見出し画像

#この仕事を選んだわけ

こんにちは。

noteの企画である「#この仕事を選んだわけ」に応募しました。

この仕事を選んだわけ


たぶんそれは、小学生の頃の記憶まで遡ります。
家族でサイクリングに出かけた帰り道、東京近郊の深大寺の林の中で。
「我輩は猫である」のフレーズを自分なりにアレンジして母に伝えながら
「これって小説とかエッセイになるかなあ」。そんな事を言ったのをうっすら覚えています。


本を読むのは好きでした。ただ、取り立てて文章を書くのが上手でもなく。国語の成績も普通でした。


大学に進学するも、文学部ではありません。IT企業に就職し30代半ばで飲料メーカーへ。ビジネス文書は毎日書いていましたが、PRの文章を書くでなく、テクニカルな文章を書くわけでもなく。


ただ、一つだけ意識していたことがありました。それは、読み手の頭の中で映像化され、理解される様に書くこと。


さすれば書き手と読み手の相互理解が早まり、誤解も減るだろう。素っ気ないビジネス文書やメールでも、主語と述語の関係や、単語の位置の違いでも、読みやすい文章とそうでないものがあります。


文章の目的はコミュニケーション。相手に伝わり、理解され、行動が起こされ、目的を達することがゴール。


パワーポイントでプレゼン資料を作る時や、Excelでグラフを作る時も、読み手の頭の中での映像化は意識していました。自分の書いた文章が意図した結果になった時、パチンとハマる嬉しさがありました。


取引先が製造ラインで問題を起こし、打ち合わせをした時のこと。
「『りゅう』はりゅうでも留まるの『留』は問題の『りゅう』です。『瘤』になると病気になります。流れる『りゅう』に改善してください」
そんな説明をした時、わかりやすいと言われたのを覚えています。


そんなこんなで50代も半ばに近づき、行く末を考えました。感染症が騒がれていた2021年。時代の波は大きく変化し始めていました。この変化の潮目に乗りたい。
「乗るなら今だ」そんな確信がありました。


「自分の人生のハンドルは自分で握り、自分でデザインした人生を生きたい」。そんなモヤモヤした思いを抱えながら過ごしてきた会社員を卒業する事にしました。籠の中の守られた生活から飛び出す事は、勇気がいりました。でも同じ様に50代でステージを変えた人の言葉に背中を押され、飛び込み台から水の中に飛び込みました。死ぬ事はないだろう。やりたいことをやらずに後悔の念を抱いて棺桶に入るよりはまし。やり残して輪廻なんかしたくない。


次にやることは「書く」こと。漠然と「いつか・・・」と考えていましたが、自分の仕事の軸にしたい。そう決めました。


宣伝会議の編集・ライター養成講座を受講し、年齢がはるかに若い受講生の中で、マイノリティーの50代として学ぶうち、想いと現実のベクトルが重なり始めました。


2022年、ライターとしてスタートを切りました。