃだめだよ。」

こんな会話をしてるときにかぎって、犬の散歩の人が通りかかるのなぜだ。
犬にまで不審な目で見られる私。


春も寝ぼけたヒキガエルが道路の真ん中でぼーとしているので、2メートル先の上水路に帰ってもらわないといけない。
「踏まれちゃうよ、私みたいにゆっくり下見て歩く、暇人ばかりじゃないんだから。車も自転車も通るしね。」

梅雨も梅雨で、嬉しくて道路に出てきてくつろいでいるので、お帰りいただかないといけない。
子どもの頃、母が実家の庭に住みつくヒキガエルを、
「カエルは庭の主だから、大切にしなさい」
と言っていたのを思い出す。

ヒキガエルって見た目よりずっしり重いんだよね。
それといつも思うのが、カエルに似た感触をしているものって他にいない。爬虫類や両生類で触われるものがなかなかいないから、そのように感じるのかもしれないけれど。(自然界の彼らはたいていすばしっこい。)

温かいわけではないのに、明らかに生き物だと分かる感触をしている。ふわふわうさぎを毎日撫で回しているせいか、不思議だと感じる。


どんな生き物であっても、
無惨な姿で死んでいるところは見たくないし、悲しい。
あたかも出没したかのように「出てきた」と使ってしまうけれど、もとから住んでいたのは彼らで、申し訳なく思う。

いいことをしたような気になるのは、自己満足なのかな。
でも、お天道さまは見ていて、喜んでくれていると思うんだ。

これ以上変な人だと思われるのも嫌なので、人には言わないけれど、ルーナには報告する。
「いいことしたね」と、レスキューした手を小さな舌で舐めてくれます。

2023.7.1

「買い物レスキュー」と名付けているものもある。
買い物に行ったときに、半額を貼ってあるその日期限のものを買うこと。
焼き芋を買い物かごに入れた。直後、残った焼き芋が廃棄のかごに回収されるのを見た。


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