4 マイクロソフト織田×筑波大学陳
学生団体メドキャリさんとのクロスリバースメンタリング企画第4弾です!
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※vol.4は接続不良につき、カメラオフ・画面共有オフでの実施となっています
vol.4の対談メンバー
織田:MINDSメンバー/日本マイクロソフト株式会社
陳永和:メドキャリメンバー/筑波大学
織田:早速ぼくの方から簡単に。
織田:中学〜高校はサッカーを中心に楽しくやっていました。
18歳のとき、浪人をしてモチベーションが一度落ちているのですが、結果、この経験はよかったなと。反骨心みたいなのは身についたなと感じています。
大学までは北海道にいたのですが、大学時代は団体の立ち上げや、会社をやったりといった活動をしたのち第一志望だったマイクロソフトに入社を決めました。
社会人になった23歳の時にモチベーションは一度下がってるんですが、やる気がなくなったとかではなく、周りが優秀だなと思ってへこんだ時期です。ただ、学生時代の団体立ち上げも失敗したりしてるんですが、それに比べると大したことじゃないなと思えたのを覚えています。
陳:私は幼少期から何度か引っ越しをしていたので、クラスに馴染めなかったりと友達関係が大変でした。その時に支えになったのが”音楽”で、小学校から今に至るまで音楽を続けています。
人間関係をまともに築けるようになったのは高校に入ってからでした。アンサンブルで、吹奏楽の大会に出させてもらったりする中で仲間の大切さに気付けたりといった経験を積んでいきました。
私たちは他の部活動と違って、吹奏楽コンクールのために9月まで部活がありました。そこからの受験勉強だったので周りとの差を感じ落ち込んでいた時もあったのですが、結局先生の協力もあって公募推薦に受かり今の大学にいます。
ただ、大学は思い描いたものとは違って。授業とバイトの繰り返しで”これからどうなるんだろう”と迷っていた時、自己啓発スクールに出会いました。ただ、自ずから抜け出せなくなってしまって。
いろんな人に相談に乗ってもらって今ようやく取り戻しつつあるところです。
織田:それは今いる場所じゃないと気づいたって感じですか?
陳:そうです。なんというか、お金や時間ばかり取られていることに気づきまして。
織田:気付けたきっかけはなんだったんですか?
陳:スクールでおかしいと思うことが重なったからです。
好きなことを極めていこうというワークがあり、これからはSNSで発信していこうという内容に、「なんか違うな」と。最近だと、6月の土日に合宿があったのですが、コロナが流行している中で全国から学生を集めるってどういうこと?と。内容にも、団体自体にも不信感を感じたというところです。
臨床心理士さんにもお世話になりながら、色々気づき離れる動きが出来ました。
織田:専攻は何でしたっけ?
陳:看護です。もともと音大に入りたかったんですけど、二個上で作曲家を目指してた人が秋くらいに法学部へ切り替えたんですね。
話を聞くと、「音大に入ったら音楽の道しかなくなるけど、法学部なら他のことをを学びながら音楽も続けられる」ことが理由でした。確かに、と思い、私も音楽の次に興味のあった看護の道を選びました。
ちなみに織田さんの専攻はなんでしたか?
織田:私はマーケティングです。もともと興味があったのと、ビジネスにも関心があったので。陳さんと違ってあまり迷いはなかった記憶があります。
今の仕事が好きか?
陳:ありがとうございました。ここからは個別テーマに入っていきたいのですが、織田さんはどうして今の仕事を選んだんですか?
織田:「就活的な話」と「人生論」とがあります。
私は北海道の出身で、「東京には出たいがいつかは北海道に戻り、地元に貢献したい」と考えていました。その中で、”北海道に貢献・関わるために、身に付けなきゃいけないもの”の1つがテクノロジーの分野かなと考えた。
その頃、当時の日本マイクロソフト社長の樋口さんが「これからはITが基盤になる」と言ってるのを聞いて、今の会社を選びました。
陳:地方にいながらITに興味が向くって、私にはあまりイメージがわかなかったです。
織田:地方ってあらゆる面で格差があると思うんですが、ITは、例えば人が足りないのならロボットで補う。技術がなければインターネットで知見を得る。そういう方法で「地方を助ける」ことに繋がるのではないかと考えてます。
陳:今は北海道と関わる仕事は出来ているんですか?
織田:そうですね。MINDSを通してもそうですし、出身大との案件もやれたりして、少しずつですが関われているように思います。
陳:では、今のお仕事は好きですか?
織田:はい、好きです。僕は様々な価値観に触れている時がとてもワクワクする。今の仕事はその機会が多いんですよ。
陳:具体的にはどういうことですか?
織田:単純に言うと、”地元では感じられないものがたくさんある”ということです。地方って物理的距離のほかに、都心部に比べコミュニティが狭かったりもする。
一方この会社にいると、今の部署だけでも年齢もバックグラウンドも様々な人が集まっている。そういう人と話すのが楽しいんですよね。
陳さんはどうですか?ワクワクする瞬間ってどんな時ですか?
陳:んー。やっぱり自分が好きな音楽をやっている時ですかねぇ。
メドキャリも、大学の友人以外に価値観の違う人と出会えるしワクワクしています。大学でいつも一緒にいる友人みんながみんな将来のことを考えてるわけじゃないので、刺激を受けます。
織田:うん、なるほど。
社会に入って出会った印象的な人
陳:色々な人に触れる中で印象的だったエピソードとかってありますか?
織田:そうですね、上司を見てー”気に入られることを意識して”ー働く人に出会った時のことは印象的でした。ビジネスって本来お客さんの方を向いて行うべきだと思っているので、こういう人もいるのかと。
学生の時って基本的に好きな人としか関わらないじゃないですか。社会に出るとそうもいかないし、なぜこの人はこう考えるんだろう?と思う。そんなことを思いめぐらすのもまた好きではあります。
陳:んー、私も人の目を気にしちゃうタイプなので刺さります。
織田:あー、共感できると。どちらが良い・悪いではないんですけどね。
陳:そうですよね。織田さんはお客さんファーストで上の人も気にすることなく仕事が出来ているんですか?
織田:今のところは出来てますね。その意思決定についてですが、陳さんは「決断する時」って何を一番大事にされてますか?いろんな場面があるとは思うんですけど。
陳:未来が見えそうなことよりは見えないこと、ですかね。
織田:”難しいチャレンジ”を好む感じ?
陳:そうですね。今まで経験したことがない方を選ぶようにはしています。
織田:それはどうして?
陳:やっぱ、未来が見えるとつまらないというか。決めたことに向かって進むのは確認作業みたいな感じがして、ワクワクしないんです。
織田:つまり、「難しいことにチャレンジしている時」がワクワクする瞬間なのかもしれないですね。私の好きな”価値観の違う人と話す”とちょっと似ているのかも。似たような価値観の人と進めたほうが楽ですよね、だけど、刺激は少ない。
私も陳さんもコンフォートゾーン=快適な空間を抜け出すということにワクワクするタイプなのかも。
陳:あー。たしかに!
ちなみに、”上司の目を気にする人”以外の「多様」の例って他にどんなものがありますか?
織田:一歩下がって支えるのが好き、というタイプの方ですかね。
僕は頭より先に体が動くというか。プランニングが得意じゃないんです。もともと苦手とは思ってなかったのですが、社会に出て、机に向かって作業するのが上手い人・好きな人に出会ってすごいな、自分にはないなと思いました。
ほら、学生でも出かける時にプランをきっちり立てる人っていませんか?
陳:確かにいますよね。時間とかきちんと考えてくれる人。
ちなみに、音楽の世界は結構色々な人がいます。自信に満ち溢れてて、すごく表現する人とか。ステージに立つとすごくよく映ります。
織田:憧れますか?
陳:憧れはしないかな…。すごいとは思いますが、自分が努力でたどり着ける方向性ではないと思っているので。
織田:なるほど。
医療系学生が考える進路
織田:これから陳さんはどういう仕事をどういう基準で選んでいくんですか?医療系も選び方があるんですか?
陳:今まさに、色々な仕事がある中でどうしていこうか悩んでいるところです。
織田:ふむふむ。看護とか医療ってその先の仕事のために学校に通っている人が多いと思うんですけど。違う選択をする理由って何ですか?
陳:看護師の勤務体系は目に見えてること、です。昔から変わっていない。
織田:ライフプランだけでなくお給料も含めて見えちゃうところか。裏を返せば安定してるお仕事ですよね。
陳:はい。なので、安定を求めてこの道を選ぶ人もちらほらいたりします。でも私は見えてるのは嫌だなと思っています。あとは日々の働き方も、アメリカなどは昼勤は昼勤、夜勤は夜勤と決まってて有給も取りやすいんですが、日本はまだ昼夜ミックスで休みにくかったりしますね。
織田:となると、厚生労働省などで制度を変える側とか、病院経営の道とかもあるのかもしれないですね。
陳:と言いつつも、その制度の中で一度は働くのもありなのかなと思っていたりします。
織田:先の見えないところを進むという意味だと、IT業界も向いてそうですね。
陳:本当ですか?ITは先が見えないことは多いですか?
織田:多いです。見えたことがない。それが不安でもあり楽しみでもあるという感じです。
陳さんは尊敬してる方はいますか?いたら、どういう方か知りたいです。
陳:一番は両親なんですけど…あとは国境なき医師団で働く白川優子さんという方。専門学校を出て一度病院勤務を経験した上で多くの国に行きチャレンジしている方です。看護の大学に進もうと思ったのもこの方のお話がきっかけでした。
織田:こういう人に憧れると普通の働き方はできないですね笑 僕もホリエモンとかZOZOの前澤さんに憧れてITを目指したら、マイクロソフトで働けないと思います。笑
陳:他の人と違うことをして、キラキラして見えるというか。新しい世界を見せられた感じがして好きなんですよね
織田:ちなみに、今は何年生ですか?新しくチャレンジしようとしてることってあるんですか?
陳:2年生です。メドキャリには看護学生って5人くらいしかいないので、看護学生同士でキャリアを考える企画っていうのをやってみたいと思っています。あとはやっぱり国境なき医師団にも憧れがあり、フランス語と英語が必須なので習得していけたらいいなと。
織田:簡単じゃなさそうですね。ぜひ頑張ってください!
最後に
陳:織田さんはこれからどういうことをやっていきたい、というのはありますか
織田:難しい質問ですね。
大きい野望としては、地元の北海道に戻りたいと思ってる人が気軽に戻れる仕組みって作れないかなということです。
北海道から就職で東京に出てくる人って結構多いんですよ。東京は経済規模も違うし。ただ出てしまうと戻れない。給与的にも制度的にも。多くの場合勤め先を辞めるしかない。
マイクロソフトはITインフラがあるので、それと掛け合わせで実績を増やして進めることができたら。MINDSも1つの事例になってなにか影響を与えられるかなと。夢に近いですね。
陳:本日はありがとうございました!
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