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人材育成 橋川公一|「未来を語ろう会」で夢の実現をサポート!【職業図鑑 No.015】

「なんのために働いているのか」
「この仕事は本当に自分のやりたいことなのか」
こんなふうに自分に問いかけたことはありませんか?

多くの人は「生活費を得るため」と答えるかもしれません。しかし何十年も続くであろう「働く」という行為が、それだけで終わっていいのでしょうか?

今回は、総合人材サービス会社で働くかたわら、「仕事」と「夢」を結びつける活動を続ける橋川 公一はしかわ こういちさんをインタビュー!

イベントを通して「血の通ったつながりを作っていきたい」と熱く語る橋川さん。その理由や仕事に対する想いを語っていただきました。

将来や未来について話すとワクワクする

ーー まず、橋川さんのお仕事について教えていただけますか?

総合人材サービス会社で営業および管理職をしています。そのかたわら、ある気付きから「未来を語ろう会」という交流イベントを定期的に開催しています。

ーー その気付きとはなんでしょうか?

私は新卒で入社して以来、転職もせず同じ会社でずっとやってきました。1年半くらい前までは、社外の人とのつながりもまったくなかったんですよね。それが外部の人と交流するきっかけがあり、そこで気付きを得ました。

人って、話す内容のほとんどが現在のことと過去のことに集約してて、未来について話をする機会がほとんどないですよね。

ーー たしかに、未来について話すことって少ないかも…。

上司や同僚が将来についてどんなふうに考えてるか、どんな価値観を持っているのかまったく知らなかったなって。

外部の人との交流では、未来について語ることが多くて。それが、とにかく楽しかった!ワクワクしてポジティブになれることに気がついたんです。

実際の「未来を語ろう会」の様子(橋川さん提供)

そこで未来について語れるようなコミュニケーションの場を増やしたいと思って…。でも、探してもない…ないなら自分でやろうって立ち上げました。

ーー それが「未来を語ろう会」ですね!具体的にどのような方が参加されていますか?

私が個人的に知り合った方に参加を呼びかけています。ただ全員を誘っているわけではありません。

「未来に対して本気に考えている」「未来に対して前向き」「純粋に人とのつながりを求めている」そういった方を中心に参加していただいてます。

逆に損得やビジネスだけを目的にしている方は、申し訳ないけどお誘いしてません。

前向きな人だけが参加!「未来を語ろう会」とは?

ーー 前向きな気持ちを持った人だけが参加資格があるんですね。

人と人とでつながれるコミュニティを目指していて…。たとえビジネスを失ったときであっても、本気でお互い助け合えるような大人の友達みたいなものですね。

生意気かもしれませんが、人柄を見させていただいたうえで声かけしています。

ーー 口コミだけなんですね!イベントには何名くらい参加されるのでしょうか。

参加者は、毎回25名から35名くらいですね。ちょうど明日(取材日の翌日)で4回目ですが、50名集まる予定です。

ーー 50名!イベントの内容について知りたいです。

そんな大したことはやっていなくて(笑)

どんな形でもいいので、その方が考えている未来をアウトプットしていただいて、アドバイスし合ったり、シェアしたりしていただいています。

スケールの大きなことでもいいし、半年先のことでも大丈夫です。

ーー オンラインではなくリアル(オフライン)イベントですよね。

リアルです。ソーシャルディスタンスにも気を使って、大きめの会場を貸切ったり、換気にも気をつけたりしています。

3〜4名のグループに分かれてシェアし合い、メンバーをシャッフルして3回転くらいします。

ーー 参加者のみなさんの感想や感じている変化などが知りたいです。

参加者の変化は、大きく分けて次の4つです。

今まで自分ひとりで考えていただけの夢を実際に口にしたり、アウトプットしたりすることで、考えがより明確になり整理されます。

また、ほかの参加者から感想やアドバイスをもらうことで、より夢が具体的になる。

夢がぼんやりしている方、うまくいかずに悩んでいる方も状況を語ることで、みんな同じなんだとすっきりして、モチベーションアップにもつながる…。

そんな声をいただいています。

目標は吉田松陰よしだ しょういん

ーー お話を聞いていると、良い効果しかない気がします!そもそも橋川さんの情熱の根源はどこにあるのでしょうか。

私には、最終的なゴールというか夢がありまして…。

例えていうなら…吉田松陰のようになりたいと思っています。

ーー 吉田松陰ですか?

はい。今の時代って、日本の国力が弱まっているって言われてますよね。日本がもう一度復活するためには、夢と志を持った人の育成が欠かせません。

幕末の時代、旧長州藩の吉田松陰は、松下村塾しょうかそんじゅくで新しい時代を切り開く政治家を育てました。彼のもとで学んだ若者たちが明治維新を起こし、現代日本のいしずえを築いたんです。

松下村塾。現在は世界遺産になっている。(引用:萩市観光協会公式サイト

今ある平和や不自由ない生活は当たり前じゃない。先人の苦労の上に成り立っています。日本人って何なのか、日本人のすばらしさや歴史、そういったものを忘れてないか…。

私自身の夢は、吉田松陰のように志高い人材を育成して、日本を復活させることです。

ーー 壮大で素敵な夢ですね。「未来を語ろう会」が橋川さんにとっての松下村塾なんですね。具体的には、どのような方に参加してもらいたいと思っていますか。

私は夢を4つに区分してまして…。

この4つのなかで、1から3までの方をターゲットにしています。

夢について考えたい人であれば、性別・年齢・職業・役職関係なく参加していただきたいです。なかでも必要としているのは、サラリーマンと学生かな。

そのうちサラリーマンや学生にターゲットを絞ったイベントもやりたいですね!

時代が変わった!今こそ夢が必要だ

ーー ターゲットと考えるサラリーマンの方々に対して橋川さんはどのような印象を持っていますか?

「何のために会社で働いているのか」という問いに答えられない人があまりにも多い印象です。

ーー うーん。「生活のため」じゃダメですか?

そのとおりなんですが…。実は、そこに疑問を持ちはじめているんですよね。

働けば生活が安定しますが、「何のために」がないと営業成績にも反映されないし、毎日モヤモヤするっていうか。

実際に私の部下や会社の中だけかと思ったら、ほかの会社の人事の人に聞いても同じで…。何でだろうと考えてみたところ「あぁ時代が変わったんだな」って感じました。

ーー 時代が変わった?

例えば、少し前までは明確な正解があったんですよね。会社のなかで、これだけ頑張ればこれだけ給料が上がって、これだけの年数を働けばここまで出世してボーナスも保証されて…。

しっかりやれば、着実に給料が上がり、一生安泰あんたいだよ。家族も持てるし幸せな生活が待ってるよ。そんな感じで、誰にとっても「生活のため」が仕事のモチベーションになった時代でした。

働く目的は、年々推移している。橋川さんの実感の裏付けにもなりました。
(引用:厚生労働省「世代ごとにみた働き方と企業における対応」)

しかし今はどうでしょうか。

どれだけがんばっても給料も上がらない、いつリストラされるか分からない、このように未来が見えない時代になりました。

だから「何のために」や「意義・意味」がないと、そしてそれを育てていかないと生き残れないなって感じてます。

ーー 分かります。昔は勉強して…良い大学に入って…良い会社に入って、答えはシンプルでしたよね。でも今は、子どもに「何のために勉強するの?」と聞かれても明確に答えられないような…。

そうです。社会に出ても同じで、今までは会社に入ること自体が目的でもよかったんです。でも、これからは手段にする必要があります。

「何のために頑張ってるの?」に対する問いが、結局「自分のため」「自分の夢のため」。正解はその人の中にしかない。

みんなで夢をサポートする!コミュニケーションの重要性

ーー 夢を実現するための「未来を語ろう会」ですが、もう少し詳しく教えてください。

最近気付かされたことでもあります。夢は、自分ひとりで考えるよりも、人との対話やコミュニケーションを通じてブラッシュアップされていくんだなって感じます。

悩みや想いを発信して、フィードバックをもらう。そんな環境があれば、その人のとっての正解をより見つけやすい。

「未来を語ろう会」がその手段になってるように思います。

ーー 夢に向かって迷いなく進み、確実に成果を出せる人って一握りですよね…。

夢を持っていてもそこになかなか向かえない、途中で挫折してしまう、悩みにとらわれてしまっている…そんな方が多いかと思います。

とにかくみんなで後押しし合う。

いろいろな人に支えられてるからこそ夢に向かっていける。「未来を語ろう会」はそんな会です。

ーー 「未来を語ろう会」のなかで橋川さんの役割とは?

さまざまな専門家とのつながりがあるので、必要があればご紹介させていただいたり、サポートさせていただいたりしています。

写真中央より左で話す橋川さん。参加者は老若男女問わず多くに人がいる。(橋川さん提供)

お金が必要な方は投資家を、集客したい方には集客の専門家を…などです。

ーー夢を実現したい方と専門家のマッチング役ですね

仲介屋みたいなものじゃなくて、血のつながったつながりを作っていきたいと思っています。損得じゃなく…「絆(きずな)」を作りたいんですよね。「つながりの輪」ともいえるかもしれません。

そこでの収益は重視していないです。

つながったことで、お互いの人生の土台を作っていくお手伝いをしていきたいと思っています。その方の未来が明るくなった結果、恩恵として対価があるんだったらありがたい…そんなふうに考えています。

ーー 今はサークル的な感じで運営している「未来を語ろう会」ですが、今後はどのような展開を考えていますか?

今はイベントだけの開催ですが、夢の描き方が分からない方や夢を実現させる方法が分からない方のために、ワークショップを通じてコーチングするようなものを事業化しようと考えています。

みなさんに伝えたいこと

ーー 橋川さんが「未来を語ろう会」の活動を通して達成したい夢を教えてください。

国を変えたいと思っています。

ーー 国を変える!?

私は歴史が大好きで、歴史を勉強すればするほど気付かされることがあります。今の平和な日本は、先人たちが命を懸けた積み重ねの上に成り立っています。

ウクライナ戦争を見ていると感じますが、当たり前のように享受きょうじゅしている平和な日常は、本当は当たり前じゃなくて…。

国内総生産額だけを切り取っても、年々順位を落としている。
(引用:ビジネスIT「日本の所得水準は世界の上位20位圏外へ転落、失速の根因とは 篠崎教授のインフォメーション・エコノミー(第125回)」)

これから日本の国力がどんどん弱まろうとしているなかで、どうして傍観者ぼうかんしゃでいられるのか。

先人たちが命をけて今の日本を作り上げたのだったら、私たちも人生をかけていくべきだと思ってます。次世代のためを考えたら、今、自分たちが動かないといけない。

ーー 夢を実現することが日本を変える…?

日本を変えるため、そして次世代に引き継いでいくための自分の使命って何だろうと考えてみました。

歴史をたどっていくと、国を変えるのは結局は人なんですよね。そして歴史の構造上、変化のためには40年かかるみたいで。40年で人を変え、40年で国を作り変えて…結局80年かかるんです。

さすがに80年かけてたら死んでるよな…じゃあ自分の役割(使命)は、国を変える礎を作ってくれる人を育てることだと思ってます。

ーー 今の総合人材サービス会社でのお仕事にも通じていますね。

今まで、人材サービスで「人と関わり」「人と交わり」「人を育てる」仕事をしてきました。自分のやってきたことが夢に活かせると感じています。

私にとって「仕事」とは夢を叶えるための手段です。

編集後記

「国を変える」そんな壮大な夢と情熱を語ってくださった橋川さん。自分の使命として、夢と情熱を持った人を育成していくという明確な目標を描いています。

国力の衰退は、誰もがぼんやり感じていることですが…。でも自分に何ができる?と傍観者になるところを、橋川さんは先駆者せんくしゃになろうとしています。

80年かけて国を変える、礎になる人を育成する、そのために仕事で得た人材育成スキルをフル活用する。シンプルで明確な目標ですが、簡単な道ではありません。

しかし、夢を語り、努力する姿は、本当にカッコいい!

現在、橋川さんは名古屋を中心に活動しています。橋川さんの活動に興味を持った方は、編集部までお問い合わせください。

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