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ショートストーリー

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遺影

遺影

「ちがうちがう、そうじゃ、そうじゃない。」

それが死んでからの第一声。

気付いたら、この世とオサラバしていた。

今でいうと『あの世』になるのか?

いずれにせよ、私は死んでいた。

幽霊ってやつになっていた。

棺に入った自分を上から見下ろすと、

死化粧が思いのほか似合っていた。

むしろ生きているときより顔色がいい。

ただ口紅の色が好みとは違った。

そりゃ化粧する人が私の好みを知って

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