見出し画像

「吉野町が好き」だからこそ届けたい、事業者と連携した魅力発信<前編>

みんなとチョイス」のnoteでは、ふるさと納税を通じて、地域をもっと元気にするために頑張るヒトの声を、ふるさとチョイススタッフとの対話を通して、お伝えします。


5月21日(日)、奈良県吉野町と「みんなとチョイス」のファンミーティングを開催しました。

昨年、ふるさとチョイスが主催する「ふるさとチョイスAWARD2022※」において、奈良県吉野町は、「チョイスルーキー部門」で大賞を受賞。

ふるさとチョイスAWARD」とは?
地域で頑張る「人」にスポットを当て、ふるさと納税の裏側で起きたストーリーや地域の人の熱い想いを表彰する年に一度のイベント。「チョイスルーキー部門」とは、エントリーが可能な4部門のうち、ふるさと納税担当に就任して1年目の方で、これから地域を良くしたいという想いのある方の「まちへの想い」「未来への決意表明」に関する部門。

今回のファンミーティングの内容は、まちの魅力を体感しながら、吉野町が運営する、ふるさと納税Instagramアカウントの発信内容について、みんなとの意見交換会。

ファンミーティング終了後、ふるさとチョイスAWARD担当スタッフと、吉野町のふるさと納税担当者が、「チョイルーキー部門」として大賞を取った時の心境や、これからのまちの未来について話しました。

その様子を、<前編><後編>の2回に分けて、お届け!

このnoteは、前編。ふるさと納税担当者になり、1年目だったルーキー職員が、吉野町で取り組んでいる活動の背景や、それに対する想いを中心に紹介していきたいと思います。

浪花 望(なにわ のぞみ)さん
奈良県吉野町役場 政策戦略課公民連携室
兵庫県明石市出身。2021年10月に吉野町役場に入職し、ふるさと納税担当となる。現在は、ふるさと納税業務や企業版ふるさと納税業務のほか、吉野町ふるさと納税Instagramも運用。

村尾 明仁
チョイス事業本部/クリエイティブデザイン部/コンテンツクリエイティブチーム
神奈川県横浜市出身。2021年にトラストバンクに入社。主に、ふるさとチョイスのブランド開発を担当。ブランドの戦略構築やコンテンツ企画をおこない、ふるさとチョイスAWARDの運営も担う。

奈良県吉野町のこれまでの取り組み

奈良県に移住した、1年目のルーキー職員

村尾:ファンミーティング、お疲れさまでした!こうして東京でイベントをするのは、今回が初めてですか?

浪花:はい。私は、2021年に吉野町役場に入職して、すぐにふるさと納税担当になったのですが、今回のように、ふるさと納税関係のイベントを開催すること自体が初めてだと聞いています。

村尾:そうなんですね!浪花さんは、もともと和歌山県で暮らしていたんですよね。吉野町役場に入職したきっかけは?

浪花:吉野町への移住体験プログラムに興味があり、参加したのがきっかけです。そのプログラムは、『地域の課題を解決する “ミッション” を通して、地域の人たちとより深く関わりながら、“仲間” になれる新しい旅体験を届ける』というコンセプト。わたしが参加した吉野町のプログラムでは、宿泊代が無料の代わりに、地元の方々のお手伝いするという内容で、稲刈りなどをさせていただきました。

村尾:地元の方々と、深い交流ができそうなプログラムですね。

浪花:はい。その時に、「一緒に食べていきぃ」と、農家の方がBBQを準備してくださって。よそ者でもある自分に対するおもてなしが、とても印象に残っていました。正直、参加した時は、移住について真剣には考えていなかったのですが、町民の方がこんなに温かく接してくださって、”第二のふるさと” と思っていいのかな?と感じるぐらい、吉野町が好きになりました。

村尾:そのプログラムから、吉野町にくるまで、どのぐらいの期間があったんですか?

浪花:およそ2年ぐらいです。たまたまご縁があって、それをきっかけに、吉野町の隣にある、奈良県桜井市に移住しました。あの時、町民の方々の温かさに惹かれたことが、吉野町で働こうと思った決め手となりましたね。

事業者ファーストの募集要項改正

村尾:浪花さんが、ふるさと納税担当になってからの1年間、さまざまな取り組みをされてきたと思います。主に実施されたことについて、教えてください。

浪花:まず1つ目は、『吉野町ふるさと納税協力事業者募集要項の改正』です。吉野町に来たばかりの頃、先輩職員と一緒に、事業者さんへの挨拶回りをしていました。

村尾:まずは、顔と名前を覚えてもらうことから始めたんですね!

浪花:役場では、先輩職員と「あの事業者さんに、こんなお礼の品を出してもらえないかな?」など話していたので、ある日、事業者さんにも相談してみました。すると、事業者さんから「出したい気持ちはあるけど、募集要項にある、設定寄付金額に合った品がなくて…」という声が返ってきたんです。

村尾:つまり、吉野町のお礼の品登録ができない状況だったということですね。

浪花:はい。お礼の品を登録したい!という気持ちがあるのに、町が決めた独自のルールによって出来ないのは、もったいないと感じて。そこで、事業者ファーストの募集要項改正に踏み切り、寄付金額の設定を変更したりしました。

村尾:「こんなことができないか?」と持ちかけたからこそ、事業者さんが抱えていた課題に気づくことができた。そして、その結果、少しでもお礼の品を出しやすい募集要項の改正ができたのは、素晴らしいと思います。

浪花:改正後、少しずつですが、お礼の品の登録数も増えてきました。また、私たちも「もっと、こういうのはどうですか?」と、事業者さんに新しい提案を持ちかけやすくなったので、やって良かったと思います。

村尾:吉野町のふるさと納税が、良い方向に変わってきていますね。事業者さんも、モチベーションが上がっているように感じます。

浪花:事業者さんのInstagramに、「ふるさと納税改造計画中!」という投稿があった時は、吉野町の魅力を発信しようと向かっている気持ちが、自分と同じ気がして、嬉しかったです。

吉野町のリアルを発信するInstagramの運用

浪花:私がふるさと納税担当になって、吉野町のふるさと納税Instagramアカウントを開設しました。これが、2つ目の取り組みです。

村尾:SNSは、まちの魅力発信のツールとして、不可欠になってきていますよね。

浪花:はい。私が担当になった時に、「なんでSNSやってないんだろう。もっと発信したい!」と思い始めました。季節ごとに変わる吉野の様子だったり、私が吉野町を歩いていて、「これいいな」と思ったものを投稿するようにしています。

村尾:たしかに、お礼の品の紹介だけではなく、春は桜、冬は雪景色など、まるで、吉野町で暮らしているような気分になります。

浪花:でも、毎日外に出られるわけではないので、投稿するコンテンツに限界がありました。そこで思いついたのが、LINEのオープンチャットを活用して、事業者さんから写真を集めるという方法です。「こういう写真が欲しいので、持ってる方がいたら送ってください!」と呼びかけると、皆さん色々送ってくれるので、助かっています。

村尾:それ、すごくいいですよね!吉野町で暮らしている方々なら、きっとたくさん素敵な写真を持っていると思うし、なんだか自分の分身がたくさんいるような気がして、心強い!

浪花:はい。吉野町に来たばかりの私が、知っているまちの情報って限界がある。でも、事業者の皆さんは、「生まれも育ちも、吉野」という方が多いので、吉野町らしさを感じる写真とか、ディープな情報などもあって面白いんです。

村尾:たしかに!事業者さんも、こういう協力ができるなら「写真撮っておこう」という気にもなってくれそうですね。やっぱり、地域のことは地域の人がいちばん知っている。だから、こうしてSNSで発信されているのを見ると、リアルな温度が伝わって、吉野町を身近に感じることができます。

浪花:フォロワーさんの中には、吉野町のお礼の品を投稿して、このアカウントをタグ付けしてくださる方もいます。これまでは、お礼の品の感想を知る機会が少なかったのですが、Instagramを通して、リアルな声が見れるようになったのも、やってよかったポイントでした!

村尾:ふるさと納税でいただいた品を寄付者がUPして、その投稿を、吉野町側もしっかり見ているということですよね。そういう繋がりは嬉しいですね。

ふるさとチョイスAWARD2022を振り返る

「チョイスルーキー部門」で大賞受賞!

村尾:昨年10月に開催した、「ふるさとチョイスAWARD2022」。募集要項の改正やSNSの運用など、吉野町のファンを増やすために、事業者さんとの関係性を築きながら取り組んできた内容が、「チョイスルーキー部門」で見事大賞を取られました。改めまして、おめでとうございます!

浪花:ありがとうございます!正直に言えば、他の自治体さんよりも、少し目立つことをしたいなと思っていたところで、この「ふるさとチョイスAWARD」のことを知りました。ちょうど1年目で、ルーキー部門だったら応募できるかな?という気持ちでエントリーして…。だから、まさか大賞をとるなんて思ってもいませんでした(笑)

村尾:そうだったんですね!結果的に、12のノミネートの1つに選ばれました。僕も伴走させていただきましたが、アワード本番まで、準備とか大変でしたよね。

浪花:私がやってきた取り組みが、特別なことだと思っていなかったので、それを資料化するのは結構難しかったです。でも、ノミネートされているということは、少なくとも評価されていると感じて嬉しかったので、頑張りました。あの時は、サポートありがとうございました!

村尾:浪花さんが、事業者と会話する中で課題に気づいたように、きっと他の自治体さんでも、同じような状況はたくさんあると思うんですよね。ですが、その課題に対して、どんな施策が検討できるのか思いつかなかったり、動きづらいこともある。さまざまな地域に、伴走させていただいている僕たちが、アドバイスすることもできますが、地域の中のことを深くまで知るのは、限界があります。そんな中で、浪花さんは、一人の自治体職員として、具体的な施策を実践されていて、きっと他の自治体職員さんにとっても、大変参考になる取り組みだったと思います。

浪花:そう言っていただけて、光栄です。いざ本番を迎えたら、すごく緊張していて、あまり覚えていないんですけどね(笑)

村尾:独特の緊張感がありますもんね(笑)しかも「チョイスルーキー部門」は、最初の発表で、浪花さんがトップバッター!でも、堂々としたプレゼンテーションで素晴らしかったです。

浪花:よかったです。あと、他の自治体さんの発表を聞いて勉強にもなりましたし、控え室で交流することもできました。今後、何かあったらお声がかけやすい関係性が作れたことも、参加してよかったポイントです。

村尾:そう言っていただけて嬉しいです。自治体さん同士が集まる機会ってなかなかないと思うので、地域のために頑張るひと同士の繋がりができたらいいなと思って、運営していました。

いつも応援してくれる、町民の存在

浪花:実は、アワード当日の様子を、中継で、事業者さんがリアルタイムで見てくださっていたんです!吉野町に戻った時も、「おめでとう」や「これからも頑張ってね!」などのお声をいただいたのが、本当に嬉しくて。いまの私のモチベーションになっています。

村尾:まちのみんなが、浪花さんのことを応援してくれていたんですね!

浪花:それ以降、私たちが実施したいことに対して、事業者さんからの協力がさらに手厚くなったようにも感じます。先日、村尾さんたちが、ふるさとチョイスAWARD大賞紹介記事として、私たちの取り組みを取材しにきてくださった際も、たくさんの方々が協力してくれました。

村尾:本当ですよね!取材記事に掲載するために、事業者さんの写真を撮影させていただきたいというお願いをしたら、本当にたくさんの方に集まっていただいて、僕たちも驚きました。

浪花:「ふるさとチョイスAWARD」で大賞が獲れたのは、私だけの力ではなく、こうしていつも協力してくださる、吉野町民である皆さんの温かいサポートがあったからです。本当に感謝しています。


”吉野町を見つめる柔軟な視点が、大きな武器に”

吉野町ふるさと納税のInstagramを見てみると、「吉野町が好き」、という純粋な心に触れているような、そんな温もりが感じられます。

それは、浪花さんの視点で切り取った、吉野町にある素敵な場所や人の様子や、事業者の方々が過ごす、ホンモノの日常が投稿されているからだと思います。

吉野町が好きになり、吉野町で働くことを決めた浪花さん。その柔軟な視点が、大きな武器になり、大賞を獲ることに繋がったのかもしれません。

<後編>では、東京都内で開催した、ファンミーティング当日の内容を振り返ります。また、これから吉野町が目指していきたい “まちの未来” について話す様子もお届けしますので、おたのしみに!

※<後編>を公開しました(2023.06.26)


奈良県吉野町をふるさと納税で応援

▼最新情報

▼ふるさとチョイスAWARD2022大賞受賞取り組み内容紹介


「みんなとチョイス」とは?

私たちは、ふるさと納税ポータルサイトを運営している「ふるさとチョイス」です。私たちは、寄付者の想いを地域に届け、地域の変化を寄付者に発信しています。
その活動の一つである「みんなとチョイス」では、地域で活動するヒトの想いに触れ、地域の魅力や課題についてみんなと一緒に考えるファンミーティングなどを行いながら、持続可能な地域の未来をいっしょに考える場をつくっています。
そして、ふるさと納税を通じて地域をもっと元気にするために頑張るヒトの声を、もっとたくさんの方と共有したいと思い、このnoteで、ふるさとチョイススタッフとの対話を通してお伝えしています。

そして7月は、高知県室戸市と「親子でたのしむ!室戸の海の資源でSDGsを考えよう」というテーマで開催が決定!

下記から、ご参加をお待ちしております。


この記事が参加している募集

企業のnote

with note pro