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災害を乗り越える熊本県八代市の未来につながる挑戦を応援しよう(2022/10/01)

※こちらの記事では、noteに未掲載だった、2022年10月01日に、熊本県八代市と実施したファンミーティングの内容を紹介しています。

■ ファンミーティングテーマ

ふるさと納税で被災地・被災者を支援することができる、「ふるさとチョイス災害支援」。

ふるさとチョイス災害支援」とは?
ふるさと納税を通じて寄付を募ることで、被災自治体に速やかに、かつダイレクトに寄付金が届けられるのが特徴です。災害支援プロジェクトを通じた寄付については、お礼の品のご用意がありません。

今回は、令和2年度豪雨災害で被災した際に、「ふるさとチョイス災害支援」を立ち上げ、ふるさと納税の寄付や応援を受けながら災害を乗り越えている、現在の八代市の様子について教えていただきました。

また、八代市は「い草」の生産量が日本一
どんなアイテムや取り組みがあったら、この国産い草の文化を残すことができるのか…?八代市のふるさと納税担当者が抱える課題を、い草に触れながらみんなと考えるワークショップも実施しました。

■みんなと自己紹介

まずは、ファンミーティングに集まった参加者と自己紹介。

「令和2年豪雨災害のその後が気になっていました」「今年、八代市にふるさと納税して親近感を持っていました」などと、八代市のことを知っている方も多く参加されていました。

■令和2年豪雨災害を振り返る

ふるさと納税担当である友田さん、八代市役所の植田さんより、令和2年豪雨災害の当時の様子をお話しいただきました。

友田さん・植田さん

令和2年7月4日に発生した熊本・鹿児島大雨災害による球磨川の氾濫など、市内で甚大な被害が発生。

特に被害の大きかった坂本町では、球磨川の目の前にある道の駅「さかもと館」周辺に水が流れ込み、一時は道の駅の屋根にまで水域が到達するほど。

友田さんや植田さんが駆けつけたときには、道の駅の様子はすっかり変わっていて、「大変なことになった」と感じたと言います。

災害後、八代市は、「ふるさとチョイス災害支援」を立ち上げ、ふるさと納税による寄付を集めることにしました。

その結果、当時、約3000万円ほどの寄付が集まり、いまでも八代市の災害復興資金として活用いただいております。

また、集まったのは寄付だけではありません。

全国の寄付者の皆さんから「1日も早い復旧を願っています」「きつかばってん、負けなすな。」「一緒に頑張りましょう」というような、励みになる応援メッセージの数々

避難所にいる方々に何かできることはないか?と考えていた、友田さんと植田さんは、たくさんの応援メッセージを目にして、「避難所の掲示板に貼ろう」と思い立ち、上の写真のように全てのメッセージを印刷して貼り出すことにしました。

すると、避難していた方々が近くに見に来るようになり、一人のお婆さまが「頑張らなきゃね」と涙していたのが印象的だったと言います。

このように、多くの寄付や応援により、災害を乗り越え始めている八代市。

今回は、被災した道の駅坂本「さかもと館」からオンライン中継も行い、実際にいまの道の駅の様子を見させていただきました。

道の駅の中には、地産品が並び、すっかり復活したようにも見えます。

ですが、実際に道の駅の裏側のドアを開くと、元々レストランなどがあった場所のスペースがあり、電気や水道も通らない、災害時から時間が止まったままの状況。

しかし、ボランティアの方々によって、水分の含んだ壁や断熱材を切り離し、湿気を取り除いたことでカビが蔓延せず、木製の道の駅はそのままで、再復興できることにつながったと教えていただきました。

道の駅の館長である、道野真人さんからは、

「自分は生まれも育ちも東京ですが、両親のルーツであるこの八代市に移住してきました。大好きな八代市を残したいと思いながら復興に繋がる活動を続け、次の世代にどんな地域や社会を残していきたいか考えながら、前に進んでいます。たくさんの方の心配りやご支援に感謝しています。」

というメッセージをいただきました。

災害が起きた当時はメディアで取り上げられることがあっても、月日が経つごとにどうしても発信が薄れていく。

しかし、完全復興への道のりは長く、今も前向きに、かつての町を取り戻そうと尽力される方々がいるということを忘れてはいけない、と八代市の皆さんのお話を聞いていて感じました。

■ファンミーティングの様子

い草に触れるワークショップ

そんな八代市、実はたくさんの特産品に溢れています。

晩白柚、フルーツトマト、生姜…、そして「い草」は日本一の生産量を誇ります。

国産い草の約9割は八代市で生産されており、八代市には畳がある住居がほとんどだそう。

しかし、後継者不足による生産量の減少、海外製い草の流入など、この国産い草を取り巻く課題はいくつもあります。

そこで八代市のふるさと納税担当である友田さんは、八代市の未来のためにも「国産い草」の魅力をもっと感じてもらいたい!と考え、さまざまな商品アイテムやアイデアなどを考えていきたいと話します。

今回のファンミーティングでは、八代市産のい草に触れながら、「い草を身近に感じるアイデア」を考えるワークショップを実施しました。

まずは、直接い草に触れよう!ということで、小物置きにもできるミニ畳をつくるワークショップ。

今回は、八代市のい草事業者である「イナダ有限会社」の、稲田近善さまに、講師としてお越しいただきました。

イナダ有限会社では、畳をつくる他に、「食べるい草」として、お茶や蕎麦など食材としてもい草を活用するなど、新しい挑戦をしています。

稲田さんにい草の説明をしていただき、早速ワークショップに取り掛かろうとキットの袋を開けると…。畳のいい香り。

「やっぱりこの香りが落ち着くよね」「久しぶりに嗅いだ!」など、なかなか触れることのない、い草にみんなテンションが上がりっぱなしでした。

畳をつくるという体験に初挑戦!

シンプルな工程ではありますが、実際にやってみると、留め具の位置でバランスが崩れたり、ヘリをピンっとさせるのが難しかったり、職人さんが手作業で大きい畳を作っている素晴らしさを感じることができました。

久しぶりにい草に触れながら、自分で作ったミニ畳。自宅にもい草の良い香りが広がりそうですね。

い草を活用したアイデアを考える

実際にい草に触れた後、「身近で、い草を感じる」ためのアイテムや、アイデアを一人一人考えました。

実際にい草に触れたことによって、たくさんアイデアが出て、グループでも盛り上がっている様子。

「家の床を畳に取り替えるのは大変なので、フローリングの上に敷けるカーペットがあったらいいな 」、「子供会などでワークショップやるのはいい経験になると思います」、「軽いので持ち運び可能なシートマットが欲しい!」

とさまざまな意見が飛び交いました。

友田さんからも、
「皆さんのお声を参考にして、い草の可能性をもっと広げたいと思います」という、感想が聞こえました。

八代市のおいしさも味わう交流会

八代市にはい草だけではなく、おいしい食べ物や飲み物もあります。
ということで、八代市の魅力を感じながら、八代市職員と交流する時間も楽しみました。

今回ご用意いただいたのは、ローストビーフ、ビワミンソーダ、ジンジャーエール。

そして、生キクラゲ
この生キクラゲをつくる「山之屋」さんは、令和2年豪雨災害時に工場が水で流されるなど被災をした生産者です。

しかし災害から約1年かけて、坂本町にて再び生キクラゲ栽培が出来るまで復活しました。

今回は、プリプリの純国産生キクラゲを、新生姜をすりおろして生姜醤油にしていただきます。

復興後の様子を聞いたり、いただいている食べ物への質問だったり、八代市の職員との歓談を終始楽しんでいる様子が印象的でした。

■ 参加者の声

  • 特産品を試食しながら八代市のお話を聞けたのもよかったです。今回、被災地ということで八代市の現状や災害支援の話がありましたが、実際に体験された方々からお話を聞くことで、あらためて災害が残す爪痕の大きさを感じました。

  • 災害が起きてしまった地域の方々の映像を見ると胸が痛いですが、ふるさと納税をする事により、少しはその地域の応援になる事を改めて感じました。これから色々な地域の事を知り応援していきたいと思いました。

  • 災害の当時の様子を知ることでクラウドファンディングの支援でその市町村の方々の思いを知ることができてよかった。

  • 災害の起きた時と今、支援について、とてもよくわかりましたし、何かできることを今後も考えたいと思いました。い草とも触れて、我が家に身近にある畳が、さらにクローズアップされ、なんとか残していきたい、もっと広まってほしいと思いました。納税先の魅力について知るのに充分なイベントでした。

  • い草小物作り、とても楽しかったです。なかなか自分ではできない体験ですし、地元の素晴らしい素材を持ってきていただき香りに癒されました。大事に使用します。

■最後に

今回のファンミーティングでは、「ふるさとチョイス災害支援」も活用し、災害を乗り越えようとする八代市の取り組みについてお伝えさせていただきました。

「ふるさとチョイス災害支援」を担当していると、物資や資金も必要だけれど、“想いや関心を持ち続けてもらうこと”も大切だと感じます。

そのために、ふるさとチョイスでは、継続的な発信、寄付金の使い道の報告などを通して、“いまも地域で頑張っているひとがいること”を一緒になって伝え続けていく使命があると考えています。

ふるさと納税の根源は、お世話になったふるさとに恩返しをすること、応援したい地域に自分のお金に意思をのせて届けることから始まりました。

困ったときに手をさしのべる選択肢の1つとして、ふるさと納税が当たり前になるように、税金の使い道をみんなが意思をもって選び、より全国各地が潤い明るくなるように、そのために私たちは地域と伴走し、ふるさと納税を活用した未来づくりに取り組んでいきます。

■熊本県八代市

▼熊本県八代市の詳細ページ