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自己顕示欲のバケモノを飼い慣らしてアウトプットの場所を見つける

Twitter(頑なにXという名前を使いたくないタイプのオタク)やインスタ、Facebook、Threadsと言ったSNSのアカウントは一通り持っているが、最近思ったことを思ったタイミングでアウトプットできなくなっている。

高校生の頃はTwitterはオタ垢やサブ垢をいくつも持ち、推しているアニメが始まったら(今から思ったらめちゃくちゃ迷惑だが)実況ツイートをして、好きなものを好き!!!!!と開示していた。
ただ、大学生になって環境が変わり、いわゆるリア充への憧れによってリア友垢なるものを作ってからは「エアリプ」に怯えたり、LINEの返事をしていないのにSNSの更新をしたら怒られると言った気持ちからなかなか好きなことを好きなタイミングで話せなくなっていた。

社会人になってからしばらくはそもそも忙しくてSNSにかまけられなくなりすっかりロム専と化していたが、一昨年くらいに相当好きなジャンルができて再現料理等を発信したい欲が出て、久しぶりにツイッタランドに舞い戻ってきたのだ。
人口が狭いが熱狂的なジャンルであったこともあり、作品に関する私の呟きや料理画像は瞬く間に大量のいいねが付く。みんなが私のことを褒めてくれるし、求めてくれる!とよくある勘違いに陥り、「自己顕示欲のバケモノ」となってしまった。

若い頃にも同じような弱小ジャンルでチヤホヤされて同じ現象に陥ったことがあるので、冷静な部分でわかってもいたが、久しぶりの姫プにもうすっかり私は虜。
生涯で一番好きだった作品を100とすると、よくて60くらいだったはずのそのジャンルに、チヤホヤ快感だけで全力投球することとなった。
レシピなんか作ったこともないのに、適当に作った料理の分量をこれまた適当に割り出してそれっぽいタイトルと写真とレイアウトにして配る。いいねと喜びの声に脳汁がドバドバでて、映えるかつぽく見えるレシピがないか考えはじめる。
初めて再現料理を作った時の純粋な「これはどんな料理なんだろう。美味しそうだな食べてみたいな!」などという純粋な感情はすっかり消え去ってしまった。
そんなに食べたくない料理を無理やり作って、キッチンと冷蔵庫は散らかしっぱなしの死に体。
食べるのが好きなので写真よりとりあえず食べる!という心情を捨て去り、できたらまず料理の写真をパシャパシャ撮って食べる間もなくレシピ作って投稿して……というヤバオタムーブをする私に「そんなに好きなのはすごくいいこと!」とニッコリ笑ってくれる旦那への罪悪感。
辞めなきゃと思っても辞められない負のループを繰り返していた。

数ヶ月この生活が続いた後、唐突に訪れたジャンル古参の学級会化(新規の人にルールの押し付けをする。法律や正論を持ち出してファン活動を古参が制限する)による気持ちの冷えにより「バケモノ化」は終焉を迎えるのだが、今思い返してもキモオタ限界ムーブすぎて旦那には本当に申し訳ないことをしていた。

この事件により、該当ジャンルの人全員をブロックする勇気もない私はTwitterでの言論の自由を(勝手に)奪われてしまった。
インスタ、Facebookはリア友ばかりと繋がったツールであり、私はオタ活アウトプットの手段を失ってしまうのである。
言いたいことも言えないこんな世の中じゃ!と思い、誰も見てないクローズドな呟きメモアプリなどに手も出してみたが見事3日坊主。

長々と書いたが、結局のところ私は「誰かに見られて評価またはリアクションされる」環境で何かを表現したいのであって、自分の思想や感情を表現したいアーティストとは程遠い俗物なのだと強く自覚した。
評価されたいだけで人を評価したり交流するのが激烈に面倒なので、Twitterも新しいアカウントを作れないのである。うーん、SNS向いてない。

かくして、表現の場としてのSNSを失いし私はnoteへのアウトプットをスタートするのであった。

以上

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