見出し画像

3-2 マイクロソフト鈴木×筑波大横田


※ こちらの続きです

モチベーショングラフに基づいた3-1に続き、
3-2ではスピーカー同士で決めたテーマで話します。

画像1

頑張ったらなんでもできる。と思うこと

鈴木:これは僕流なので考えなくていいんですけど頑張ったらなんでもできる、というのが大前提。でなかったら世界の頂点に立つ人が出るわけがない。そもそも人はフラットな存在である。ということを思っていた。その上でこうしたいと思うことがどれくらい難しいことなのか?を客観的に考えてました。

横田:”客観的”に。

鈴木:35歳にもなると直感で分かるのですが、「今からドクターになりなさい」もしくは「弁護士になりなさい」と言われたとして、今の僕は”ドクターは無理だけど弁護士はやったらいけるだろう”と分かるわけですよ。でも若い時ってそんなの分からないから、虚勢も張って、どっちも頑張ったらイケるじゃん、出来るじゃんと言ってしまうもんです。

若い頃大切にしていたのは、出来るかは置いといて、やりたいことだった時にどうやって叶えるのか?お金?努力?と考えること。

1つずつ書きだしてみる

鈴木:努力だったらわっとやるべきことを書いていくんですけど、書いてみると意外と大したことないんですよ。その書いた努力を一個一個こなしていくことは実はそんなに難しくなくて。一個一個線を引くたびに自信がつくような気がしていました。

横田:へー!やりたいことを書いて達成したら消してくってことですか?

鈴木:そう。例えば若い頃はMSで正社員になるには〜ということを考えて書き出していました。

横田:めちゃめちゃすごいですよね。こう表現すると不快に思われるかもしれないですけど、”漫画みたい”なストーリーというか。努力家ですね。

鈴木:あまり努力って言いたくないですけどね。叶えたいことのプロセスを潰していくのが楽しい感じ。MSの場合はこんな感じでした。

・英語話せなきゃいけないかな
・IT業界での専門知識必要だよね
・職種によって何が必要だろうー公開されているジョブディスクリプションを読む
・ロール&レスポンシビリティから自分に足りないものを書き出していく

その次に、英語力は何を勉強したらいいのかーなにをしたら正社員として差し支えないレベルなのか→TOEICなら800くらいかなと→自分のレベルからして中学英語のやり直しからやるかと。
どうやってやろうか?→それが叶うスクールを探そう。→スクールのコストが2ヶ月15万円なら15万円貯金する。と書いていき、終わったものから潰す。で、また次のロードマップを考える。
**を予約する、とかそういうことから書き出します。

横田:”最小単位のタスク”ですね。

鈴木:自分に何が出来るかの信用が自分になかった、全く自信がなかったんですよ。コールセンターで働いてる間も憧れるポジションができてくるんです。サブリーとか、上のポジションとか、派遣で常駐とか。そのために何をしなきゃいけないか、できる人は何をしてるのか、などを分析しました。

あとは、僕って自己肯定感が感弱かったんです。社会に出るとなかなか承認ってしてもらえないので、小さなことで自分で満たす。いけるやん、を積んで言って、大きな目標を達成できたらやったじゃんと。これでMSなれなくてもやることやれたじゃんと。
これが”自分を100%肯定してくれるのは自分だけ。”という話です。

横田:あー!なるほど、腑に落ちました。

鈴木:今まさに、横田さんは自由になり始めてるわけですよね。
その学部に通いながらやってみようと思ったことに申し込んだりして、自分を肯定することの最初の一歩を踏み出している。これからもっといろんなことが出来ると思います。

努力をする人に冷たい人も多いですけど、やりたかったらとにかくやる、ということをやらないと、そこには辿り着けないのだなと。今は漠然としてるかもしれないですが、コツコツ積み重ねていくといいんじゃないかなと。

”どうせ出来ない”とか思う必要はない。周りに何言われても気にしない方がいいです。

横田:そうですよね。鈴木さんに言われるとなるほどと思います。

鈴木:そんなやつ付き合うだけ無駄なのではいはいと流す。

横田:そのマインドはどこから生まれたんですか?

鈴木:なんですかねー。突拍子も無いことを言ってきた人生なので。笑

自分で決めたことだから、やり抜くだけ

鈴木:なにもしないくせに夢語るやつっているじゃないですか。僕はその典型だったと思うんですけど、人の夢を否定することだけはしたくなかったし、君たちの常識の中で僕は外れてるかもしれないけど俺が学校に行かないことであなたに迷惑をかけてない。それなのになぜ僕の夢をバカにされなきゃいけないんだ。と思っていたんですよ。昔から。
横田さんの質問はグッドクエスチョンなんですけど…なんでですかね。
自分の境遇がまともじゃなかったから、それに逆らうように上り詰めたかったのかな。

横田:親とか外部要因に関係なくやり抜くことってことですよね

鈴木:そう。生い立ちや親が冷たいとか、それを言い訳に今フリーターなんですとはかっこ悪いので言いたくなかったんです。

横田:自分で自分を承認するけどすべて自己責任ってことですかね

鈴木:そうです。常々思ってますし、親友に冷たいなと言われるんですけど、「何が起こっても自分が選択した結果。君が選んだことじゃん?」と自分にも人にも言ってるんです。だから選ぶことには責任を感じるし身長にもなる、一方で直感で行けると思ったらやる。失敗したら反省もする。後悔はしない。

横田:後悔しない。自分でその道を選んだからですか?

鈴木:20代半ばから全然しなくなりました。

横田:えーっ!

鈴木:反省はあるんです。こうしたらもっとよくできたかも、と振り返りの反省はあるんですけど、やんなきゃよかったなとは思わない。スッキリしてますいつも。
モチベーショングラフにもあるように、自分自身の力で早く生きたいと思ってたので、自分だけで決めたことには基本的に後悔はないんです。

横田:なるほど

鈴木:なにしてもいいよって状況で決めたのにぐちぐち言ってもしょうがない。逆にぐちぐちいってもしょうがないよね、と思うようになったら後悔しなくなったとも言えます。

横田:たしかにたしかに。

慎重さと大胆さを兼ね備える

鈴木:横田さんは”変えたいこと”とかってあります?

横田:結構ありますよ!
抽象的なことでいうと、基本的に慎重で、戦略的にやってかないと不安で踏み込めない。勝率がない限り踏み込みたくない。あのときやっておけばよかったと思うことがいくつもあります。

鈴木:それをもっと大胆に責められるようになりたい?

横田:そうです、直感的に行けると思ったのにいかなかったことがあって。あんときやればよかったなと。自分の可能性を肯定しきれてないのかな。

鈴木:それはどう思って止めたのかにもよります。直感的な恐れなのか、自信がないからなのか、もっといい選択肢があるのか。
勇気ある戦略的撤退ならいいんですけど、単純に自信ないな、とかだったら勿体無い。
でも慎重さっていいことです。憂慮できるってことなので。無茶な火傷をする前に考えられるのは強いと思います。

横田:それを言ってもらえるとありがたいです

鈴木:経験を積むと直感で判断できるようになる面もあるんで、失敗してもヤケドしないような案件でやってみたらいいんじゃないですか。

例えば、先輩と2人でご飯にいくことになったとして、外さない道もあるけど、行きたい店もある。としたときに、「あの先輩とだったら行ったことない店に行ってもいいかな」と。

横田:あーわかりやすい!

鈴木:間違えても「おい!おまえ!」と言われるだけ。やー、すいませんで終わるくらいの。そういうとこから積んでいくと自信がつくし直観力もだんだん身についてくると思います

横田:なるほど、経験を積む。

鈴木:慎重さって強いと思います。僕は慎重さがないし見直しもしない。先生に注意を受けてました。毎回90数点で、見直しさえすればケアレスミスなんてなくせるのにと。でも見直し嫌いだったんですよねー

横田:えっ、どういうことですか?見直しが嫌い?

鈴木:”自分が一度下した答えなんだから変えたくなかった”んです笑

横田:かっこいいな。そういう考え方もあったのか

鈴木:今思うと、自分の過ちを見つめて修正するって正しい行いなんですけど。

横田:そういう意味でいうと対比的ですね、私は見直さないと不安になるタイプ。算数とか、小学生なんて勉強すればできるじゃないですか、ああいうのでも数回は見直す。漢字は10回。

鈴木:それは社会人になったら大事なスキルなので大事にしたほうがいいです!慎重さも持っていて、必要な時には大胆さも。補強するくらいの気持ちで。
社会人には今すぐ決めろというシチュエーションが出てくる。そういう時に伸るか反るか決めるのは自分なので。そういう時に大胆さを出せるといいです

横田:社会人になるとそんな時がくるんですね。。
リスクが少なくて、でもいけると思えるようなスキルを身に付けたいです。

鈴木:勉強って意味では僕と対極だなと思うんですが、学ぶということに関して肯定的ですか?

横田:はい、肯定的です。自分が自信がない状況なので。

鈴木:昔から勉強好きだったほうですか?やらなきゃいけない形だったのかなと思いましたけど。自分が大学生活を経て社会人になった生き方をしてないので、純粋な疑問です。

横田:母親のせいで小学生〜中学生は”トップにいなきゃいけない”と思っていたので、下がった時期に、”トップ”という事実がないと不安になってしまう時期が続いて。できないことがあると誰よりも頑張って1位にー順位が数字として出ない限り見辛いとは思うんですけどー納得できる程度に努力する、って意味で学ぶことには肯定的です。

鈴木:意思が強いですね

横田:たしかに、負けず嫌いなタイプだと思います。

鈴木:"実現する力"というのはもう持たれてるんじゃないですかね。そのものを言い切れるだけの気持ちさえついて来れば、横田さんは自然にうまくいきそうだなと感じます。

横田:うんうん、深層心理では「やればできるだろう」と思っている部分があって、でも口には出せない。キツくなった時に考え込んでやっと「いや、自分ならできる」と言う自分が出てくる。奥底では自分の可能性を信じたいのかなと。
友人にも前言われました、「本当はすごく自信があるよね」と。

鈴木:そんなに心配しなくても、もうちょっとしたら強くなれると思います!

この対談企画を経て

横田:他のメドキャリメンバーともぜひお話しいただきたいと思いました。今日は完全に教えを請う形になりましたけど、ありがたいことです。
社会人と大学生が話せる機会ってあまりないと思っていて。
就活が始まってからが一般的ですが、その時も人事が定番なのかなと思うので、低学年の頃からお話しできる機会を周りにも提供できるといいなと思いました。そうすると選択肢が広がるし。

鈴木:これをモデルケースに、いろんな人に広げて行きたいってことですね

横田:そうです!

鈴木:私たちも学生と話す機会ってまずないんですよね。自分たちが学生の時に考えてたことってアップデートされていかないので、自分たちが行なっていることで動く社会の中で学生さんが何を感じてるかを知るべきだし、単純にどういうことを考えてるんだろうと興味があります。

僕が知ってることを伝えるのもいいんですけど、20歳の時にそれを知ってたんですかと噛み付かれてもいい。いろんなキャッチボールを通じて気持ち的に満足できる基盤、チャネルがあるといいのかなと思いました。

18〜24,5歳って生き方を確立する時で、まだまだ不安定な時期だと思うんです。
そういう時にざっくばらんに話せる社会人がいたら学生の役に立てるのかなと思います。

ヘルスケアの領域をやってるから、人が悩むことを一緒に考えたくなるんです。とりあえず話を聞いてもらうとか、そういうことができるとヘルスケア担当としては社会に役立つことができたかなと思ったりするわけです。

横田:社会人って”他人に貢献する”とい考え方が強いですよね。
自分の価値を提供するというか。そういうマインドって学生にはない気がして。

鈴木:若い時ってそこまで思わないですよね。でも人の役に立つ何かをしたい気持ちはありますよね。反対に自分も誰かに助けてもらわないと詰んじゃうわけだし。
高齢化時代になってくと”若い人が辛い時期を過ごす”という例が増えていくと思ってて。双方向のコミュニケーション機会を増やして、大人は自分たちのことわかってないよねと思うようなのを壊していきたいなと思ってます。

横田:本日はありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?