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獣たちのコロシアム 池袋ウエストゲートパークXVI 石田 衣良

いつものIWGPシリーズ新刊っ。

IWGPは時事ネタで物語が進むから
読み返したときにその時の時代を思い出す。
それが面白い所でもある。

解説にあったがそうだな。
マコトより年上になってしまった。

不思議だ。カラギャン戦争の時は、おれは小学生でマコトはめっちゃお兄さんだったはず。

どこで追い抜いてしまったんだろう。

私は文庫で追いかけているのでマコトの事件は2年前の話がまとまっている、体でいつも読んでいる。

今回の4篇は

1、タピオカとドラッグと時代に置いていかれたサラリーマン

ドラッグなんてそこら中で売っているってことを大人は見えてないんだよなあ。って再認識した。
そして時代においてかれたサラリーマン。
夕方に公園にいて帰らないサラリーマンってきっとこんな感じなのかな。
俺はサラリーマンじゃないからわかんないけど、きっとそこに居るんだろうなぁ。

2、ラブホ強盗

最近少し話題になったからほう。って思ったネタだが、2年前にこれを題材にしてるのはすごい。
割とあるらしいよ。ラブホ強盗。
ラブホ経営なんてしてないからまったく知らんけど、悪質よね〜。
っていうか新宿に次いで池袋がラブホ件数多いってのはびっくりした。渋谷は3位。池袋すげえ!

3、特殊詐欺、かな?うーん。まぁホストの闇営業的な感じ

SNSでホントに個人情報なんて気安く手に入る時代にバースデイコールか。面白い。
きっといくらキレイでクリーンになったとは言え、
違法なホストだって沢山あるだろうからこんな事があるんだろうなぁ。半年〜1年ループで屋号が変わる店って事だよねw

4、児童虐待の話

表題になっているこの話。
俺もマコトと同じく大甘な男なので涙ぐむよね。
なんで無くならないんだろうな。
大人になって良かったってみんな言うけどさ、
子供の時に壊れてしまった所は元には戻らない
まぁ甘い話だけどさ。

ただそうこの話は、オニオンルーター、ダークウェブが出てくる。TorがとうとうIWGPまで来たか!
っとなった。
でもホントさ。キディポルノにスナッフビデオとか世界中で延々と需要があるわけでさ。
日本だってプチエンジェル事件が表層化したけど
見えないところで、でもインターネットの普及で見えやすくなったんだよな。

不条理な気持ちになるよね。壊れてる奴は壊れてるんだよな。



そんな4篇で構成された今作品。

ゼロワンがよく出てきたね。

かーちゃんとタカシの絡みが毎度小ネタ的にとても好きだ。


IWGPはホントに『今』を感じる小説。
石田衣良の文章の読みやすさと共に。

また二年後(単行本が出ているのに読まない我慢)に

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