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支援を受け取れない人たち①

わたしは、困っている人を助ける仕事をしている。
わたしたちからすると、
その人は困っているように見える、
あるいは、
その人の身近な周りの人は困っているけど、
当の本人は、
「わたし、困っていませんから」
と、支援を受け入れてくれないことがある。

なぜ、このようなことが起こるのかというと、
一つには、
わたしたちの職業は、
おせっかいだから、
支援を受ける側は、
「もう、このまま好きにやらせてくれよ。」
と思っているのかもしれない。
もう一つには、
本人が困っていると
自覚しているか否かに関わらず、
支援を受け取れない人たちなのかもしれない。
支援を受け取れない人たちを、
「わたしたちは、
助けようと思ってやってるのに!」
とか、
「もう、ちっとも分かってくれないんだから」
と考えてしまうのは、
もったいない。

支援を受け取れない人たちの根っこには、
愛着の問題が潜んでいることがあると教えてもらった。

わたしたち人間は、乳幼児期に親、
特に母親との相互的なやり取りの中で
人と関係を結んでいくプロセスを経験する。

お腹が空いて泣くと、
母親が抱き上げて
乳を与える。
乳児は、
泣けば乳がもらえるという体験をして
次もまた同じように泣く。

何か困ったことがあると
親に訴えると、与えられる。
または、不快が取り除かれる。
「見て」と親の方を振り向いたら、
「よかったね」と
快い言葉と態度が返ってくる。

こういったやり取りを
何回も何回も繰り返して、
子どもの社会性が広がって、
親以外の人とつき合うようになった時にも、
基本的に困った時には、
周りの人に助けてもらえると思っている。
基本的に人を信じることができる子どもに、
それから大人になってもそういう考えになる。

続く。

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