俺と下ネタ

俺のステージの名物といえば下ネタソングだが、実は下ネタに大した思い入れがない。
というのは、好きとか嫌い以前に、昔から思いつく言葉といえば下ネタだったからだ。母親の子守唄をいつのまにか覚える幼子のように、当たり前に共にある言葉だった。好きか嫌いかといえばもちろん相性でいえば好きなんだろうが、「好き」というと追い求めるものという意味に捉えられる。なので既に身についてしまっているものを好きかと言われれば語弊がある気もする。手癖で下ネタの文章や歌詞を書いている。だから、「すぎさくといえば下ネタ」というイメージが固定化されているのは俺にとって結果論に過ぎない。できてあたりまえなのだ。

ライブを見てもらった人なら、下ネタをシャウトしてる俺はまるで別人のように見えるかもしれない。だが、あれこそまさに俺の生活を歌ったものなのだ。俺はあれを歌うことになにひとつ努力をしていない。

だからといってライブ前半に演るマトモに聴こえる曲が無理しているかというと、これも違う。
俺の曲の作り方は、夢の中でメロディーが浮かんで、それに沿ったコードと歌詞を付けているだけなので、作ったというよりこれも生活の中で自然発生的にできたという言葉が近い。

下ネタを褒められることはもちろん嬉しいが、自分でもなんでできるのか結局わからないというか、生まれつきのものなのでピンとこない。マトモな曲よりインパクトのある下ネタのほうが受けるのは構成の上でも当然なのだが、むしろ悔しい。だからといってなにかを無理して創り上げることはできない。俺のライブといえばマトモな曲と下ネタのギャップが売りになっているが、芸術とは生活の中から生み出されるもの。どちらも俺の生き様とまったく変わりないのだ。どうしてこうギャップが生まれるのか、誰かに分析して欲しいくらいだ。変顔選手権で優勝したことをきっかけに、外見だけでなく作り手としても分裂的気質が出てきたらしい。だが、それを逆手に取って芸風としているので、文句は言えない。

今後とも見守っててくれると嬉しい💖

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