Minori Kitahara

フェミニストのアクティビスト、作家、会社経営者。 フラワーデモの呼びかけ人。 著書に「…

Minori Kitahara

フェミニストのアクティビスト、作家、会社経営者。 フラワーデモの呼びかけ人。 著書に「毒婦。」「奥様は愛国」などなど。

最近の記事

フラワーデモが求めたものは、本多議員一人の責任を追求することではありません。

立憲民主党の本多議員の次期衆議院議員選挙の公認取り消しが報道されています。正式決定されたことではありませんが、一部報道に「フラワーデモなど市民の声の要請に応えて(公認取り消し)」等とあったので、福山幹事長に出された立憲民主党ハラスメント防止対策委員会の「調査報告書」を読みながら、今回のことを整理してみたいと思います。 立憲にフラワーデモが申し入れした4点まず事実として、フラワーデモは本多議員の処分に関することは一切求めていません。私たちが立憲民主党の福山哲郎議員、泉ケンタ政

    • フラワーデモの署名の行方

      11月9日に野田聖子議員がTBSラジオの番組に出演されました。 荻上チキ・Session | TBSラジオ | 2020/11/09/月 15:30-17:50 http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20201109171626 放送前日に番組のディレクターから野田議員の発言について事実確認を求められたので、私のコメントも番組内で紹介されています。聴きながら考えさせられること多かったので、防備録として以下記しておきます。まず時系列。 9月2

      • 再生

        今こそ「小池百合子論」フェミニストが語る女性と政治

        新型コロナウィルスの世界的な蔓延は、同じ危機的な状況にありながら、各国のリーダーの発言や言動、その政策の違いを浮き彫りにしています。なかでも他国と比べ、日本に圧倒的に女性のリーダーが不在であることも、今回、改めて露呈しました。 そういった中、「紅一点」の存在感を増している小池百合子都知事。 性差別社会で、「権力」に最も近いところにいる女性政治家の、これまでの軌跡と、そして「紅一点」しか生まない日本の政治状況について、フェミニストの視点で考えるシンポジウムです。 論文「女のいない政治過程」で、行政、司法、立法、全ての過程の女性の不在を訴え、女性政治家を正当に評価し研究し続けてきた岩本美沙子教授をお迎えし、元衆議院議員でジャーナリストである井戸まさえとフェミニスト作家の北原みのりが、小池百合子の存在について考えます。 岩本先生は、総理の座に最も近づいた女性として、土井たか子、小池百合子、田中真紀子をあげています。そしてその三人のなかでも、二世政治家ではなく、自身の力で政治で存在感をみせてきた土井たか子と、小池百合子の比較研究をされてきています。その岩本さんからみる、今の小池百合子の存在の意味、そしてこの性差別が根深い日本社会で、なぜここまで女性が政治過程に存在しないのかを、改めて考える時間しましょう。 岩本美砂子 三重大学人文学部教授 専門は女性学、政治学 京都大学法学部卒 名古屋大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学 名古屋大学法学部助手、三重大学人文学部講師、同准教授を経て現職。 一貫してジェンダーと政治を研究、土井たか子、小池百合子等女性政治家研究の第一人者。1997年に発表した「女のいない政治過程--日本の55年体制における政策決定を中心に」が再び脚光を浴びている。 編書に『ジェ ンダーと政治過程 』(日本政治学会,木鐸社,2010)、 訳書に『中絶と避妊の 政 治 学 - 戦 後 日 本 の リ プ ロ ダ ク シ ョ ン 政 策 』( 青 木 書 店 , 2 0 0 8 )な ど 。 井戸まさえ ジャーナリスト 元衆議院議員 関西学院大学非常勤講師 東京女子大学大学院博士後期課程在籍 東洋経済新報社勤務を経て2005年より兵庫県議会議員(2期) 2009年、衆議院議員に初当選 無戸籍問題他、法の狭間で苦しむ人々の支援等を行う 『無戸籍の日本人』(集英社)で第13回開高健ノンフィクション賞、第38回講談社ノンフィクション賞いずれも最終候補。2015年貧困ジャーナリズム賞受賞           著書に『日本の無戸籍者』(岩波新書)『候補者たちの闘争』(岩波書店)他 北原みのり フェミニスト作家 @LOVE PIECE CLUB ライター、経営者、アクティビスト ※岩本先生の論文「女のいない政治過程」は以下のリンクからダウンロードできます。 http://pub.idisk-just.com/fview/pfKaRpDgyMGdGQXNpMEm3ABRjGqvgnCS1Zcyg0p7ym4AX4kEVTMAuaUyzFL7T8S-fbxzd7ND8Hw

        • 「東京医大等入試問題当事者と支援者の会」 記者会見のお知らせ

          「東京医大だけじゃない」 とは当事者の誰もが言っていたこと。でも、「明かになることはないのではないか」と半分諦めていたこと。そして「だからこそ、東京医大にしっかりと抗議したい」と声をあげてくれた当事者たちと共に、8月から動いてきました。彼女・彼らの思いは、ただ「事実を知りたい」ということ。事実が明かになれば、何を求めるべきかが自ずと分かる。事実が分かれば、当然責任の問題になる。もう、二度と起きない道を拓ける。 でも、その事実を明かにするために、どのように動けばいいのだろう

        フラワーデモが求めたものは、本多議員一人の責任を追求することではありません。

          私たちは抗議する 笙野頼子・北原みのり

          笙野頼子さんと怒りを共有し、声をあげます。 【笙野頼子さんの抗議】  痴漢する権利、とは何ごとであろう。弱いものおとなしそうな者を選び、ことに中学生や小学生を狙う行為、嫌がる人間に対して性という大切で繊細な領域を踏みにじる、性暴力を振るう。幼いものにさえも、時には一生尾を引く程の苦痛を与える。まさに犯罪。  そのどこに権利がある? 拘留や裁判における人権ならともかく、その犯罪行為自体を権利として擁護すべき、という主張なのか? つまりは犯罪、加害、それ自体を権利だと言うつも

          私たちは抗議する 笙野頼子・北原みのり

          東京医大、受験料の領収書

          昨日は、事件が発覚してからちょうど3週間。 当事者の親御さんからの連絡を受け、お話を伺った。 この3週間、初めて出会う人たちと様々な言を交わしてきた。医学部医学科の入試だけに留まらず、日本の社会全体を大きく問い、変えていくような議論がいくらでもいくらでも飛び出てくる。若い人たちがとんでもない犠牲を払わされた事件によって見えてきたものは、絶対に変えていかねばならない日本社会の悲惨な性差別の現実だ。 事件が発覚した時、知人の弁護士に「これって訴えられるの?」とすぐに聞いた。そ

          東京医大、受験料の領収書

          フェルメールの真珠の首飾りの女性は何を訴えていますか? 水を飲む羊の姿にあなたは何を思いますか? ・・・そんな課題で運命決まる? 医学部二次試験の闇。

          日曜の朝テレビをつけたらコメンテイターの弁護士が「今回の事件で唯一希望なのは、東京医大が内部調査で膿を出し切ろうとしていること」と言っていて、驚いた。「疑う」ことを知らない弁護士って・・・ダメでしょ。 そもそも12年以上に亘る不正を誰も告発できなかった組織による内部調査よ? そもそも東医大が顧問契約している法律事務所による調査よ? そんな調査では不十分で、一刻も早く第三者委員会や文科省による徹底調査で完全事実解明と、責任の所在を明確にするべきなのに。先週、東京医大が公開した

          フェルメールの真珠の首飾りの女性は何を訴えていますか? 水を飲む羊の姿にあなたは何を思いますか? ・・・そんな課題で運命決まる? 医学部二次試験の闇。

          メモ的に。当事者と支援者の会、立ち上げまでの動き

          8月2日(木)ニュース知る。東京医大前に集まろうとtwitterで呼びかける。 8月3日(金)東京医大前に100人集まる。東京医科大学へ質問書を記しtwitterで公開。深夜、井戸まさえさんの元に弁護士から何かできることはないかと声が集まっていることを聞き、当事者にtwitterで呼びかける。 8月4日(土)当事者から連絡が入りはじめる。 8月5日(日)角田由紀子弁護士から「弁護する、MLつくる」と連絡ある。20人の弁護士が一気に集まった(現在も増え続けている)。 8

          メモ的に。当事者と支援者の会、立ち上げまでの動き

          女は外科医に・・・

          女は外科医に向かない。なぜならば女は妊娠するから、女は激務に耐えられないから、女は・・・・女は・・・・女は・・・と色々と言いたがる人がいる。この「レベル」に合わせた反論をするならば。「女は毎月血をみてるから血に強い」「女は手先が器用」「女ならば裁縫得意」・・・あら、外科医向きじゃないですか? とも言いたくなる。患者の利益を装いながら実際のところは、女は外科医に入れたくない、なぜなら俺たちの特権を奪われたくないから、というのが男たちの本音なのだろう。 2017年10月のTIM

          女は外科医に・・・

          kaese0802

          当時者の方々が勇気を持って声を上げて下さっている。声が少しずつ届きはじめた。 勇気を持って、と書きながら、何で彼女たちが勇気を持たなければいけないのか、と悔しい思いがあらたに沸いてる。狭い医療業界の中で、東京医大という権力の前で、個人が声をあげることは、どれほどの力が必要なことだろう。そして一人一人とやりとりをしながら、彼女たちが、これは受験料を返してもらえばいいというだけの話しじゃない、個人の問題ではないという思いを抱えていらっしゃることに、頭が下がる。私はこういう人たち

          #20180803東京医大性差別受験抗議

          8月2日。友人たちと朝ご飯を食べていた。「フレンチトースト好きとしては牛乳の染み具合が残念だわ」と文句言いながらフレンチトースト食べていた友人が「このニュースがひどい」と見せてくれた。私は卵サンドを食べていて、ニュース画面をみながら、砂を噛んでいるような気持ちになった。味も香りも色も消えた。怒りの前に反射的に涙が出そうになった。その涙は、やっぱりそうだったんだ、という涙。知ってたけど、わかってたけど、やっぱりそうだったんだ・・・見ないようにしていた悔しさや感情が逆流するような

          #20180803東京医大性差別受験抗議