甲子園から考えるバズる理由の考察
8月23日に京都国際高校の優勝で甲子園は幕を閉じました。
実は私15年前に母校が甲子園優勝した世代でして、当時全校応援で熱中症になりかけながらも応援しておりました。
今年は自身がソフトボールを再開したせいか、野球に対して興味が高くなっており、愛知県予選をネットで観たり、甲子園に実際に行ったりしました。
今年の甲子園はいくつか話題となったことがありました。
・新基準のバットによるホームラン数の減少
・開会式の選手宣誓長い問題
・岐阜城北の誤審問題
・滋賀学園の応援
・京都国際の韓国語校歌
等々いくつかあるのではないでしょうか。
その中でも今回は
・岐阜城北の誤審問題
・滋賀学園の応援
・京都国際の韓国語校歌
にフォーカスしバズるコンテンツに対する考察を行いたいと思います。
上記の問題を知らない方のために、事象について簡単に説明しますと、
岐阜城北の誤審問題については、岐阜城北vs智弁学園の試合において、ダブルプレーで試合終了と思われたが、記録は一塁セーフの判定となり、結果的に智弁学園が勝利しました。映像でのタイミングでは一塁手の捕球の方が早く、ダブルプレーで試合終了があるべき判定ではないかとのことで、甲子園においてもリクエスト制度を設けるべきではないかとの議論が生まれています。
滋賀学園の応援問題については、滋賀学園応援団のダンスがノリノリであることから、試合に出られなかった悔しい気持ちはどこに行っているの?っという声が挙っています。
京都国際の韓国語校歌問題については、そのままではありますが、伝統的な場面で韓国語校歌が流れることで、国際問題的にどうなの?っという声が挙っています。
結論から言いますと、滋賀学園の応援において、2次利用、3次利用という形で拡散されている状況となっています。
その背景として、
・応援(踊り)というTikTokやInstagram等の動画メディアとの相性がよい
・問題提起に対して答えが存在しにくく対立構造が生まれる
ということが原因と考えています。
上記に示したのはYahoo!のリアルタイム検索からのキーワード(学校)ごとのポスト数となります。
岐阜城北、京都国際は大きなイベントに合わせてスパイクしていますが、滋賀学園については、定期的にスパイクが発生していることが確認できます。
一次的に多く投稿されるよりも連続して多く投稿される方がユーザーの目に触れる機会は増えますので、滋賀学園に関する投稿をよく見るように感じると想定されます。
理由の1つ目に挙げている
・応援(踊り)というTikTokやInstagram等の動画メディアとの相性がよい
について説明します。
今回話題になっている動画については、滋賀学園の応援に関する動画になります。
別の例で挙げた問題と比較し、誤審の瞬間や校歌については、繰り返し見るようなものではなく、視聴時間が短いコンテンツとなります。視聴時間が長いコンテンツの方がアルゴリズム上、エンゲージメント(興味)が高いと判定されおすすめ投稿に挙りやすいため、ユーザー接触が増加する要因となります。
理由の2つ目に挙げている
・問題提起に対して答えが存在しにくく対立構造が生まれる
について説明します。
誤審問題についてはリクエスト制度を求める声が挙げっていますが、導入できない理由に金額面の問題があると言われています。プロ野球でも導入されており、恐らくのことながら高校野球においても議論されており、導入に至らない理由の1つに金額面があるのも恐らくのところ的外れではないと想定されることからそれ以上議論の余地がないため、燃えにくい話題となります。
校歌問題については違和感を感じる人は一定数いるものの、韓国文化が溶け込んでおり、反韓感情を持つ人がそれほど多いわけではないことが要因と想定されます。
一方応援問題については、
問題提起:応援団がノリノリで応援するのはどう思う?
に対して
よい:一緒に練習した仲間を全力で応援することに何が悪い?
よくない:ノリノリ≒ふざけている というふうに捉えたときに、全力で応援する姿とは反するのでは?
っという構造になっているのではないかと想定されます。
このノリノリ≒ふざけているということ自体は個人の感覚の問題ですし、私自身補欠で応援に回ることはよくありましたが、応援はノリノリになるものだと思っています。
とは言えどモヤモヤする方は多くいるかと思います。
その理由として、
本人の気持ちは本当に応援したいの?っという情緒的にモヤモヤしている人や
部員数に対して参加者数が限られる構造上の問題にモヤモヤしている人がいると思います。
これらに対して、海外では2軍、3軍の大会があり補欠なりの受け皿があるので導入すべきという意見は目にしましたが、情緒的な部分に対する解決としては置き去りになっている気がします。
情緒的、構造的に両者の解決になる方法として
アスリート育成パスウェイというのがあります。
実は前職で関わっておりまして、野球のようなオリンピック種目ではない競技からボートのようなオリンピック競技だが、競技人口が少ない競技にコンバートさせることで日本の国力は上昇するよね。
っという考えのもと発足した取り組みとなります。
ただの宣伝になりますが、応援団問題はこれの解決策の1つになり得ると考えています。
話は脱線しましたが、
バズりの背景として
・応援(踊り)というTikTokやInstagram等の動画メディアとの相性がよい
・問題提起に対して答えが存在しにくく対立構造が生まれる
上記の2つが背景にあると考えていることと、
併せて私から滋賀学園の応援問題に対する解決策の1つとしてアスリート育成パスウェイを受けていただくことを提案します。
この取り組み自体が広がり、人々が自身に合った競技を選択できるようになればいいと思います。
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