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【続】学生時代死ぬほど好きだった教授の話


以前、大学生の時大好きだった教授の話をnoteに書きました。


楽しかったあのころの思い出を忘れずにとっておきたかったためです。

記事を読んだ方からこんなコメントをいただきました。

「今でもその教授が素晴らしい思い出になっているなら、ぜひ伝えられるうちに、その思いを伝えてあげてほしいなと思います」

その通りだと思いました。

もし伝えないまま、このままわたしが明日死んだとして、この思いは先生に1ミリも伝わらず、宙ぶらりんです。

わたしが明日生きたとしても、先生が明日この世から姿を消したら、わたしは「いつか伝えられたら」と、自分の未来の運に任せたことを後悔するだろうと思いました。


ってことで連絡してみた

連絡先は名前を検索すれば、所属大学のHPにがっつり載ってました。
しかしここからが長かった。

Gmailの下書きと毎日にらめっこして、変な文章じゃないか推敲しまくりました。4年前の、でかい教室の一人なんて、もう忘れられてるかも、とか、急に連絡してきもいな~って思われたらどうしようとか、

変に連絡するより、
このまま良い思い出としてラベリングして
タッパーにでも詰めて
冷凍保存して
美味しいまま時を止めておいた方が良くない?
定期的にチンして食べよ🎶とか。

悩みに悩み、でも、このまま死ぬのは嫌だなと思って、また悩みに悩み。
先生嬉しいんじゃない?とか自惚れて、いやそんなことはないかって悩みに悩み。

気づいたら最初にメールを打った日から3週間が経ってました。
文章悩みすぎタイム、自己最高記録更新です。

でまあ、やらないよりはやった方が、
送ってみたらワンチャン会えるかもだし、、、と考え
悩み
うわあああってなり、、、

えいや!

って本屋で送信ボタンを押しました。



心臓バクバクだし、
緊張しすぎて気持ち悪いし、
そのあと本屋で何冊か立ち読みしたけど何も記憶にありません。
考えすぎ。
元々人に連絡するの苦手だけど、それが好きな人になるともう、わたしは〜!もう〜!

4年前の最終講義のあと初めての連絡

数時間後、先生から返信を受け取りました。
返信来ないかもな、と思っていたので嬉しすぎて、でもなんかちょっと怖くて、メールを届いてからも開くのに時間がかかりました。
勇気を出してメールを開きます。



…いや、返信、なっが~~~~~~~〜〜〜〜~~!!!!????(これでも半分くらい)

わたしの分量に対してこの人話しすぎじゃない?
わたしがいかに簡潔に、端的に、短く、とか考えまくった3週間返してほしい。

でも文章を読んで、あ~先生変わってないなと安心しました。

わたしが好きだった先生のままがそこにあって、やっぱりなんか変な先生で、やっぱり好きだなって思いました。

人生で初めて「御学友」って言葉を読みました。やっぱ学生のこと「諸君」って呼んでただけあるなと思いました。

嬉しいお便りありがとう、名前覚えてるよ。
コロナで大学生活満喫できなかったかもだけど、大丈夫だよ、これから素晴らしい人生が待ってるから楽しみにしてね。

何この言葉、死ぬとき棺に入れてほしい。
今の人生に自信が持てなかったわたしはこの言葉を読んで東京の1Kマンションで1人泣きました。絶対素晴らしい人生になるし、素晴らしい人生にしてやろうって思いました。

その他にもコロナ禍での大学生活のこととか、他の言語学の先生たちのことが事細かに書いてあって、最後に「差し支えなければあの後の大学生活やみそさんの人生について聞かせてください。大学にも遊びにいらしてください。」と締めてありました。

「人生について聞かせてください」
なんか、綺麗な言葉だなあと思いました。
わたしは悩みに悩んで、この選択肢がベストだと思って今の会社を選びました。ただ、時々これでいいのかと不安になるし、世間体とかやっぱり気にしちゃいます。でもなんか、わたしがちゃんと自分と向き合って選んだ人生だと思うし、いまのわたしにあった生き方だと思う。
正真正銘、わたしの人生。私が作った人生。

この大人、めちゃくちゃ面白い上に、めちゃくちゃかっこよくて、大好きがマシマシになりました。


好きとか、会いたいとか

翌日、遠慮もなくバカ長いメールを返信しました。

ずっといつかと先延ばししていた思いは、意外にも簡単に届きました。noteに書いていなかったらいつまでも勇気を出せずにいて、きっと人生の終末に棺桶の中で、「やべ〜先生に思い伝えてね〜」って思っていたことでしょう。もっと他にあるか〜〜〜〜

その後何度か先生とメールのやり取りをしました。わたしが大好きだったあの授業は、私の大学の、私の学科のために作られたもので、最初は上手く教えられるか不安だったと教えてくれました。

安心してください。先生の授業は、この世の中でトップクラスに分かりやすくて、面白いです。今後もし新しい講義を始めることになったら、わたしを呼んでください。

またあの教卓の前に居座って、
大絶賛しますので。



好きとか、会いたいとか、言葉にするのって怖いよね。自分だけかも、とか、迷惑かも、とか思うよね。3週間は悩むよね。

でも、明日あなたが死んだら、もしくは明日その気持ちの向いた人が居なくなったら、あなたの気持ちは1ミリも伝わることなく、死んでいきます。

私も先生も、まだ息してて良かった。

早く言葉にして
勝手に会いたいって言って
烏滸がましく生きていこ。
わたしの人生。
素晴らしい人生待ってるよん。



ということで、先生が大学の夏休みに入ったら遠慮もなく研究室に上がりこもうと思います。同じ都内なのに見事東と西なので1時間以上かかります。先生に「遠いから舐めないでね」って言われたけど、わたしの愛のでかさも舐めないで欲しい。
待ってろよ、研究室。



という夏に書いた記事が残っていました。
2024年、1月。
結局夏は意外にも忙しく時間が取れなかったため、研究室に行くことは叶いませんでした。時間が経っていくうちにまた連絡するのが怖くなってしまい、いまだにいつ会いに行くとか、連絡を先延ばしマシマシにしてしまっています。かっこよく締めて、烏滸がましく生きてこ~とか言って、私はいまだに烏滸がましく生きることが大変苦手なようです。

25歳とか大人すぎる年齢になってしまう2024ねん、頑張ってくれ自分~~。


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