【読書スポンサー様】泣かない子供(江國香織)

今回の読書スポンサー様は、
スナック『オンラインCandy』でお世話になっている、小林正明さんです!

温かいコミュニケーションの場を作り、
「キッカケは、待っていても出会えないけど、取りに行ったら、案外すぐだよ」
と、伝えてくださっています。

そんな小林さんからの1冊は、

【泣かない子供(江國香織)】

私の江國香織さんデビューは、『冷静と情熱のあいだ』でした。
小説は読んだことがあるけれど、エッセイは初めて。

まず、タイトルに惹かれます。
「泣く」とか「泣けない」じゃなくて、「泣かない」子供。
そこに、少女から大人へと揺らぐ時代の、意思や決断を感じる。

ぱらりとめくると、詩的な目次が並んでいて、
それだけで、楽しさがしっとりと熱を帯びてくるようです。

エッセイは、私にとって“軽く開いて出入りする読書”。
小説よりも、現実に近い世界だったはずなのですが、
最初の一編を読み始めたとたん、ひゅっと別の場所に攫われました。

細切れに読むのによいかと思っていたら、集中して読み続けたい文章だった。
特に、恋愛と本についてのエッセイは、ずぶずぶと芯まで浸ったまま、読んでいたくなります。

恋愛を語る言葉たちは、外国の街並みによく似合う、名前のわからないお菓子みたい。
知っている気がするのに、知らないようなものを、
惹かれて口に入れてみたら、思わぬ繊細な奥深さにおどろくような。

知っている感情なのに、知らない感情の話をきいているような、
たいへん美しいものごとを、眺めているような気持ちになります。

本について語る言葉たちは、実に「おいしそう」。
作中の『本を読みたくないとき』に、こんなふうに書かれています。

“これは蠱惑だ。禁断の実。
やめたいのにやめられない、と思いながら本を読んでいるときの興奮は、ほとんど肉体的快楽といっていい。”

“紙に閉じこめられたもう一つの空間を、自分で頁をめくり、
読みすすむことによってとき放つ、という能動的な作業のもつ愉楽。”

“ぞくぞくするような読書の興奮、の持つある種の麻薬性は骨まで冒すものだ。”

口の中から、甘美が脳を貫く、この感じ。
江國香織さんが、本について語るのを読むときが、まさにこれ。

私は、家族が寝静まった夜の深みに、頼りない薄明かりの中で、
夜ふかしを咎められやしないかと、音を立てずにページをめくった子ども時代のように、
『泣かない子供』を味わっているのです。

◇ ◇ ◇

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プレゼントしていただけたら、
本好きな私が、泣いて喜びます!

じっくり読ませていただいたあと、
贈ってくださった方のお名前を添えて、
本の感想を、noteやFacebookや、Standfmで綴ろうと思います✨

私は、本が読みたい生き物で、
読んだら、感想を残したい生き物なのです!

「これを読ませてあげましょう!」
な1冊がありましたら、
ご支援よろしくお願いします📚

「ぜひリストに載せたまえ!」
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のんびりペースで読みますので、
感想レビューを、気長にお待ちいただけるスポンサー様✨
首をキリンのように長くして、お待ちしております🙇

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