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日本に影響を受けた画家ジェームズ・マクニール・ホイッスラー

はじめに

今回ご紹介するのは、アメリカの画家ジェームズ・マクニール・ホイッスラーです。

『ノクターン:青と金色-オールド・バターシー・ブリッジ』

この絵をご覧ください。

『ノクターン:青と金色-オールド・バターシー・ブリッジ』(1872~75年 テート美術館)。静謐な魅力漂う作品です。橋のなだらかな曲線美と垂直な橋げたの対比も美しいですね。手前の船頭と小舟が風景に物語性を与えています。水面とその映り込みを見れば、ホイッスラーの描写力が伝わりますね。画面を支配する水色も目に心地よく、ところどころに散りばめられた黄色と、良いコントラストになっています。

※https://yokohama-sozokaiwai.jp/eventreport/9729.htmlから画像を引用


ホイッスラーと日本

続いて、こちらの比較画像をご覧ください。右は歌川広重『名所江戸百景』のうち 《京橋竹がし》(1857年 大英博物館)です。ホイッスラーはこの絵の影響を受けたといわれています。確かに構図や視点が似ていますね。

※画像はhttps://plaza.rakuten.co.jp/enjoydance/diary/201502020000/から引用

ホイッスラーはこの「陶器の国の姫君」(1863~65年 フリーア美術館)という作品でも、うちわや花鳥風月の屏風、着物、陶器など日本の文物をモチーフにしており、日本への興味の高さがうかがえます。この絵からもわかるように、日本美術(浮世絵、琳派、工芸品など)の西洋の作家たちへの影響は大きいものでした。きっかけは19世紀中頃の万国博覧会(国際博覧会)。こうした日本趣味を「ジャポニスム」といいます。

※画像はhttp://www.artmuseum.jpn.org/japonismetop.htmlから引用

おわりに

いかがでしたか?日本の文化が150年ほど前から海外で注目されているという事実はうれしいものですよね。それでは、今回もみなさんに瞳の至福が訪れますように!

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