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純粋さが悪に蹂躙されていく……ペインティッド・バードは「異端の鳥」

世の中に「悪」は存在します。
ないものとしてキレイな世界だと思い込み生きることも可能ですが、悪が存在することを知っておかないと、いつの間に悪が自分に入り込み汚染させていく。

そんな気がしていました。

自分は悪にはならない。
などとキレイな世界を押し通していると、気づけば自分自身が悪になっている。

そんな現象はザラに起きることです。

自分の心は、キレイだと思いすぎないこと。
自分の中の悪を見るとき、悪を見すぎないこと。

このバランスに、悩まされる日々でした。

ちょうどそんなころ、映画『異端の鳥』を見ました。
純粋な少年が、悪に蹂躙されていく話です。
少年の心が傷つき、強くなり、頑なになっていく様子が痛いほど理解できる映画でした。

素晴らしい映画に原作があると知ると、読んでみたくなります。
原作本「ペインティッド・バード』を読みました。
かなり忠実に映画化されていると思います。

主人公の少年に対する大人たちの行為は、目をそむけたくなるものばかり。
でも、この物語のラストに、なぜかわたしはホッとしました。

一番心に響いたいのは、「ペインティッド・バード」というタイトルの意味です。
恐ろしすぎるのですが、すごくよく理解できる事象を意図しています。
この本を読んでもらいたいので、あえて詳しくは書きません。

自分で自分をペイントして、世の中に飛び込まないようにしたい。
でもなぜか、あえてやってみたい。そんな気もしてしまいます……。

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