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喜多方と「みかづき」 【心を癒す気まぐれローカル線の旅】

こんなに予定のない日々は初めてです。週に一回、オンライン飲み会で友達と近況を話したり、「こんな時だから企画」なzoomやYouTubeの配信を見たりと過ごす日々。でも、今まで週末は必ず予定をぶち込んでいた私にとってはおうち時間も割と新鮮に過ごしています(人を集めることを考えるのが仕事のメインであるがゆえに、平日の仕事の無さには流石に気が滅入るけど)STAY HOME週間ということで、これまでの旅をいくつか振り返ってみようと思います。東京にも帰らない方が良さそうだし。

今年に入ってからのマイブームは、ぶらりローカル線の旅でした。

今読んでる本をお供に、2、3時間かけてあてもなく終点へ向かう、そんな旅。誰とも打ち合わせないし、行かなくてもいい。そんな気楽さがとても良いのです。BGMはspotifyがあればもう完璧よ。

まだ乗ったことのない路線を攻めよう、ということで第一弾は磐越西線で会津若松を目指してみることにしました。今回の旅のお供は森絵都さんの「みかづき」。塾の先生のお話です。

8:25 新潟発 会津若松行き 快速あがの 10:29 喜多方着

1月終わりの土曜日、そんなに人も乗っていません。(いつもこんなもんなのかな)最初は会津若松まで行こうと思ったけど、そういえば2、3年前に車で行ったなぁと思い、ちょっと手前の喜多方で降りること。うん、とりあえずラーメンでも食べよう。あと、蔵の街みたいだから、ちょっと街中散策してみよう。

しばらく阿賀野川沿いをずっと走っていくのだけれど、福島県側に入る時、車掌さんが「阿賀野川は福島に入ると”阿賀川”と名前が変わります」とアナウンス。へぇ、知らなかった。こういう小さい心遣い、とてもナイス!と思う。車掌さん、一言でも、豆知識的なその土地の案内をしてくれたら、お客さんも喜ぶと思うんだけどな。毎日乗る人は、それもうええわ、ってなるかもだけど、例えば土日だけとかね。

喜多方到着。全然、人、いないわ。ラーメン、どこ行こうかな。Googleさんに相談してみると、「坂内食堂」が有名らしい。ちょっと歩くけど行ってみよう。

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おお、並んでますね。30分くらいかな、待ちました。

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食レポはできないけれど、あっさりスープで私にはちょうど良いラーメンでした。麺ももちもちしてて美味しかった。シンプルな中でチャーシューも食べ応えあり。

蔵の街を散策しながら、旧甲斐家住宅へ。大正時代に建てられた醤油蔵のある邸宅。少し前まで持ち主の方が住んでいたんだって。ボランティアガイドの方が色々と説明してくれました。

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欅や紫檀など、質の良い木材が使われていたり。黒漆喰だからか、重厚感がすごい。高めの壁で庭が囲まれていていたり、庭と壁の間に細い通路が作られていて、醤油蔵の方から庭の視界に入らないように外に出られるようになっていたりと、こちらもこだわりがすごい。当時のご主人が、家を建てること、庭を作ることに力を注いでいたことがよく伝わってきます。

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まだ外から見るだけなんだけど、早くちゃんと整備されて、中も見学できるようになるといいな。

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旧甲斐家蔵住宅からの帰り道、手焼きせんべいのお店があったので覗いてみる。お店のおばあちゃんが、味見のお煎餅を七輪で焼いてくれました。春は枝垂れ桜が綺麗なんだって。見てみたいなぁ。また来ますね。

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酒蔵さんもいくつか。↑こことは別のところだけど、ちょこっと覗いたら7、80のおじいちゃんが。昔は景気が良かったんだぞ、ここの大きな酒蔵が潰れたときは驚いたなぁと数年前の新聞を見せてくれた。ラーメン食べてきたよって言ったら、坂内食堂は暖簾分けしたんだってお話も。おじいちゃんの息子さんは医者になったそうで、今は新潟で働いてるんだって。昔はよく新潟行ったなぁ、なんて持病の話を織り交ぜながら話してくれました。

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そして問題のこれ。

駅の売店で見つけたソフトクリーミィヨーグルト。
店員さんに、かたいのでよく振ってくださいね、って念押しされたから、よく振ったけど、中が攪拌されている手応えがない。手に打ち付けてみたりして、こんなもんかと思いストローを差す。うん、美味しい。けどすぐに吸いごたえが無くなる。ストローのどこかに穴が空いてるんじゃないかってくらい、笑っちゃうくらい吸い込めない。どう吸い込めないかを誰かに伝えたくなるくらい、Googleで調べちゃうくらい吸い込めない。スプーンで普通に食べたい。全然吸い込めないので、恥ずかしいけどストローを左右にカクカク動かしながら、わずかに吸い込まれてくるヨーグルトを地道吸いながら、電車に乗り込む。

14:49 喜多方発 新津行き 乗り換えて、17:34新潟着

新津あたりで「みかづき」も終盤に差し掛かり涙を堪えながら乗り換える。塾講師一家の3世代のお話なのですが、3代目のストーリ、泣けます。。


以上、とある冬の休日ショートトリップ、お付き合いありがとうございました^^

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