万能鑑定士Qの攻略本　Chapter3贋作者は誰？　攻略

自己紹介

はじめまして。このページに辿り着いていただきありがとうございます。
みん　と申します。
普段は医療従事者として病院で勤務しております。
読書、旅行、舞台鑑賞が趣味でして、noteではそれらの感想や解説などを投稿していきたいと思います。

本の紹介

Chapter3
擬似体験小説「全能鑑定士Rの事件簿」〜贋作者は誰？〜

万能鑑定士Qが謎を解決する過程を擬似体験できる小説です。ゲームブックのように、文章の中で助言や提案を受けて、地図を見ながら各スポットを周って贋作者についての情報を集めていきます。
本の最後に解決編が描かれていますが、詳しい解き方はありません。
そのためこのnoteでは、周る順番はさておいて、それぞれのスポットで得られる情報と、それらをどのように推理するかを詳しく書こうと思います。
「攻略本の攻略」ですね。
ただ助言を受けるだけでは周りきれないスポットがあったため、地図を見て通りかかった場所にも寄ることで、1〜20の全スポットを周りきりました。

まずはご自分で読んで解いてみることをおすすめします。読んでからでないと分からないであろうキーワードがありますので。
ここから先、ネタバレになります。ご注意を。

それでは行きますよ？

情報収集

解決編に描かれている通り、贋作者はフランス人であり、怪しい人物が5人浮上します。それに加えて、出身地・趣味・職業・年齢・日本人偽名も5人分得ることができます。
これらをまとめていくだけではあるのですが、難しいのです、まとめること自体が。
そもそも5人分という事実に気付くのが大変かも。項目ごとに分けなければ何人候補がいるのかすら分からない。
5人に関する情報は○で、贋作者に関することは△で、訪れるべきスポットの提案は⭐︎で記載します。

1.フランソワ美術学校
△贋作者は単独犯
○ピエール・カンテ：オルレアン出身
○ジュリエンヌ・ジャレ：マルセイユ出身
⭐︎17 画家通り
⭐︎20画材屋トム

2.天神町
⭐︎4 筑土八幡神社
特等添乗員αこと、朝倉絢奈が登場します。986円のバスツアー行ってみたいです笑

3.「叫び」巨大壁画
⭐︎7 BARアリエル

4.筑土八幡神社
特になし
白人の青年に話しかけますが、ただ挙動が怪しいだけで得られる情報はありません。

5.日本臨床心理士会事務局
⭐︎水道橋駅と神保町駅の間の画廊→ （地図から）18 画廊クワトロ
「催眠」シリーズでおなじみ、臨床心理士の嵯峨敏也先生が登場します。「出会う人の発言に嘘はない」と助言してくれます。

6.東京ドーム
・ベンヤミン・ヤーべ(ドイツ人・29歳) 彼はドイツ人であるため贋作者ではありません。
△贋作者は日本人の苗字を名乗っている。
○張本と名乗る人物が怪しい
○張本はベンヤミンと同じ年齢ではない(29歳ではない)

7.BARアリエル
○ガストン・ダルク：34歳　最年長
○ジュリエンヌ・ジャレ：28歳　最年少
⭐︎19 あしゅら荘
ここでマスターの話から、フランス人5人の年齢が28〜34歳であることが分かります。

8.ビストロ・ベル
○ジュリエンヌ・ジャレと1歳違いでリヨン出身のフランス人がいる。
万能贋作者の雨森華蓮が登場します。
⭐︎13 ネットカフェ

9.全能鑑定士Rの店
○贋作者はフランス人
⭐︎11 牛込警察署

10.順天堂大学
○シリア・コメット：パリ出身、日本人偽名は山吹
⭐︎15 手相占い師
⭐︎2 天神町
⭐︎16 角川書店
⭐︎14 万能鑑定士Q
週刊角川の記者、小笠原悠斗が登場します。

11.牛込警察署
⭐︎14 万能鑑定士Q
⭐︎7 BARアリエル
万能鑑定士Qの凜田莉子も贋作者を探しているとのこと。

12.石多木屋
○セリーヌ・ビゼー
○セリーヌ・ビゼーの1歳上で趣味はヴァイオリン、職業はストリート・ミュージシャンのフランス人
⭐︎1 フランソワ美術学校
⭐︎15 手相占い師

13.ネットカフェ
○スノーボードが趣味のフランス人は贋作者ではない
⭐︎3「叫び」巨大壁画

14.万能鑑定士Q
⭐︎11 牛込警察署
⭐︎16 角川書店
⭐︎5 日本臨床心理士会事務局
万能鑑定士凜田莉子と対面します。

15.手相占い師
○山吹
○山吹と名乗る人物の2歳年上のフランス人の趣味は乗馬
⭐︎11 牛込警察署

16.角川書店
⭐︎10 順天堂大学

17.画家通り
○職業は水商売、アヴィニョン出身、日本人偽名は清武、というフランス人が怪しい。
⭐︎6 東京ドーム

18.画廊クワトロ
○ヴァイオリンが趣味のフランス人は林野と名乗る
○ビリヤードが趣味のフランス人は沼畑と名乗る
⭐︎12 石多木屋

19.あしゅら荘
○ガストン・ダルク
○ガストンの2歳違いに、趣味はサーフィン、職業は運び屋、のフランス人がいる。
⭐︎1フランソワ美術学校
⭐︎12石多木屋

20.画材屋トム
○趣味は乗馬、のフランス人
○職業はギャンブラーのフランス人
⭐︎8 ビストロ・ベル

ざっと情報をまとめてみましたが、いかがでしょうか？
この時点で贋作者がわかった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私は、最初に読んだときは訪れきれていないスポットがあり、全くわかりませんでした。

ちなみに私が回った順番は、
9→11→7→19→12→1→2→4→14→16→10→15→17→20→5→18→6→8→13→3
です。これで全番号回ることができました。助言されたスポットをメモしつつ、地図で見て近いところから周ることで全情報を得ることができました。

推理（ネタバレ注意！）

では、推理していきましょう。
まず、それぞれの情報を登場順にまとめます。
・ガストン・ダルク：34歳(最年長)
・ジュリエンヌ・ジャレ：28歳(最年少)
・32歳の人物は趣味サーフィン・職業運び屋（ガストンが最年長であることから、2歳違い＝2歳下と分かります）
・セリーヌ・ビゼー
・セリーヌの1歳上の人物は、趣味ヴァイオリン、職業ストリートミュージシャン
・ピエール・カンテ：オルレアン出身
・ジュリエンヌ・ジャレ：マルセイユ出身
・シリア・コメット：パリ出身、日本人偽名は山吹
・山吹(＝シリア)の2歳年上の人物の趣味は乗馬
・清武の職業は水商売、アヴィニョン出身
・ある人物の職業はギャンブラー
・林野の趣味はヴァイオリン
・沼畑の趣味はビリヤード
・張本は29歳ではない
・リヨン出身の人物はジュリエンヌ・ジャレの1歳違い→29歳　(ジュリエンヌが最年少であることから1歳違い＝1歳上と分かります)
・スノーボードが趣味の人物は贋作者ではない

ここまでをまず項目別にまとめると、
名前：ガストン・ダルク、ジュリエンヌ・ジャレ、セリーヌ・ビゼー、ピエール・カンテ、シリア・コメット
出身：オルレアン・マルセイユ・パリ・アヴィニョン・リヨン
職業：運び屋・ストリートミュージシャン・水商売・ギャンブラー・贋作者
偽名：山吹・清武・林野・沼畑・張本
年齢：28〜34歳
趣味：サーフィン・ヴァイオリン・乗馬・ビリヤード・スノーボード

また、現時点で分かっていることを人物別でまとめると以下のようになります。

・ガストン・ダルク：34歳
・ジュリエンヌ・ジャレ：28歳：マルセイユ出身
・セリーヌ・ビゼー
・ピエール・カンテ：オルレアン出身
・シリア・コメット：パリ出身：山吹

さらに推理します。

・リヨン出身の人物は29歳
→出身地が不明であるのはガストンとセリーヌ。ガストンは34歳であることがわかっているためセリーヌが該当。

・アヴィニョン出身の人物は清武と名乗り、水商売をしている
→出身地がわかっていないのはガストンのみ。よってガストンが該当。

・林野は、趣味ヴァイオリン：職業ストリートミュージシャン：セリーヌの1歳上
→セリーヌが29歳であることがわかったため、林野は30歳。ピエールかシリアに絞られるが、シリアは山吹と名乗っていることがわかっているため、該当するのはピエール。

・32歳：サーフィン：運び屋
→ここまでで年齢がわかっていないのはシリアのみ。よってシリアが該当。

・山吹の2歳年上の人物の趣味は乗馬
→山吹(＝シリア)は32歳であることがわかっているため、34歳の人物、すなわちガストンの趣味が乗馬であるとわかる。

・張本は29歳ではない
→この時点で偽名がわかっていないのはジュリエンヌとセリーヌ。セリーヌは29歳であるため、該当するのはジュリエンヌ。

・沼畑の趣味はビリヤード
→この時点で偽名がわかっていないのはセリーヌのみ。

・スノーボードが趣味の人物は贋作者ではない
→この時点で趣味がわかっていないのはジュリエンヌのみ。また、贋作者ではないことから、ギャンブラーだとわかる。

・職業が不明であるのは、セリーヌのみ。したがって、セリーヌが贋作者。

まとめると以下のようになります。
名前：出身：職業：偽名：年齢：趣味
ガストン・ダルク：アヴィニョン：水商売：清武：34歳：乗馬
ジュリエンヌ・ジャレ：マルセイユ：ギャンブラー：張本：28歳：スノーボード
セリーヌ・ビゼー：リヨン：？：沼畑：29歳：ビリヤード
ピエール・カンテ：オルレアン：ストリートミュージシャン：林野：30歳：ヴァイオリン
シリア・コメット：パリ：運び屋：山吹： 32歳：サーフィン

いかがでしょうか。一見難しそうに見えますが、論理的に考えて、表に埋めるようにして解くと、意外とすんなり答えを導き出せるものです。
登場人物の些細な一言にヒントが隠れているのがさすがだなと思います。

今回の擬似体験では嵯峨先生や朝倉絢奈などキャラクターのコラボもあり、ファンとしてはとても満足度の高い作品ですね。

「解説が欲しい」「考察が見たい」という作品がありましたら、ぜひコメントをお願いいたします。