ハンドメイドのゴールはどこ？

こんにちは、雑貨ブランド「minimums」の西野です。今回はハンドメイドの、そしてブランドのゴールについて書いていこうと思います。

ハンドメイドの段階的な到達地点

ハンドメイドに興味を持ち作品をつくり始めると、多くの人は下記①〜④のような到達地点を段階的に経ることになると思います。

①自分がつくりたいものが何か考える／自分が好きなもの、欲しいもの、流行ってるもの、売れそうなもの、目的は様々。

②つくりたいものをカタチにする／素材や加工方法を検討し、まずは一つ作り上げる。周りの人に見せて反応を見る。

③実際に販売してみる／イベント出展やminneなどの通販サイトで販売してみる。

④人気作家になる／知名度が上がり、固定のファンが増え、継続的に購入してもらえるようになる。

「売れなくてもいいから私が好きなものをつくりたい！」という考えでない限り、人気作家になることをまずはゴールに定めて作家活動を進めるのではないでしょうか。ではファンが増え、人気作家になった後は何をゴールとして活動を続ければ良いのでしょうか。

クリエーターズマーケットのメインビジュアルに選ばれた！

「人気作家」の基準はさて置き、モノづくり(ハンドメイドという言葉がまだなかった2000年代中盤、私はこの言い方のほうが好き...)を始めた当初からぼんやりと目標にしてきたのは、作品を発表してきたクリエーターズマーケットでメインビジュアルに選ばれることでした。

年に2回開催されるこのイベントは、毎回メインビジュアルとして1作家が選ばれます。各種広報物に載る他、メイン会場の入り口正面に大きなブースが用意され、まさに「クリマの顔」となります。いつか有名になってクリマの顔になりたい！という目標が、ついに達成できました。

手前味噌で恐縮ですが、私ども雑貨ブランド「minimums」は現在ブランド一本で夫婦とパグがご飯が食べられるようになり、更に私にとってクリマのメインビジュアルに選ばれるということは、ある程度知名度があり人気の作家であるということと同義のため、前項④の人気作家にちょっぴりなれた、と今は自負しています。

ちなみに、本当は昨年の12月のクリマでメインビジュアルになる予定でしたが、コロナの影響でイベント自体が中止となってしまったため、1年越しでの実現となりました。(しかしまたコロナで中止になるのではないかと不安な毎日です笑)

これまでのクリマでの活動遍歴はこちら↓↓↓

何よりも大変な、継続するということ

冒頭に話を戻します。今のブランド「minimums」は一つの到達点に来たのかなと実感していますが、これまでのようにつくりたいものをつくるだけで良いのかな、次は何を目標にすれば良いのかな、と悩むようになりました。このnoteを書き始めようと思い立ったのは、そんなモヤモヤをクリアにするためです。

結局やるべきことは「継続してつくり続ける」ということなんでしょうが、目標なく見えないゴールを目指してつくり続けると、ゴールより先に「END」にたどり着きそうだ、という恐怖感がありました。

この「END」とは、継続してつくり続けることができなくなった時です。

作るのに飽きた時、心身いずれかを病んだ時、他に楽しそうなことを見つけた時...理由は様々ありそうですが、何かを続けることはとにかく莫大なエネルギーが必要です。

一方で、選択肢がたくさんある現代社会においては、何かを続けることにエネルギーを割くよりも、スパッと新しいことへと切り替える「フットワークの軽さ」の方が重視されているような気がします。無理に継続せずに別の道を歩んだり、逃げたり、とにかく道がたくさんある今の世の中で、石の上にも三年！継続は力なり！...なんてこと今の若い人には伝わらないかもしれません(でもそう言いたい)。

ハンドメイドで人気作家になるという一つの目標に到達しても、その後もこれまで以上につくり続けなくてはいけません。飽きられることなく、常に新しい作品とファンをつくり続ける...自分でENDを選択しない限り、延々と続けるしかないのです。私の場合はこのままいくと気が滅入ってしまい、もう嫌！つくりたくない！となってしまうこと間違いなしです。

ゴールではなく、大きな志

つまり次なる目標や、最終的なゴールを設定するのではなく、大志のようなものを抱くほうが良いのでは、というのが今考えていることです。

どのような大志かはまだ明確に言語化できませんが、まずは今つくっている作品達を更に昇華させるとともに、これまでの立体作品だけでなく、平面や動画の他、一緒に体験できる何かなど自分自身の幅を広げて、もっと「ワクワク」するようなモノ・コトを生み出していきたいです。

私が作品をつくることで、つくる人も買う人も、ちょっぴり良い方向へ進む指針になれたらいいな、というのが今の素直な気持ちです。次回のクリマのメインビジュアルのコピーである、

「つくりたいもの、ほしいもの、きっとみつかる」

にはそんな想いを込めてみました。

次回2021年12月11,12日のクリエーターズマーケットVol.45では、今までの作品に加えて新たな試みに挑戦し、大志の片鱗をお見せできると良いなぁ、と思っております。

そのために血反吐吐きながら頑張ります！それっきゃない！