コンプライアンスはだれのため
仕事をするうえで、今日、コンプライアンスは重視されている、といわれています。しかし、お聞きのように大手の会社でいくつも法令違反を「コンプライアンス違反」として報告されています。
この言い方にはかなり抵抗を感じています。
コンプライアンスは「法令の遵守」と訳されることが多いのですが、法の遵守は当然のことですから、本来はコンプライアンスはもっと道徳的、倫理的な側面を重視したいと考えています。
たとえば、ハラスメントを防いだり、個人や企業情報を守るなどが考えられます。
コンプライアンスというと従業者の就業の上の責務のように思われますが、本来は仕事を進めていくうえでの基本的なマナーと考えたいので、組織の法令違反をコンプライアンス違反といわれるのは、やはり心外な気がします。コンプライアンスは会社内あるいは対外的なモラル、秩序を正すことが重要だと考えています。
なぜコンプライアンスに注目するかと言うと、モラル、秩序を互いに守り、尊重し合うことがはたらき方をスムーズにするのではないかと期待しているからです。それはただモラルや、ルールを守るというよりも、ともに仕事をする人が互いを思いはかる意識を持つことが出来ないかと考えるのです。
コンプライアンスをうまく用いることで、従業員のメンタルな面を能動的に守っていくことが出来ることを望んでいます。
ただ、これはモラルやマナーを守ろうといっても、各人の価値観はさまざまですね。法や規定のように規制することもできません。
ちかごろ共感について言及されることが多いですが、企業では消費者ニーズを探る手立てのように考えるようです。
ここでは仕事をする互いを思いやる、その人の考え、行動に共感する気持ちを持つと、良いのではないかと提案します。
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