喜んで喜ばれる世界へ 〜西表島・石垣島の旅〜 ⑦ 前編
5月21日
西表島東部地区は大原中学校主催のPTA球技大会。
東部地区の大原、豊原、大富、古見の4集落のPTAや大人たちが選手として競い、子ども達が実況アナウンスや運営も行います。
リョヲちゃんは選手で準備なんかがあるだろうからとひとりで散歩がてら朝から開催している男性チームのソフトボールを観に来た。
スポーツ観戦にまったく興味ない私が面白くて夢中で見た。あの面白さをどう表現したらいいのだろうか。
何度もランニングホームランがあったり、アナウンスの中学生が大人を君付けで呼びイジったり、思わぬファインプレーに感動したり。試合は60分間。一回の表で大差をつけた大富チームだけど、後半古見チームもがんばった！
審判は中学校の先生がしているのだけど、一回転して「ストライク！！」と叫んだり、その様子を見るのも面白かった。試合後に審判の教頭先生の優しさから「2対1で、大富チームの勝ち！」と伝えていた。
西表島のこのような大きな行事には、島の方々からたくさんの寄贈品が寄せられる。その寄贈一覧も味わい深い。
中学校で合流したリョヲちゃんと一旦家に戻り、朝ごはんを食べた。
球技大会の開会式にリョヲちゃんは出かけて別行動に。
私はこの日、どうしてもしたいことがあった。それは西部の祖内にあるラーメン片桐に行くこと！ 西表島の東部と西部はかなり離れていて祖内まで行くには恐らく車で1時間。
5年前に西表島で西部から東部のリョヲちゃんに会いに行くのにバスを間違えて約束した時間からかなり遅れてしまうハプニングがあった時「ヒッチハイクしたら？」と軽やかに言われて驚いた。
いやいや無理やろ！と、その時は思ったのだけど、何だか今の私ならできると思ってチャレンジすることに。
○ヒッチハイクするにはカーブではないまっすぐな道で！
○止まれるようなスペースがあると車は止まりやすい
と聞いて道をひたすら歩いて隣の集落に近い場所でヒッチハイクした。
何台か通り過ぎた後に、写真撮影目的で日帰りで西表島に来ていたレンタカーの男性が「写真目的なんで、途中かなり止まって写真撮るけどそれでいいなら」と乗せてくれた。
橋を通る度に止まって撮影していたので、私が知っている難破船がある場所や、展望台から撮れる場所を伝えつつ無事に片桐到着。
久しぶりに食べる片桐のラーメン。うま煮そばと餃子を食べて、片桐ご夫妻といろいろ話して、餃子の皮を作る手伝いをさせてもらった。
西表島に住んでいる頃、片桐さんには本当によくしてもらった。ひとりで住んでるからと、よく家のご飯に呼んでくれて美味しいご飯をたくさん食べさせてくれた。
トラブルに巻き込まれて、このまま西表島に住めないなと思って、西表島を出ようと考えた時に、片桐さんはしばらくうちに住んで仕事探したらいいから居なよと引き止めてくれた。
自分の可能性や、自分を信じきれなかった私は、そんな迷惑はかけられないとか、自分には無理だとか話したら、ふだんは温厚なせいじさんが本気で怒ってくれた。
驚いたけど、その時の私はそれが嬉しい反面、その気持ちを受け入れて甘えることはできずに島を出た。
今回、片桐に行って、餃子の皮を作る手伝いができたことは本当にしみじみ嬉しかった。
たくさんの恩がある片桐さんに少しだけでもお手伝いできたことや会いに行けて話せたことが本当に嬉しかった。
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