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ミサトミライプロジェクト・その後


【お待たせしました!】

 前回紹介しました「ミサトミライプロジェクト」の続報です。
高田中学校3年生が取り組んでいた「2033年の会津美里町の新聞」がついに完成し、15日にプレゼンテーションが行われました。プロジェクトに協力した未来創造局の私たちも招待いただき、生徒の皆さんのふるさとへの熱い思いを聞かせていただきました。

今回はプレゼンテーションの様子と、完成した新聞を紹介します。

※ミサトミライプジェクトとは…
 「2032年の福島民報」を見た会津美里町の高田中学校の先生から、「私たちの学校でも地域の未来を創造して新聞を作ってみたい」との相談をいただき、未来創造局のメンバーが協力して10年後の新聞づくりに挑戦するプロジェクトです。
5月2日にスタートして、生徒さんたちが取材や調査を重ね、新聞づくりを進めてきました。
詳しくは「ミサトミライプロジェクト」の回をご覧ください。

【9班の作品をご紹介】

生徒の皆さんは9班に分かれてそれぞれテーマを考えて新聞を作りました。
一つず紹介します。

■1班「みさとみらい新聞」

 10年後、大人になっても住みやすい、大人も子供も楽しく住めるまちであることを願って作ったというこの新聞。ICTが進む中、逆に人とのコミュニケーションが求められるようになったという切り口が良いですね。Wi-Fiの利用料金が高齢者や子育て世帯に配慮されているところも、人口減少への対策が感じ取られますね。

■2班「美里の今に迫る新聞」

 「みんなが笑って過ごせる 美里町であってほしい」という思いを込めているそうです。
 外見をよくする農業という観点がおもしろいですね。商店街の課題とこれからの展望、希望も描かれた上、提案までされていて、とても良いなぁと思います。

■3班「ミサト開発新聞」

 「美里町の人口が増えて活性化してほしい。そのためには自然を生かし良さを分かってもらおう」と考えて作ったそうです。町のキャラクター「あいづじげん」をモチーフにした「じげんの森」。キャンプやフェスなど可能性が広がりますよね。クラウドファンディングやふるさと納税といった資金調達方法もナイスアイデア。イラストのクオリティも高く、鳥居型のデザインもすてきです。

■4班 「未来へ挑戦新聞」

 東京五輪をヒントに、自然に囲まれたスポーツ施設の新設で町おこしをしようというアイデアを形にした新聞です。
 かなりビッグな、夢ある施設ですね。町民の9割の賛同を得るなど、「完成までの道のり」の記事から当事者の並々ならぬ思いが伝わってきました。今でも駅伝の強豪校があるスポーツが盛んな地域ですが、さらに飛躍した会津美里町の姿が思い浮かびます!

■5班 「NEWTOWN MISATO新聞」

 「美しく新しい町に生まれ変わってほしい」という期待を込めた新聞です。
町の中心を駅や役場ではなく、学校に置くことで、若い世代を核とした街づくりの実現を意識していることが伝わりました。「ミサト学園」の自由登校や選択授業など、うらやましいです!生徒の自主性を大切にした、「美しく新しい」未来を感じさせる学校ですね。グラフィックの加工技術のレベルが高いことにも驚きです!

■6班 「美里町未来計画大作戦!新聞」

 町の人口の推移から、移住による人口増加よりも、観光客を呼び込むことで地域おこしと豊かな街づくりにつなげようという考えから生まれた新聞です。全国的にも大きな課題となっている空き家問題に鋭く切り込み、2023年現在のデータ もしっかり調べてあり、素晴らしいです。伊佐須美神社での結婚式や道の駅の開設と、どれも「町おこし」にテーマを合わせていて、ふるさと愛が感じられます。道の駅の「にんじん 買うなら2時」のネーミングセンスには脱帽です!

■7班 「ミサトに集まろ!!駅伝新聞」

 陸上大好きな駅伝部の皆さんのチームが作った新聞です。
地元愛、陸上愛にあふれる記事ですね。スポーツツーリズムという言葉があるように、新競技場を核に国内外からの合宿、ツアーを誘致できれば、観光の盛り上がり、経済効果も抜群で素晴らしいです。芝トラックの発想も良いですね。けが防止や足首強化といった根拠がしっかり盛り込まれていて、さすが駅伝部!と感心しました。

■8班「高田ホルモンせんべい新聞」

 食べ物を通じて町おこしをしたいと考えた8班の皆さん。
なんと、会津美里の名物「高田せんべい」と「ホルモン焼き」を組み合わせて新名物の開発をしてしまいました! ホルモン焼きを提供する店舗への取材をしっかり重ね、実際に試作品づくりまで行うこの発想力と行動力に驚かされました。こってり濃厚なホルモン焼きとお米で作られた高田せんべい、合わないわけがありませんよね!? ありそうでなかったこの商品が、本当に商品化されることを願ってやみません。

■9班「会津美里町祭り新聞」

 会津美里町には伝統あるさまざまなお祭りがあり、それらがもっと楽しいお祭りになって10年後もその先もずっと続いてほしいという願いを込めて作られた新聞です。
「早乙女なのに、なぜ男の人が踊るのか」という素朴な疑問を解決してくれるところが読んでいて気持ちがいいです!地元に息づくさまざまなお祭りをよく調べ、まとめてあります。歴史あるお祭りを町のみんなで大事にしていくことの大切さが感じられました。

【動画も見られます】

 プレゼンテーションの様子をまとめた動画は福島民報のユーチューブで見ることができます。
https://youtu.be/9mE3GVLZOpo

【プレゼンテーションを終えて】

 生徒の皆さんは、それぞれ感想も発表してくれました。「新聞づくりを通して、知らなかった地域の魅力をたくさん発見できた」「未来を描くことは楽しかった」「みんなで考えた未来を実現させたいと思った」などと、楽しんで取り組んでいた様子が伝わり、とてもうれしく思います。
地方の過疎化、少子高齢化が社会問題となっていますが、ふるさとへの愛情と期待をこめてこんなに素晴らしい新聞を作ることができる若者たちがいる会津美里町は、きっと素晴らしい未来が待っているのではないでしょうか。
新聞の完成は「ゴール」ではなく「スタート」なのかもしれません。完成した新聞はぜひ、家族や地域、行政の方々にどんどん発信し、一緒に未来を創造していってほしいですね。
高田中学校3年生の皆さん、素晴らしい発表をありがとうございました!

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