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ミニマリストが捨てた思考*親のことば

過去の思考

いらないモノを捨てて、断捨離をする。
いらない思考を捨てて、過去を断捨離する。
過去の思考って頭の中をひっそりと、でもずっしりと占領しているから
ちょっとずつ無理なく時間をかけて断捨離をする。

昔のものを捨てちゃうと、自分の過去も捨てちゃう気がして捨てられない?
思い出のものだから大切に取っておくべき?

確かに。
昔のものや思い出のものは一度手放してしまうと、もう手に入らないものが多い。
でも思考はどう?

頭の中の断捨離

頭の中を占領している考え方から断捨離してみるのはどうかな。
振り返ってみるといつも同じようなことで悩んでいる気がする。
過去に、ああ、ああすればよかったとか
未来に、どうしよう。不安で心配とか。

私の場合は親からの教えが頭の中を占領していた。
もう大人なのに、まだ小学生の頃によく聞いた親の教えが私の頭を占領している。


ちょっと整理してみよう。


飲み終えたペットボトルのようにもうポイってしてしまった方が
頭の中がスッキリするかも。

1 人様に迷惑をかけるな
2 自分がやられて嫌なことは人にするな
3 お姉ちゃんだからわかるよね


人様に迷惑をかけるな

「あなたの好きなようにしなさい
人様に迷惑をかけなければね」

私は結局好きなようにすることをためらった
やりたいことがあってもチャレンジすることをやめた
だって、私の行動が誰かの迷惑になるかもしれないから

小学生の時ピアノが習いたかった。
母に聞くと
「ピアノ教室どこか知らない」って答えだった。

まず思い返すのは、母や私と、歳の近い妹2人を育てるのに大忙しだった。
子どものことを第一に考えて、自分の人生は二の次にする人で、
たっぷりの愛情をもらった。

ピアノの話に戻ろう。
きっと今の私なら
じゃあ、ピアノ教室がどこにあるか調べよう
同じクラスのピアノ習っている子に聞いてみよう
近所にピアノ教室の看板がないか探してみよう

いくらでも方法は考えられる。

母はピアノ教室がどこかわからなかったから、わからないって私に答えた。
ってことは、私がピアノ教室がどこにあるか調べれば
きっとピアノを習わせてくれたはず。

当時の私はどの方法もしなかった。
なぜなら、人に迷惑をかけるかもしれないから。
まず、母に聞けなかった。
「ピアノ教室がどこにあるか調べたら習わせてくれる?」って。
当時、私は他に2つの習い事をしていた。
これ以上習い事をしたら家計が大変かなって思った。

そして、同じクラスのピアノを習っている子に聞かなかった。
「どこでピアノを習っているの?」って。
なんとなく聞いたら悪いかなあって思った。
これはなんとなく。
今でもどうして聞くことを悪いって思ったのかはよくわからないんだけれど。

結局大人になって思う。
迷惑じゃないって。
母に「習わせてくれる?」って尋ねるも、クラスの子に「どこのピアノ教室?」って尋ねることも。
それに相手が迷惑に思うかは、相手の立場にならないとわからない。
明らかに犯罪的な悪いことだったら、迷惑なことってわかる。
でも人によって価値観が違うから、相手が迷惑って思うかは相手に聞いてみないとわからない。


自分がやられて嫌なことは人にするな

2004年に初めて海外に短期留学した。
イギリスのロンドンだった。
異文化に衝撃を受けた。
と、同時に学んだことがある。
やられて嫌なことって人によって違うって。

英会話教室でのこと。
生徒は、先生が話している途中でもどんどん意見を言った。
しかも、一言や二言どころじゃない時もある。
長いと、1人の生徒が5分くらいずっと先生に尋ねていることがあった。

日本を初めて離れた私には衝撃だった。
先生は嫌な想いするだろうなって予想したから。
これまでの日本の私の生活では、先生の話は最後まで聞きなさいって習ってきた。
日本で、クラスのムードメーカーの子が先生の言葉を遮って何か発言した時、先生は少しだけ不機嫌そうな表情をしていた。

イギリス・ロンドンの英会話教室では違かった。
先生は、ずっと黙っている私のことを注意した。
どんどん意見を言ってみなさいって。
先生の言うことには、
言葉の勉強をしているんだから、どんどん発言することがいいこと。
わからないことをわかったふりするのは良くないこと。わからなかったら、先生の説明の途中でも質問をすること。
自分の意見を言うことは大切なこと。


お姉ちゃんだからわかるよね

私が7歳の時、両親はいちばん仲が悪かった。
夕方になると、よく父と母が大きな声でキッチンで口論をしていた。
父が口論の後にキッチンを出て行って、父は父の部屋に閉じこもるのがお決まりのパターン。
キッチンに残った母は、心配そうに見つめる私に近寄った。
母は私の両手を掴んで「お姉ちゃんだからわかるよね」って言っていた。

正直私はわからなかった。
わかることは、ケンカしないでってことだけだった。
疑問なことはどうして私にだけ母は言うのかってこと。同じ空間のキッチンに歳の近い妹2人もいた。
でも私にだけ。

大人になって今振り返ってみれば、当時の母の心境は推測できる。
母はきっと私にこう言いたかった。
料理の品数が少なくて怒り出す父が理不尽だよね。
離婚を考えている。
大きい声で怒鳴ったのは父に向かってだよ。子どものあなたが心配しなくてもいいよ。


ありがとう。


ポイ。感謝を添えて。
大人になった私にはもうお別れをしていい親の教え。親の言葉。
心の奥の奥にでもずっしりと占領していた思考。
やっと整理する時が来た。

部屋のものを整理したいのにできない方へ


単純に断捨離ができないだけじゃないのかもしれない。
ひょっとしたらまずは心の整理が必要なのかも。
でも焦らなくてもいい。
きっと大丈夫。


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