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恋煩いについて考える【読書感想】村上春樹「独立器官」

誰かを好きになりすぎないように努力している?

『独立器官』

はじめに

「独立器官」の読書感想を書いていきます
*「女のいない男たち」という短編小説集の1つです
備忘録的な感じで、本の紹介ではないことご了承ください!

この本を手に取ったきっかけ

■村上春樹を読んでみたいと思っていたが、
いきなりがっつりした長編を読む自信がなかった
■タイトルと表紙がなんとなく気になった

感想

一時期、『人の好きになり方』に真剣に悩んでいた私にとって

恋すること、人を愛せることは素晴らしいことだし、

恋煩いできるほど人を好きになるなんで
羨ましいことだと思っていました

こい‐わずらい〔こひわづらひ〕【恋煩い/恋患い】
[名](スル)恋するあまりの悩みや気のふさぎ。恋のやまい。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

しかしそんな恋煩いによって死んでしまう
短編小説「独立器官」はそんな男性のお話です

『死ぬほど好き』、『会えないと死んでしまう』
といった表現は違和感ないと思いますが、

実際に死んでしまうエピソードを読み聴きすると
恐ろしいものです

羨ましいと思う感情に恐怖が追加されました
病(やまい)なので当然なのかもしれません

私自身、過去
『死んでしまいたいほどツライ』
という言葉が頭によぎることはありました
*恋愛によるものではないです

しかし、
死への恐怖や、家族・友人の顔が浮かび
死を決意することはなかったです

恋煩いして死を選択した男性を最後まで
読み終わるまで理解できませんでした

ただ私の家族や友人がそんな状態になった時、
どうすればいいのかと考えました

まだ答えは出ていないですが、
恋煩いという言葉を見るたびに
考えてみようと思います

さいごに

とても読みやすく、
また時間をおいて読み直したいと感じました

その時置かれている環境によって
感じ方が変わりそうです

作品に興味を持ってもらえたら嬉しいですが、
『ピュアな』とか『美しい』とか
そういった恋物語を想像された方は注意してください

少なくとも私は『ドロドロな』とか『重い』という
イメージが思い浮かぶ作品でした

短編小説集「女のいない男たち」
他の作品については気が向いたら
書こうと思います

最後までお読みいただきありがとうございました。

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