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【感想】経済本100冊読破してみて~お金とは何か~

こんにちは!メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。

「数字に疎い心理オタクが、経済関連の本を100冊読むとどうなるか?」と言う企画で、経済本100冊を実際に読破しましたので、その感想を述べたいと思います。


< 感想 >

経済の本を100冊読んでみて、色々な経済学者の提唱する政策の、どれが正解かを僕なりに比較検討してみましたが、結局、経済政策をどうするかは、詰まる所、「そもそもお金とは何なのか」と言う話に行き着くことに気が付きました。

例えば、アベノミクスの量的緩和政策の是非がよく議論されますが、これは、お金を沢山発行することで、意図的にインフレに持って行き、デフレ不況を脱却しようと言う政策です。デフレとはモノに対して相対的にお金が不足している状態ですので、お金の量をモノよりも増やそうと言う考えは、解決策としては単純且つ明快な考え方です。

しかし、この量的緩和政策に対して、「そもそもお金は商品の仲立ちでしかない虚の存在なので、実体経済には影響を及ぼさない」として批判する人がいます。この批判に対して、量的緩和政策推進派は、「いや、お金は実体経済にも影響を及ぼす」と主張します。つまり、量的緩和政策の議論の食い違いには、根底として「お金とは何か」の定義や考えの相違がある訳です。

この、「お金は商品の仲立ちでしかない」と言う考えを、経済学的には「商品貨幣論」と言います。この考えは感覚的に分かりやすいので、広く受け入れられていますが、実は歴史学的・考古学的には、物々交換の仲立ちとしてお金が誕生したとする証拠資料は未だに見つかっていません。

対して、「お金は実は負債の証明書である」と言う考えを「信用貨幣論」と言いますが、こちらはエジプト文明やメソポタミア文明等の太古の昔に、硬貨の起源になっていただろう証拠資料が見つかっています。この「信用貨幣論」に基づけば、「負債が生まれる=お金が生まれる」ことになり、お金の貸出がそのままお金の創造に結び付くことが分かります。今日では、銀行が口座を作って新規顧客にお金を貸し出すことを「信用創造」と言いますが、信用貨幣論だと、銀行がお金を生み出すトリックが上手く説明できるのです。

そして、そもそも銀行が安心して貸出を行うには、やはり国家がお金を潤沢にばら撒いていた方がいいので、そう言う意味では、そのベースを作る量的緩和政策は、実体経済にも影響を及ぼすのでは無いかとも考えることができる訳です。

唯、実際に本当に銀行がそう簡単にお金を貸し出せるのかと言うと、自己資本比率規制等、色々と制約条件もあって中々微妙な所何ですが、お金は実体経済にも影響を及ぼすのでは無いかと考える上で、この「信用貨幣論」はいいヒントになるんじゃないかなと思っています。

ちなみに、今日注目を浴びて来ている「MMT(現代貨幣理論)」は、この「信用貨幣論」をベースに考えた経済理論です。


< 音声での感想 >


音声でも感想を述べていますので、視聴したい方は
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【経済本書評】超ネタバレ!経済本100冊読破&書評まとめ
【経済本書評】超ネタバレ!経済本あらすじ100冊~総合版~

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