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企業の病ファイル

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「企業の病大全」を作るために、「企業の病」の事例を取り上げていくマガジンです。
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記事一覧

上司は偉い病

皆さんの周りには、管理職を王様か何かと勘違いしている人はいませんか? そういう人は、管理職になった途端、自分は偉くなったと勘違いして尊大な振る舞いをしがちです。今の時代では、当然、許されないことですが、未だそのような振る舞いがまかり通ってしまっている会社はゼロではありません。僕はこれを「上司は偉い病」と呼んでいます。 「上司は偉い病」の症状■管理職になった途端、偉そうにする 「管理職になれば好き勝手できる」という誤った憧れを抱いている傾向があります。そういう人は管理職にな

告げ口症候群

あなたの職場には、すぐ告げ口をする人はいませんか? 「不正等があった時に告発すること」や「問題があった場合にそれを提起すること」は仕事において必要なことです。しかし、告発や問題提起に値しない些末なことをいちいち告げ口することは、誰にとってもマイナスでしかありません。 そのため、もしプライベートでこのようなことが起きた場合には、告げ口をした人自身が信頼を失うという結果になって終わり、ということが大半です。しかし、仕事ではなぜか会社・上司が告げ口に振り回されるという状況になる

他責にするな病

皆さんの周りには、「他責にするな」といって責任を押し付けてくる人はいませんか? 自身の成長のためには、他責にしないことは非常に重要です。ただ、それはあくまで心構えの話です。会社の中では、この言葉が他人に責任を押し付けるキラーワードとして使われていることがあります。僕はこれを「他責にするな病」と呼んでいます。 「他責にするな病」の症状■「環境のせいにするな」と言う 社員の生産性は、会社の環境にも大きく影響を受けます。環境については贅沢をいえばキリがありませんが、各事業におい

問題提起恐怖症

皆さんの会社には、「問題があるのは良くないことだ」という風潮はありませんか? 何をするにしても問題は起きるものです。本来は、それを解決して前に進んでいけばいいだけの話です。しかし、「問題があるのは良くないことだ」という風潮がある会社では、問題提起することを恐れて、問題を隠すようになります。僕はこれを「問題提起恐怖症」と呼んでいます。 「問題提起恐怖症」の症状■明らかな隠蔽まではしない 大前提として、以下に挙げる「問題提起恐怖症」の症状は、あくまで問題提起を恐れる気持ちから

飲みニケーション依存症

皆さんの会社には、すぐ飲みニケーションしたがる人はいませんか? 飲みニケーションを全否定するつもりはないのですが、それがお酒を飲む口実やコミュニケーションが取れていない言い訳として使われていることもあります。僕はそれを「飲みニケーション依存症」と呼んでいます。 「飲みニケーション依存症」の症状■日常的なコミュニケーションに難がある 飲みニケーションを重視している人の中には、そもそも日常的なコミュニケーションに問題があるだろ、という人もいます。そういう人に限って「不器用だか

反論スルー病

皆さんの会社では、反対意見をいったときにそれが潰されるわけでもなく、ただただスルーされることはありませんか? 人間には、自分にとって都合の良い情報だけを集めようとする性質があります。これを「確証バイアス」といいます。 【確証バイアス】 自分の願望や信念を裏付ける情報を重視・選択し、これに反証する情報を軽視・排除する心的傾向。 https://www.weblio.jp/content/確証バイアス この性質があるため、人は誰しも「他人の忠告を聞きたくない」という面を持っ

定時出社症候群

皆さんの会社には、裁量労働制にも関わらず、「定時に出勤しろ」と強要する人はいませんか? 中には、そもそも従業員に裁量などないにも関わらず、残業代を節約するために裁量労働制度を適用している会社があります。これは労働基準法に抵触する恐れのある悪質なケースです。僕はこのケースは、「企業の病」というよりは単なる不正行為だと考えています。 今回、「企業の病」の一例として取り上げたいのは、会社として裁量労働を認めているのに、現場レベルでは理解が不足しており、裁量のある働き方に対して批

ムラ社会病

皆さんの会社には、会社の慣習からハミ出た人を叩く風潮はありませんか? そういった排他的な文化をムラ社会といいます。もともとは農村などの集落で見られる文化であったことから、そのように呼ばれるようになりましたが、会社がムラ社会的になっていることもあります。 【ムラ社会】 1 集落に基づいて形成される地域社会。特に、有力者を中心に厳しい秩序を保ち、しきたりを守りながら、よそ者を受け入れようとしない排他的な社会をいう。しきたりに背くと村八分などの制裁がある。 2 同類が集まって

責任転嫁症候群

皆さんの周りには、決裁者なのに自分で決断できない人はいませんか? そういう人は「自分が決断した!」というシチュエーションを徹底的に避け、他の人を巻き込みたがります。その様子から、僕はこれを「みんなで決めたよね症候群」と呼んでいます。 「責任転嫁症候群」の症状■決断にお墨付きをもらいたがる 決断するのに専門家のお墨付きを欲しがります。専門家はそれぞれの選択のメリット、デメリットは説明してくれるかもしれませんが、代わりに決断してくれるわけではありません。にも関わらず、それを聞

わかったふり症候群

皆さんの周りには、「わかったふり」で仕事を乗り切ろうとしている人はいませんか? 普段から勉強をしていない人は、仕事の中で「わかっていて当然のことをわかっていない」という場面に出くわします。そういうときに「わかりません」と正直にいうのではなく、「わかったふり」で乗り切ろうとする人たちがいます。 それで乗り切れてしまうと、「わかったふり」でいけるんだと味をしめて、余計に勉強をしなくなります。酷くなると、仕事に関係する資料すらまともに目を通さなくなります。僕はこれを「わかったふ

雇ってやってる病

みなさんの周りには、退職者を裏切者扱いする人はいませんか? これは会社が「一生社員の面倒をみる」というスタンスで採用していた終身雇用時代の名残りです。今は会社も「社員の一生なんて責任を持てない」という時代です。実際、社員に定年まで勤め上げるメリットを提示できる会社はほとんどありません。 にも関わらず、未だ終身雇用時代と変わらない忠誠を社員に求めているケースがあります。雇用関係を対等なものではなく、会社の方が立場が上と考えていることから、僕はこれを「雇ってやってる病」と呼ん

育てるふり中毒

みなさんの周りには、優秀な若手を挙げて「アイツは俺が育てた」と言いふらしている人はいませんか? そう言っている人には何人も会いましたが、周りからも「本当にこの人が育てた」と思われている人には会ったことがありません。「育てた」と吹聴している人は、大抵、「育てる」という言葉を都合の良いように使っているだけで、真剣に相手のことを考えて育てようとしているわけではないように思えます。 要は「育てるふり」をしているだけなのです。そうしたらオイシイ思いができたので、やめられなくなってい

聞けばいい症候群

みなさんの周りには、なんでもかんでもすぐ他人に聞く人はいませんか? そういう人は自分で調べる気もなければ、成長しようという意欲もありません。他人に聞いて目の前の仕事を処理できるなら、それが一番いいと考えているんです。職場でこういった考えがまかり通ってしまっている状態を、僕は「聞けばいい症候群」と呼んでいます。 「聞けばいい症候群」の症状■調べればわかるようなことでも他人に聞く 「自分で調べるより聞いた方が早い」と考えているので、すぐに他人に聞きます。自分はそれでよくても、

監視中毒

みなさんの周りには、やたら部下の行動を把握したがる人はいませんか? それが行き過ぎて「業務上必要だから把握している」というよりも、「把握しなきゃ気が済まない」感じになってしまっている人もいます。そんな様子から僕はこれを「監視中毒」と呼んでいます。 「監視中毒」の症状■とにかく部下の行動を把握したがる 部下の予定を把握し、自分の想定通り行動しているかを常に気にしています。内容がわからない予定があったり、予定が長引いたりした場合には「何をやっていたんだ」と追及をはじめます。