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海ドラマガジン【第85回】天使すぎるエル・ファニングが光り輝くドラマ『The Great』時々真実の物語

子役から大人の女性へと成長する過程で、さらに天使化が増していくという奇跡的な進化を遂げている女優エル・ファニング(22)。クーデターで夫を退け、複数の愛人と共にロシアを統治してきた女帝エカチェリーナ2世(1729-1796)役に挑戦しています。

【海外ドラマファンのためのマガジン第85回】

『THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~』

ヨルゴス・ランティモス監督の映画『女王陛下のお気に入り』(2018)で脚本を担当し、アカデミー脚本賞にノミネートされたトニー・マクナマラが脚本と製作総指揮を担当した歴史コメディ『THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~』。

『女王陛下のお気に入り』は、2019年の個人的年間ベスト4にランキングしたお気に入りの映画なのですが、何といっても脚本が面白いなと思っていたのです。
しかも、ランティモス監督じゃない人物が書いているんだと驚いて、マクナマラさんの名前を憶えていました。

そのマクナマラさんが、エル主演でドラマを作り、しかもまた女王の物語ということなので、だいぶ期待して日本上陸を待ちわびておりました。

エル・ファニングが演じるエカチェリーナ2世は、実在したロシアの女帝で、世界史&女王好きだった私にとっては個人的に印象深い人物でもあるんです。

夫のピョートルと不仲だったとはいえ、複数の愛人との間の子どもをたくさん産んでいて、「肝の座った女性だな」と驚きと称賛の気持ちで彼女の人生を調べた高校生のころの思い出が蘇ります。

エカチェリーナ2世は、夫のピョートル3世をクーデターで退けて、自分がロシア皇帝の座について亡くなるまで34年間もの間女帝として君臨します。

ちなみにタイトルの『The great』というのは、エカチェリーナの別名「キャサリン・ザ・グレート」からとったのではないかと思っております。

ドラマでは、ピョートルと結婚するところから始まるのですが、歴史的には結婚してから16年たったころにクーデターを起こしています。けっこう長い間辛抱?していたのですね。
Huluの制作でシーズン2まですでに更新が決定しています。

日本では2月15日からシーズン1の放送がスーパードラマTVでスタートしたばかりで、私もまだ第2話までしか鑑賞していませんが、エル・ファニングのキラキラした天使感と相反するダークな物語がかなり面白くてハマっております。

それにしても、エル・ファニングは古風なドレスが似合い過ぎで、かわいすぎなのですが、さすがアメリカ人女優。
かわいい人気者であっても、ダーティなシーンだってバッチリこなしているのです。セックスシーンもあれば、ちょっと乳首がスケちゃうようなナイトガウンも難なく着こなしてます。

エカチェリーナの夫ピョートル3世役は、こちらも子役出身のニコラス・ホルト。野蛮で傲慢でワガママで酔狂好きで、部下の支持率ゼロ%の男を、コミカルに演じていて魅力的です。

大枠は史実に基づきながら、フィクションたっぷりでお届けするダーク・コメディ。豪華な衣装を着こなしたエルとニコラスの魅力もたっぷり詰まり、歴史好きの心もくすぐる良作です。



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