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【WEBマーケ本100冊】Vol.31:『2025年を制覇する破壊的企業』(著:山本康正)のあらすじ

 こんにちは!メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。
こちらでは、「数字に疎い心理オタクが、WEBマーケ関連の本を100冊読むとどうなるか?」と言う企画で、読破したWEBマーケ関連の本を紹介して行きます。

既にWEBマーケティングに詳しい方もそうでない方も、今後の本選びの参考にして頂ければと思います。


今回ご紹介するのは、山本康正の『2025年を制覇する破壊的企業』です。

基本情報

タイトル:2025年を制覇する破壊的企業
著者名:山本康正
初版発行年月:2020年11月
ページ数(大体):270pg
難易度所感〈五段階〉:★★★ 普通


 大和の適当あらすじ

 2025年に世界の市場で覇権を握る企業は何なのかを、具体的に列挙して紹介してくれる本。


全体の感想

 よく、業界の未来はこうなると言う予想本がありますけれど、本書は企業名をこれでもかと言う位列挙して紹介してくれているので、リアリティがあって面白いです。色んな企業が載っていますけど、やはりIT企業が多いです。

 全体として、覇権を握っている企業は莫大な数のユーザーデータを握っていると言う傾向があるみたいです。なので、現在の市場競争のトレンドは、顧客データをいかに自社が握るかと言う、データ取得戦争と化しているみたいです。

 そしてもう一つのポイントが、新たな「体験」です。従来、商売と言うとコンビニとかスーパーの買い物のような、買い切り型のイメージが主流でしたが、今は買ってくれたお客様に新たな顧客体験をいかに提供するかと言うことが大事になって来ていて、サブスクもそのツールの一つに過ぎません。ハードの方が大事か、ソフトの方が大事かと言うハードソフト論争がありますけど、どちらがいいと言うことでは無く、ハードとソフトがあるのは当たり前で、その上でどのような体験・サービスを提供できるのかと言うことが大事である、と言うことが力説されています。

 顧客データの獲得も、その体験をアップデートする為に必要になるからこそ、各企業は躍起になっていると言うことで、また、多方面から価値を提供できるように、Amazonをはじめ、トップの企業程、コングロマリット化が進んで行くみたいです。

 こう言う本はIT企業やメディア等の紹介に偏りがちですが、本書ではそれ以外にも、農業や物流、建設等のメガトレンドも紹介してくれています。また、後半では、これから淘汰されて行く可能性の高い、現状維持では不利な業界についても列挙して紹介してくれています。

 初版が2020年で、かなり近い未来である5年後を予想した本ですが、単なる概論に留まらない、具体的な未来予想を提示してくれている点と、世界の市場のメガトレンドが把握できると言う点で、本書は非常に興味深く、大変勉強になる教材だと思います。マーケティングだけでなく、政治経済が好きな人にもオススメできます☆彡

大和の学びポイント

< 学びポイントまとめ >

★グーグルは検索前の世界に進出しようとしている
★TikTokの強み
★Amazonは顧客ファーストを最適化している
★顧客体験の蓄積はサービス品質向上に繋がる
★アップル、グーグルのデータ取得戦争
★バーティカルサーチはグーグルに対抗したデータ取得戦略
★Facebookは写真からデータを取得しようとしている
★サブスクとリースの違いはUX
★サブスクが向いている業界
★サブスクが向いていない業界

< 各詳細 > 

★グーグルは検索前の世界に進出しようとしている
・・・検索サービスで有名なグーグルは今、検索前の世界に進出しようとしている。例えば毎週金曜夕方に「レストラン」で検索しているユーザーがいるとして、その傾向に合わせて、金曜の夕方にブラウザを立ち上げると、自動でオススメのレストランをグーグルが紹介する・・・と言うようなものである。技術的には十分可能で、これこそ、「情報を整理して使えるものにする」と言う、グーグルの使命なのである。

★TikTokの強み
・・・TikTokが最近話題になっているが、YouTube等の動画コンテンツとの違いは、レコメンデーション機能が優れていることである。自分で観たい動画を選択するのでは無く、ユーザーの属性、視聴歴から最適な動画が自動で次々と流れて来るのである。言葉を必要としないコンテンツであり、中国発のサービスだが、日本やアメリカでも大人気である。

★Amazonは顧客ファーストを最適化している
・・・Amazonは「顧客ファースト」をミッションに掲げ、その徹底を図っている。例えば、ユーザーがコンビニで肉まんを頻繁に買っていると言う情報があれば、それをレコメンデーションに反映して、そのユーザーに肉まんを薦めて来る。唯、余り肉まんばかり勧めても不快に感じられてしまうので、そのユーザーの他の体験履歴から、適宜他のものも薦めたり等、究極のおもてなしができるよう最適化することを心がけているのである。

★顧客体験の蓄積はサービス品質向上に繋がる
・・・Amazonはユーザーの体験を元に、サービスを最適化しようとしているが、自分の体験がデータとして扱われることに不快感を感じる人もいるだろう。しかし、データの秘匿性が保証され、商品が10%安く購入できると分かれば、データ提供は多くの人が受け入れるだろう。そしてデータは蓄積される程に、サービスのおもてなしレベルは上がって行くのである。

★アップル、グーグルのデータ取得戦争
・・・アップルやグーグル等のIT企業は、ユーザーのデータ取得に躍起になっている。データの取得は検索を介して為されることが多く、その点でグーグルは有利である。しかし、データのボリュームはグーグルが圧倒的だが、質ではアップルが有利である。iPhoneの購買層は所得が高い傾向にあるからである。そしてアップルはその点を理解した上で、ハイブランドな層をiPhoneに囲い込むことを戦略として立てているのだろうと思われる。


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