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広いようで狭い世界。

16歳からお芝居を始めた。エンブゼミナールという会社が主催している映画監督のワークショップに参加したことがきっかけだ。

そこから、他にも色々なワークショップに参加した。そしてその中で、主に自主映画と呼ばれる映画の界隈にいる人たちと仲良くなった。役者の年齢は様々だけれど、始めた当時は高校生だったこともあってか、自然と大人の人たちの中にいた。

自主映画は、大ヒットした『カメラを止めるな』が自主映画だ、と説明したらわかるかもしれない。基本的には低予算で作られた映画で(カメ止めは予算が万円だったと話題になった)学生映画もこれにあたる。そのため、キャストも無名の新人や、若手俳優、役者を目指している人たちであることも多い。最近は、主役級にはこれからブレイクするであろう若手俳優が起用されることが多い気がする。

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自主映画というのは、とても狭い世界だ。それは演劇も似ている。

どんな風に狭い世界かというと、知り合いの知り合いが友達、といった感じ。そして、知り合いの映画を観にいくと、知り合いが出ている、というような。

小さな丸の中をぐるぐる回っているようで、私はそのなかを迷っている感覚がずっとあった。

そこを抜けることは、容易くはない。

でも、最近はカメ止めのように自主映画が注目されることも増え、実力や、何か突出したものがあれば有名になることもあるし、詰まる所、全て自分次第ではある。

その輪の中を一生回り続けたくはない、でもどうしたらいいのかわからない。そんな迷いがあったことも、留学をした1つの理由だった。

でも、最近気がついたのは、どこの世界も大体同じようなものなのかもしれない、ということ。

世界というのは、例えば、デザイン、アート(中にも細かい分野の違いはあるだろうけれど)、建築…みんな同じ頂点を目指して、でもそのパイは少ないから競争になる。同じ領域の中で顔見知りが増える。勿論、話はきっともっと複雑で、例えばその業界の市場規模とか、色々絡まってはいると思うけど。

どこの世界も、そうやって小さなコミュニティが集まって、肩を寄せ合って生きているのだなあ。

みんな、そんな中から抜け出したくて、色んな肩書きを組み合わせてオンリーワンを目指しているのかもしれない。

その気持ちがすごく励みになります。ありがとうございます!