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大人ぶったって、僕は“まだ”23歳だ

23歳を迎えたとき、今まで経験したことのない「何か」を感じた。切迫感と言っていいのか、責任感と言っていいのか。その感覚にしっくりくる名前はまだ見つからないけど、22歳までの僕とは明らかに違う、新しい僕が生まれてきたような気がした。

大人になる、ということなのだろうか。23歳といえば、世間的には社会人になる年齢だ。僕は浪人と休学を1年ずつ経験しているから、あと1年は学生という身分から卒業しない。だとしても、「23」という数字には、責任ある社会人としての自覚を芽生えさせるには充分な効力があるのかもしれない。

だからか分からないが、23歳の僕はやけに大人ぶった態度を取りたがる。年下の高校生や大学生に向かって、偉そうにアドバイスなんかしたりしている。お金をあまり持ってないくせに、さも当然のようにご飯を奢ったりしている。昔みたいに泥臭く頑張ることをやめ、サラッとデキる男感を醸し出したりしている。

ついこの間までそんな自分を俯瞰してみて、「大人になったなぁ」なんて思ってたりしていた。でも、実際はそんなことなくて、自分の愚かさだとか余裕のなさだとかは、いとも簡単に「大人」には見破られてしまった。未熟な僕は今更ながらに、“まだ”23歳であることを自覚させられる。

大人ぶったって、僕は所詮23歳なのである。いっぱい挑戦して、いっぱい失敗して、いっぱい笑われて、いっぱい惨めな気持ちになって、いっぱい落ち込んで、いっぱいいっぱい経験を積めばいいじゃないか。「大人」じゃないんだから。

そんな当たり前のことを忘れたり、思い出したりを繰り返して、多分みんな「大人」になっていくんだろう。

あぁ早く、「大人」になりたい。

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