カミングアウトって
先日、保健師をしている友人に
「家を若いのに買ってえらいねえ。どうして買おうと思ったの?」と聞かれ
「僕ゲイなんです。男を連れ込んじゃうと文句を言われちゃうんで思い切って買っちゃいました笑」
と答えた。少し驚いた顔をして、パソコンの手を止めた彼女。
「そっか。よく、保健所でHIV検査とかして、結果を伝えるときにプチお悩み相談をされることがあるのね。でも聞くことしかできなくて。そこからいろんな研修を受けて勉強したのよね。あぁそんなところで困ってるんだ。って驚くことばっかりだったわ。ここは東京だから、自由度はあるけれど田舎に行くと結婚しない選択はないかな。うちの地元は。どう?いろいろあったでしょう」
と、穏やかな声で返してくれた。
僕が、初めてカミングアウトをしたのは、21のころ。
賃貸を借りるときに、母に保証人になってもらう必要があった。
「一人で住むの?」と聞かれ「いいや、付き合ってる人と住めればいいなって思ってるよ」と答えた。
「その人は、女性のなの?」と返された。
さすが、敵わないなあ。
「男性だよ」
「そう、わかったわ。このご時世、気を付けるのよ。
あなたが誰を好きでいようが、あなたの幸せを願ってるわ」
と返してくれた。
世界の寛容さに触れた時であった。
それ以降は、職場でも話をしている。
「彼とはどんな感じ?」とよく聞かれる。
僕たちは自由である。
カミングアウトするも、しないも。
誰を好きになろうと、どこに誰と住もうと。
誰を嫌いになろうと、一人でいようと。
どんな服を着ようと、どこで生まれようと
唯一、何かを理由に誰かを傷つけてはいけない。
自分を傷つけてはいけない。
世界はつくづく、寛容である。自由である。
だからこそ、自分を律する必要がある。
自分と、誰かの自由を守るために。
どうでしょう。
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