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映画『エクソシスト』の魅力的な見所ポイント3選 ネタバレほぼなし

どうも、今回は1973年公開のホラー映画の金字塔『エクソシスト』をご紹介します。『エクソシスト』と言えばこの当時では怖い映画の代名詞ですよね。

予告編もセンスがあります。お化け屋敷的なドーンって怖さじゃなく、じわじわと何が起こっているのか興味を惹かせるのが職人の技です。

初見の人もまた見る人も、私なりにここを見て欲しいポイントを3点話します。


ポイント1: 驚異の「首回し体操」

まずは、何と言ってもこれ。レーガンの首が360度回っちゃうシーンです。ここは衝撃シーン特集とかコントなんかで何回も擦りつくされたネタですが、やっぱりこれ!

初めて見たとき「これぞ新しい体操の形だ!」と感動しました。いきなり少女の首がぐるりと後に回るその様子は、まるで新体操の選手がリボンを振り回すかのごとく、華麗かつショッキング。

その影響もあってか金曜ロードショーとかで放映された次の日は、現実では絶対やっちゃダメだけど、友達と「俺もできるかも」とか言いながら、服や学ランを反対に着て試している姿が散見されます。

普段から肩こりや首の疲れを感じている僕らにとって、首回し体操は一種の理想形とも言えます。もちろん、実際にやっちゃダメですよ。やったら病院送りですからね。

また、この首回しシーンは特撮の技術的にも見逃せません。1970年代の技術でここまでリアルに作り上げたのは驚きです。現代のCG技術では考えられない手間と労力がかかっています。手作業だからこそ生まれるアナログな怖さ、これこそが『エクソシスト』の醍醐味です。

何度見ても「ああ、ここが肝心の首回し体操シーンだ!」とワクワクしてしまいます。同様に良く語られるシーンとしてある「ブリッジで追いかけてくる」は、もはや様式美です。フリードキン監督。やりますね。


ポイント2: 想像力の限界を超えた「ゲロリンピック」

次に注目すべきは、悪魔がレーガンを通じて放つ緑色のゲロ。飛び出すゲロの勢いといい、色といい、見事なアート作品。後のホラー映画でもよくゲロは使われるので、この手のシーンを私の中では単発では「ゲロッパ」集合体として「ゲロリンピック」と呼ばせてもらっています。

これを見て私は「ゲロもこんなに芸術的になれるんだ」と感心しました。ホラー映画は同じゲロでも、血ゲロッパが多いし、赤や緑と色彩が豊かで映画「逆転のトライアングル」にいたっては金色のゲロがキービジュアルになっています。

見事なゲロッパ

最終進化系として矢吹ジョーに至っては、キラキラした発光体に変化して、アニメのゲロはよくキラキラ輝いています。

ポイント3:口汚い暴言

悪魔に憑りつかれえているとはいえ、少女の口から「イエスはお前とやりたがっている」や「メス豚」なんて卑猥な単語が連発します。

そんな言葉やゲロをかけられても、懸命に神父さんたちが命がけで悪魔と戦う儀式を続けるんですよ。日本的な身近な例でいうと、狐憑きや狗神付きをおとす御祈祷や除霊が近いでしょうか。

どちらも悪しきものと戦い、精神を浄化するプロセスですよね。メリン神父とカラス神父が汗だくで悪魔に立ち向かう姿は、まるでお坊さんが山の中で滝行をしているかのごとく。悪魔を追い払う神父たちの奮闘は、まさに修行そのもの。

さらに言えば、神父たちの姿には「精進」の精神が見え隠れします。精進料理ならぬ、精進エクソシズムですよ。悪魔を祓うためにあんなに頑張るなんて、まるで五百羅漢が一心不乱に修行しているみたい。映画を見ながら、つい「これも一つの修行なんだなぁ」と思わずにはいられません。

レーガンが悪魔に取り憑かれることで、彼女自身の魂も何かしらの浄化プロセスを経ているのでは?と考えると、これはもう輪廻転生の一環とも言えますね。悪魔に取り憑かれることで、魂が試練を受け、それを乗り越えることで一歩成長する。つまり、悪魔もまた仏教的な「悟り」の一つのステップなのかもしれません。

だから私もワザと修行のために、女性に暴言を吐きかけて貰いたいモノです。

まとめ:エクソシストは面白い!

今見たら特撮シーンはチープに感じる部分もありますが、それを感じさせぬ勢いがある映画です。エクソシストと悪魔との戦いシーンは、キリスト教徒じゃなくて仏教徒でも必見の面白シーンの連発なので、ぜひ見て欲しい映画の一つですね。


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