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コロナ期間中の自宅学習時間を把握すると、中学1年生で2~49時間/週、高校3年生で45~53時間/週。1学期末試験は今回は、中間の範囲と期末の範囲と、試験範囲を文字で見るといつもより倍の範囲だと思っただろうけれど、実は通常の中間と期末の試験範囲より少ない。受験生の自宅学習時間は、学校のある通常の週であれば、塾や学校の授業を抜かして35~40時間/週程度ほしいものである。中学1年生であれば、2時間/日で14時間/週程度ほしいものである。

学校が再開して、今はどうだろう。疲れた、と言って寝て次の日また学校に行く。そんな日々を過ごしているんじゃないだろうか。

中学1年生も、高校3年生も、期末考査を終え、高校3年生は模試の結果を見ると、どちらも同じである。例年と比べて、期末考査の正解率も模試の結果も落ち込んでいる。確かに、考査を受けた人が違うのだから、違う結果が出て当然だと主張する人は、その通りである。しかし、教員には、そういう人がどういう努力をしたかでどのように変わったのか、統計データがある。また、努力しないままの生徒がどのような結果を辿ったのかも、統計データがある。その上で、担任は生徒に「こうしなさい」とか「こうすべきだ」とか「これをしないとそうなるぞ」と言ったりするのである。うるせぇ!知るか!と言いたい気持ちも分かる。自分は自分。そんな他人と一緒にするな!と言いたい気持ちも分かる。ただ、そうした助言を自分の意思で振り切ったのなら、それは自分自身が選択した結果だということを肝に銘じて欲しい。

大学入試を終え、3月、卒業式を迎えた時、学校が保護者に、生徒自身が中学生の時と高校生の時、どうだったのかアンケートや要望を書いてもらうと、「中学生の時にもっと勉強する習慣をつけさせてくれなかったから、高校生になっても高校3年生なってもうちの子は勉強ができず、こんな結果になってしまった」と嘆く保護者も居れば、「中学生の時は思春期で先生の言葉や親の言葉が耳に入らず、いざそのまま高校3年生なり、色々な模試を受け、その時やっと先生が言っていたことが分かりました。もっと早く素直に聞いていれば良かったと後悔し、その分必死に勉強して、今回の結果になったのは、本人も保護者も納得しています」という保護者もいる。

教員は、生徒1人1人の人生に責任は持てない。在学中であれば、全身全霊でバックアップしようとする姿勢は、どの教員にもある。それをはねのけて「先生のせいだ」と自分の人生を他人のせいにしないこと。色々手を差し伸べていたのを自分ではねのけただけである。教員だけではない。生徒を見守る保護者1人1人も、あたな自身の人生に責任は持てない。

さあ、中学校から色々なことを自分で選択していく場面が増える。その際に、「自分で決めたんだから」と自分自身の選択に責任を持ち、そして「これを選んで良かった」と思える選択をすることを心がけて欲しい。

自宅学習時間もそう。むやみに「勉強しなさい」と時間を数値化しているのではない。どんな進路を選んだとしても、実現できるような最低ラインを明示している。不安な人は教員の示したもの以上を、自主的に行うこと。

あなたの人生が誰かに決められ、嫌な気持ちで誰かに、社会に当たり散らすような人間二なりたいのか。それとも、自分の人生は自分が決めたと納得して、前向きな気持ちで過ごしたいのか。自分で選択して人生をやり抜きなさい。

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