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【無料】基礎から分かる水産用語<22> 物流センターとは

みなと新聞で毎週火・金曜日に連載している「基礎から分かる水産用語」を公開します。
みなと新聞の専門記者が、漁業、流通・加工、小売など水産で使われる一般用語から専門用語まで、分かりやすく説明する連載です。

物流センターとは

 入荷した商品の検品、保管、加工の他、倉庫からの搬出、梱包(こんぽう)などの業務を担い、納入先に向けて発送するための流通拠点。業態ごとに手掛ける内容が異なり、輸送機能に重点を置く「配送センター」、在庫保管や受注に応じた荷造りを行う「ディストリビューションセンター」、在庫を持たず少量の荷物を高頻度で搬出する「トランスファーセンター」などに分類される。

 食品・スーパーマーケット業界では生鮮品の加工や検品、梱包、発送などを手掛ける「プロセスセンター(PC)」のことを指す場合が多い。九州エリアに店舗展開する大手量販店、イオン九州(福岡市)は5月末現在、福岡と佐賀、熊本、宮崎の各県に1カ所ずつ、自社PCの「旬鮮工房」を置く。地場鮮魚などをここで刺身や切り身、惣菜などに加工し、近隣店舗に供給する役割を担う。水産物以外ではカットフルーツや弁当、馬刺しなどの製造を手掛けている。

 同社は旬鮮工房の開設によって、店舗にバックヤードがない都市型小型店にも充実したアイテム数をそろえられるようになった他、人的・物的リソースの集約により作業効率が向上し、これまでよりも高鮮度な商品の納品が可能になったという。「6月には新たに1拠点を新設する計画」と広報担当者。

みなと新聞本紙2022年6月3日付の記事を掲載