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【経済本100冊】Vol.50:『ダントツ企業』(著:宮永博史)のあらすじ

経済本100冊読破タイトル作成

こんにちは!メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。
こちらでは、「数字に疎い心理オタクが、経済関連の本を100冊読むとどうなるか?」と言う企画で、読破した経済関連の本を紹介して行きます。
既に経済に詳しい方もそうでない方も、今後の本選びの参考にして頂ければと思います。


今回ご紹介するのは、宮永博史さんの『ダントツ企業』です。

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基本情報

タイトル:ダントツ企業
著者名:宮永博史
初版発行年月:2018年2月
ページ数(大体):約250pg
難易度所感〈五段階〉:★★★ ほどよい

大和の適当あらすじ

不況の中でも成功して売れている国内企業のビジネスモデルを紹介してくれる本。


全体の感想

全体的にガイアの夜明け臭がする本です(笑)。最近の成功した企業のビジネスモデルを紹介しつつ、マーケティング戦略のポイントも紹介している本で、そう言う意味では、経済の本と言うよりはマーケティングの本に近いと言えます。

この本では7つの物語を紹介していますが、特に個人的に興味深かった、セブン銀行のビジネスモデルと、ネスカフェアンバサダーのビジネスモデルをここではピックアップしました。単にマーケティングについて学べるだけで無く、どのようにして各市場のトレンドは変化して行ったのかもよく分かる本です(・ン・*)


大和の学びポイント


< 学びポイントまとめ >

★セブン銀行はATM利用料で稼ぐビジネスモデル
★セブン銀行の顧客は銀行
★金融機関にとってもセブン銀行はありがたい
★セブン銀行の競争相手は、店内の物販事業
★セブン銀行ATMの細やかな工夫
★セブン銀行は当初、「上手く行く筈が無い」と思われていた
★ネスレを日本に定着させたネスカフェ・ゴールドブレンド
★時代で変わるコーヒーの飲み方
★ネスカフェアンバサダーと言うビジネスモデル
★ネスカフェアンバサダーは商品補充と代金回収も行う

< 各詳細 >

★セブン銀行はATM利用料で稼ぐビジネスモデル
・・・通常、銀行にとってのお客様は預金者では無く融資先であり、そこから得る利子が企業で言う売上に相当する。また、預金者は資金を提供する供給者であって、利息と言う形で、提供した資金に対するリターンを得ている。一方、セブン銀行のビジネスモデルは異なる。まず銀行業の根幹とも言うべき融資をしない。預金者から資金を集めないし、店舗も無い。ではどうやって収益を上げているのかと言うと、実はATMの利用料で稼ぐシンプルなビジネスモデルであるしかも利用者が手数料を支払うのでは無く、600以上ある提携金融機関が手数料を支払うのである


★セブン銀行の顧客は銀行
・・・セブン銀行の基本的な仕組みは以下の通りである。セブン銀行の提携先にA銀行があるとする。A銀行に口座を持つ顧客は、普通はA銀行の支店に出向いてお金を出し入れする。それと同様に、顧客はセブン銀行のATMを使ってA銀行の口座からお金を出し入れできる。つまり、セブン銀行のATMは、この利用者にとってはA銀行のATMとして機能するのである。利用者に代わってATMの手数料を支払っているのは、利用者がお金を引き出しているA銀行である。つまりセブン銀行の顧客は銀行なのである


★金融機関にとってもセブン銀行はありがたい
・・・提携先金融機関が、お金を払ってまでセブン銀行のATMと提携するのは何故か。勿論、自分達でATMを設置することはできる。しかし、自らATMを設置するには、それなりのコストがかかる。セブン銀行のATMと提携して、顧客が利用した時だけ手数料を支払う方が、金融機関にとっても遥かに安上がりなのである。金融機関の中には、元々ATMをそれ程設置していない証券会社や信金等もいる。全国に約2万店舗あるセブンイレブンのATMが使えるようになれば、顧客の利便性は一気に高まる。金融機関にとっても、セブン銀行は有難いサービスなのである。

★セブン銀行の競争相手は、店内の物販事業
・・・セブン銀行の顧客は銀行なので、競合相手は銀行では無い。では誰が競合かと言うと、実は一番の競争相手は、セブンイレブン店内の物販事業である。これは店舗のオーナーの立場で考えると分かりやすい。店内にセブン銀行のATMを置くと言うことは、それだけ物販スペースが無くなることを意味する。オーナーにしてみれば、同じ床面積で物販事業によって得られる収益とATMを置くことによって得られる収益とを天秤にかけることになる。実際、セブン銀行が事業を開始した当初、ATM利用者が少なくメリットが薄い為、ATMを返却したいと申し出たオーナーがいたと言われているのである。


★セブン銀行ATMの細やかな工夫
・・・セブン銀行のATMには、様々な工夫がある。セブンイレブンの店員は、セブン銀行の社員では無い為、基本的にATMに関するサポートはできない。そこで、問題が起きると、セブン銀行のコールセンターが対応することになる。つまり銀行員が常駐しない無人店舗である。防犯対策にも力を入れており、ATMを監視するカメラは複数台設置され、24時間365日監視している。万が一ATMが強奪され、犯人にこじ開けられると、その途端落とすことのできないインクが付着し、短時間での事件解決に繋がるようになっているのである。


これより先は有料コンテンツとなります。価格は200円と、週刊少年誌よりも安く変える値段ですので、更にサクッと学びを深めたい方は是非ご購入下さい。

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