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病気について 下垂体前葉機能低下症(指定難病78)

下垂体前葉機能低下症

7月中旬から体調不良で、外来での検査や検査入院の結果、下垂体前葉機能低下症、国の指定難病になりました。いつか誰かの参考になればという思いで記事にします。

難病情報センターのHPより(https://www.nanbyou.or.jp/entry/4017)

下垂体前葉機能低下症とはどのような病気?

下垂体は、頭蓋骨の中で脳の下にぶら下がるように存在する小さな分泌器官で、前葉と後葉2つの部分からなります。前葉は6種類のホルモン[副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、成長ホルモン(GH)、黄体化ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、プロラクチン]を、後葉は抗利尿ホルモン(パソプレッシン、ADH)とオキシトシンを分泌します。
下垂体の前葉ホルモンは副腎皮質、甲状腺、性腺など数多くの抹消ホルモンの分泌を調整しています。下垂体ホルモン分泌が障害されると、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、性ホルモンなどに異常が生じ、ホルモンの種類により多彩な症状が現れます。下垂体前葉機能低下症とは、下垂体前葉ホルモンの一部またはすべてが何らかの原因で十分に分泌できず、下垂体ホルモン自体もしくは末梢ホルモンが欠乏した状態のことです。

私の場合は、脳下垂体から分泌されるACTH/副腎皮質刺激ホルモンが欠乏しており、腎臓の上にある副腎の副腎皮質ホルモン/コルチゾールが出なくなっています。治療は主に副腎皮質ホルモンを補充する内服です。

ACTH/副腎皮質刺激ホルモン欠乏の症状について

症状は欠乏したホルモンの種類により、異なります。ACTH/副腎皮質刺激ホルモンが欠乏する場合は、末梢で副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が欠乏します。副腎不全症状として、疲れやすい、血圧が低い、食欲がなく痩せる、血糖値や血中ナトリウムが低く、頭がぼーっとしたり意識がなくなったりする、などです。

私の場合は、疲れやすい、脱力、血糖値が低い、頭がぼーっとするなどがありました。

この病気の原因は?

原因は炎症、腫瘍、頭部外傷が最も多く、原因が不明の場合は何らかの免疫異常が関係している可能性もあり、現在研究が進められています。

私の場合MRIでは異常なく、頭部外傷や炎症所見などもないため、いまのところ原因不明でこの病気になったとわかります。今後、下垂体MRIの撮影などでも経過観察していく予定だそうです。

この病気の治療法は?

生命維持に必要なホルモンは副腎皮質ホルモン(コルチゾール)と甲状腺ホルモンです。私はACTHが欠乏して、副腎皮質ホルモンが欠乏しており、いわゆる続発性副腎皮質機能低下症となっています。欠乏している副腎皮質ホルモン、コルチゾールの補充が必要となります。

副腎皮質ホルモン内服中のカード

特に、副腎皮質ホルモンの場合は、感染症、発熱、外傷、手術などのストレスの加わった状態では内服量を増やす必要があります。主治医の先生からも「発熱時は1錠内服増やしてね」と言われています。万一の時のために、副腎皮質ホルモン内服中であることを示すカードを携帯することも大切です。このカードがあれば、急性副腎不全(副腎クリーゼ)を起こし、意識消失した時に救急外来で迅速な診断・治療が可能になり、命が救われるからです。

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上の副腎皮質ホルモン内服中のカードもいただいてきましたが、先生からは「あまり倒れる人とかいないから」と言われたので安心しました。

7月末からステロイドの内服がはじまり、とても楽になりました。9月末の受診で少しお薬の量が増えたので、もっと良くなることを期待しています。

お読みいただき、ありがとうございます。


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