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自立させる愛情

長く交際している相手がいるのですが、結婚はしないという選択をしています。

私は自分に自信がなくて結婚や子どもを持つことで自分の存在意義を得たいと考えていました。が、交際相手と長く過ごすうちにすっかり考えが変わって、精神的にも経済的にも依存せずに生きていこうと思えるようになりました。

交際相手は婚姻歴あり、婚姻相手が死別後に知り合って交際を始めました。社会人の子どもが2人います。そして、交際相手は元会社経営者です。安定した取引先も複数あり、お金を持ってなくはないのです。これが問題で、子ども達は私の交際相手の金銭はあてにしていないという意思と関係なく、よそ者にお金を搾り取られたくないと考えています。既に会社の金銭面で子どもや従業員と揉めごともあって交際相手は会社経営から手を引いています。

そんな中での交際だったためか、交際相手は私を自立させるように努めていました。私は社会人になってから進学、転職などを複数回したわけですが、スタンスとして物事を決めるのは私、学ぶのも働くのも私自身。サポートはするけど、判断も行動もするのは私だと見守っています。どうしても苦しいと言えばその時だけ少しなだめてくれますが、感情が落ち着けばそれからの選択は自分次第というスタイルです。何だか恋人というよりは親のようですが…いつかの離別で精神的にも経済的にも苦しくないようにと自立させようとしているみたいでした。

絶対、精神的、経済的に依存させてしまう方が、その時だけ甘やかせてしまう方が簡単なんです。でも、それをしない、自立させる愛情というものがあるんだなと思いました。結婚や子どもを持つことで自分の存在意義を得たいなんて思っていた私ですが、もっと大きな愛情を感じて、結婚も子どももいいやとなってしまいました。見守られる中で精神的・経済的に自立しきってしまいました。ひとりでいることに漠然とした不安を抱えることがなくなったのです。

そして、交際相手は半年前に離島へ移住しています。お互いそれぞれに暮らしていますが、思った以上に平気です。友人から「結婚もしてくれない相手に一番いい若い時間を奪われたとは思わないのか」と言われることがあります。感じ方次第、受け取り方次第と思います。結婚しても今の時代、離婚することだってあって、それを時間を奪われたと思う人は思うだろうし思わない人は思わないと思うだけの話かなと。

自分は行き過ぎたパターンだと思いますけど、お互い自立することって生きていくうえでとてもいいものですよ。

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