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MBCT for LifeのPractice Day

事務局の宮本です。
昨日は、いま受講しているMBCT for Life8週間コースのPractice Dayでしたので体験をレポートさせていただきます。

MBCT for Lifeとは

MBCTとは、Mindfulness Based Cognitive Therapyの頭文字をとったもので、日本語ではマインドフルネス認知療法と称されています。

MBSR(マインドフルネスストレス低減法)と認知療法を組み合わせて作られたプログラムであり、もともとはうつの再発予防を目的として開発されたものでした。最近では、学校教育など医療以外の分野での用いることが増えたようで、Oxford Mindfulness Centerは、このプログラムをより一般向けにした、MBCT for Lifeというプログラムを開発し、こちらにも力を入れ始めています。

>>マインドフルネスストレス低減法
>>マインドフルネス認知療法

私が今回受講していたのは、Oxford Mindfulness CenterのLiz先生です。

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Oxford Mindfulness Center HPより

教育分野でのお仕事が長いようで、いま、イギリスの教育現場へのマインドフルネス導入を行っているMYRIADプロジェクトにも深く関わっているようです。

当センターのStudy Groupにもお呼びしたいと思っていて、現在、相談させていただいています。早ければ春くらいに一度、イギリスにおける教育現場のマインドフルネス活用事情についてお伺いできればと思っています。

Practice Dayとは

Practice Dayとは、MBSR、MBCTとも、8週間コースの一部として設定されているものです。これらのプログラムはいずれも、8週間かけて毎週1回2〜2.5時間の全体セッションで構成されます(そして毎日の練習)が、6回目と7回目のセッションの間に、終日サイレントで行う練習の日があります。これがPractice Dayと呼ばれるものです。

この日は、携帯電話もオフにし、外部からの刺激を入ってこないようにし、ひたすら自分の内側に向かっていく時間になります。
先生によっても違いますが、時間は5〜7時間程度というケースが多いようです。この日は、朝に行われる最初の説明と、夕方の最後の参加者同士のシェアの時間以外は、ずっとサイレントで、座る瞑想、歩く瞑想などを行っていきます。

その間は、休み時間も含め、読み書きもしないように言われます。

今回の体験について

今回のクラスはイギリス時間の10-15時ということで、日本では19-24時という時間帯になりました。時間は合計5時間、間に1時間ほどお昼休憩(日本では21:00-22:00なので夜食休憩)が入るという、通常に比べると短めの練習でした。

時間は遅い時間まででしたが、イギリスで行われているクラスを受けるときは深夜2時位になることもあるので、その意味では終わりは比較的早く終る部類に入るかと思います。

私にとって、今回の練習で最も印象に残ったのは、練習の時間もさることながら、昼休憩の時間です。
今回は50分ほど、昼休みの時間が設定されました。

通常昼ごはんであれば、準備、食事で30分程度はかかるところだと思いますが、日本は夜の時間でもあり、料理をしてまで食べるほどのこともないため、私は夜食にナッツを1袋だけ食べました。

前日も同じ1袋を食べたのですが、前日はテレビを見ながら食べていたのに対し、今回はただナッツを食べるということだけを体験しました。これは瞑想をマインドフルに行う人は多くの場合感じることと思いますが、気が散っているときに比べ、味もしっかりし、量が沢山あるように感じられます。

それでも小さい袋なので、時間にして、5〜6分程度で終わりました。
そこから残り45分間、「手持ち無沙汰」な時間です。
普通なら、45分というのはとても短い時間です。パソコンで仕事をしたり、スマートフォンでSNSやニュースを見たり、読み書きなどをすると、あっという間に過ぎ去ってしまう時間です。日々時間追われて生活していると45分は本当にあっという間で。

これが、今回のように、読み書きもだめ、となると、とても長く感じられます。そして、普段、如何に言語を介した活動(本を読む、書く、ネットを見る、テレビを見るといったこと)が自分の生活の多くを占めているかに気づきます。

そして、それが、必ずしも自分が必要と思っている、もしくは楽しいと思ってやることとは限らず、退屈さなどを避けるために、そのような言語的活動を詰め込んでいるのだということに気づきます。もしくは、空き時間を作るはもったいない、たくさん言語的な活動をするほど自分が得るものが多くなる、という感覚があります。

読み書きもしないときに何をするか。
普段はあまり気に留めない、淹れたコーヒーの湯気を眺めたり、水面の泡に目が行きます。そして、部屋の中に様々なものがあることがわかります。そこでどのようなことを感じるかは人により様々と思いますが、注意の払い方によって世界の見え方が変わるといういことを改めて体験する機会になりました。

振り返り

マインドフルネスは、認知の変化をもたらすという意味でトレーニングであり、同時に、栄養補給、チューニング(楽器を調整するように自分の感覚を調整する)の側面、さらには、ただその時間を味わうという側面もあります。

昨日の練習は、始める前はあまり気が進まなかったのですが(気が進もうがそうでなかろうがただ練習しなさい、とJon Kabat Zinn博士は言っています)、定期的にこのような練習に参加することは自分の練習を深める上では大事なことだと再認識しました。過去に8週間コースを受けたことのある方は、Practice Dayは卒業生が参加できるというケースも多いようなので、機会があればぜひ参加してみてはいかがでしょうか。また、8週間フルで受講したことのない方には、MBSR、MBCTとも、新しい体験になると思います。

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以下は、今後行われるMBCT関連のクラス情報です。

MBCT for Life(1月19日開講:井上清子)

日本語で受講できるMBCT for Lifeです。日本初公開。【受講者募集中】

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Zindel Segal博士ウェビナー(2月21日)

MBCTの開発者の一人、Zindel Segal博士をお招きしての日本向けウェビナー(通訳あり)。当センターの井上が指導を受けた縁で、当センター主催で開催する運びとなりました。【受講者募集中】

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