魚を与えちゃだめなのか
ドミニカ共和国162日目。
「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」という国際協力では有名な言葉があったと思います。
「目の前で、子供が泣いているとしますよね。銃で誰かに撃たれそうだとしますよね。その時に、正義とは何だろう、とか考えてどうするんですか?助けちゃえばいいんですよ」という砂漠という小説で好きなフレーズがあります。
正解はこの中間にあると思うのですが、最近はつべこべ言わず困ってる人は直接的に助けりゃいいし、まずは魚を山ほど上げてお腹いっぱいにしてあげることが必要なのではないかと思っています。
本からの知識ですが、幼少期の環境に依存して人の考え方と行動は変わるようです。つまり、幼少期の生活が安定しつつ安全に暮らせないと、いわゆる非認知能力が発達せず、長期的視点で物事を考えることなどは難しくなります。
我々日本人の多くは、小さいころから基本的には物質的には満たされた生活をしています。それが当たり前だと感じているかとも思います。そして長期的計画や段取りが大切だと思っている協力隊員がほとんどだと思いますが、その考え方は私たちの幼少期の環境が大きく影響しているということです。
残念ながら、発展途上国ではこの当たり前が成立していない確率が相対的にかなり高いです。活動を通じての考え方のギャップは、ここにも大きな原因があると個人的には思っています。
つまり何が言いたいかと言いますと、我々が大人に対して何かアプローチするのも大切ですが、もっと子供、もっと言うと幼少期の子供の環境形成に力を入れることが、より有効的な国際協力の遠いようで近道ではないかということです。
活動を通じて、長期の停電を経験して、そんなことを最近思っています。
とはいえ、私の活動が必要ないという訳ではなく、少しは役に立てるのではないかと思っています。
活動してみて4ヶ月時点での国際協力に関する私の感想でした。
それではまた明日。
2019年4月からドミニカ共和国で青年海外協力隊で2年間省エネの活動をしてきます。合宿入所から活動終了までの約800日毎日更新します。