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[1]「優先エレベーター問題」とは何だったのか

2023年は何の年だったかと聞かれればそれは人によりそれぞれ答えが異なるでしょう。
ただし、障害者の界隈に限って言うなら「優先エレベーター問題」がある種、「流れ」を形成したように思います。

優先エレベーター問題の盛り上がりは記事の中にある車椅子インフルエンサーであり自称車椅子ギャルさしみちゃんの炎上以降も複数の障害者がX(旧Twitter)で「優先エレベーターに乗れなかった報告」を行うことによって継続しました。

よってこの問題は2023年における障害者の界隈で最も盛り上がったお題となります。

では一種の盛り上がりを見せた優先エレベーター問題とは何だったのでしょうか。

今日は優先エレベーター問題を振り返ってみたいと思います。

⭐️ここでお知らせです。

今回から友人であり障害仲間の春田と共同運営マガジンをはじめました。マガジン名は「月刊障害マガジン」です。

はい、そのまんまですね(笑)

この記事がマガジン創刊後初の記事となります。春田の記事もマガジンから見れるのでぜひ目を通していただきたいです。
同じ問題でも書き手によって考えが違うことがお分かりいただけると思います。


優先エレベーター問題のはじまりは去年にさかのぼります(下記の記事参照)

この手の問題はすぐに鎮静化することが多いですが他の障害者たちが類似の投稿をしたことによってしばらくその波が続きました。

一般論として日本人というのは民度が高いと言いますがそう単純な国民ではありません。

そもそも施設が優先エレベーターを置くというのは障害者、妊婦、お年寄りたちに場所を譲るのが施設のルールであるのと同義です。

ですから車椅子ユーザーの「優先エレベーターになかなか乗れなくて困っている」という主張は何もおかしくはありません。

なかなか優先エレベーターに乗れない様子を撮影するのも公益性の観点から許されるでしょう。

ではなぜ炎上するのでしょうか。

前提として「炎上に大した理由はない」というものです。

その上で指摘するなら障害者の「配慮」という言葉に問題がありましょう。この手の問題において障害者たちは配慮という言葉を頻繁に使います。

「車椅子ユーザーは〇〇なので配慮してほしい」

そもそも配慮というのは本質的に配慮される側が使う言葉ではありません。

ゆえに障害者が健常者に使ってしまうと図々しい印象を与えてしまうでしょう。また障害者差別解消法施行から合理的配慮という言葉がよく使われます。身も蓋も無いですがそもそも障害者に合理的配慮をすることが合理的ではありません。

日本人は配慮をはじめ抽象的な言葉を好みます。この押し付けがましい言葉、また配慮という言葉を使わずともそれに準じる表現は健常者を不快にさせる要因の一つです。

健常者が譲ってくれるのはあくまで善意であることを障害者は理解し感謝するべきでありましょう。

その上で障害者側も優先エレベーターに居座る健常者に対して「すみません、車椅子なので譲っていただけますか?」と声掛けをするべきでありましょう。

前に述べたように優先エレベーターは施設のルールなわけですから正当な行為であると思います。
それでももし優先エレベーターに乗っている健常者がゴネたら施設側はそういった客をに「お帰りいただく」のが道理でしょう。

そうでなければ優先エレベーターなど設置しないほうがいいということになるのですから。

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