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好きnote 19 「モモ」
久々に読みたくなって図書館で借りた「モモ」。
「モモ」に出てくる灰色の男たちが気になって、改めて読みたくなりました。「モモ」はファンタジーのようでありながら、妙に生々しく感じる物語。
灰色の男たちは、人間からその人らしく生きる時間を節約させて、時間を奪うことで人間的な喜びや、その人らしさを奪っていくような存在です。
のんびりと時間を使う人は怠け者と見なされ、意味のある事やお金になる事だけに時間を使うようにされ、自分で考えるよりも意味があるとされる事、お金になるような事が尊重され、地道さは無視され、スピードや効率重視になり、その結果イライラして争いが多いギスギスした世界になっていく。。。
自分らしさや自分が大切にしたい事は価値がないと無力化して虚無感を広げるのが、灰色の男たちなのです。
モモは、灰色の男たちから、どうやって時間を取り戻すのか?
灰色の男たちは、「モモ」の中だけでなく、現実世界にもいる気がしていて、心の隙間にするりと入ってくるような気がしてる。
灰色の男たちから自分を守るにはどうしたらいいのか?を、「モモ」を読んで確認したかった。
ミヒャエル・エンデの作品は、何度読んでも新しくて普遍的。
「はてしない物語」の中でも、虚無が広がり幼心の君を失わないよう助けにいきます。なので、ミヒャエル・エンデの中で、大切なのはその人らしさや幼心で、近づけないように注意する事は虚無感なんだと思う。
政府の言う事ややる事がめちゃくちゃ過ぎて正直ほんまに何やねんと思う。また真面目に生きてきた優しい人が命を落としてしまったのは悲しい。
そういう中で、虚無に捕まらないように、自分らしさを守る為に、軽い気持ちで「モモ」読む事をオススメします。
どんなに変だとか、そんなことやって何になるの?とか、意味がないとか無駄だとか言われても、自分が好きな事を大事にしたい。だって、自分が好きな事をしてる時の自分を好きだし、その時に感じる喜びは自分にとって大切だから。子どもの頃に公園の砂場で作った泥団子を家に持って帰ってしばらく置いて眺めてるような自分にしか分からないような事が、きっと幼心だと思う。
そんな幼心が喜ぶ事が私は大好き。
忘れていた時もあったけど、取り戻せて本当によかった。
すべての人の幼心が大切にされますように祈りを込めて。
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