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「自己愛性パーソナリティ障害」の恋人

普通の人であれば、真面目であればあるほど、付き合う相手は良い人間であると信じて関係を構築していくものだと思います。

いわゆる「性善説」に基づいて、自分が良くすれば相手も良くしてくれる。嫌なことをしっかり伝えれば相手も理解して直してくれる、もしくは直す努力をしてくれる。お互いに相手を尊重し合って、ぶつかりながらも成長していくというのが正しい関係だと信じて相手に接するかと思います。

特に恋人というのは自分の時間やお金、精神的エネルギーなど様々なものを最も消費する相手なので、元から悪意を持っている場合でなければ(最初から遊んでやろう、騙してやろう、搾取してやろう)、向き合っていけば必ず何かしら関係を続けていく糸口は見えてくるものです。本当に性格が合わない場合も、揉めずにお互いの幸せを願って別れるなども向き合った結果であれば悪いことではありません。

しかし、全く話にならない、というより向き合ってもらえると思って付き合うととんでもない目に合う相手がいます。

意外と多い「自己愛性パーソナリティ障害」

「自己愛性パーソナリティ障害」という言葉を聞いたことがありますか?多くの人はあまり聞いたことがないと思います。よく言われる特徴は以下です。

1.誇大的感覚
自分は誰よりも特別で素晴らしい、すごい人間なのだという感覚。

2.空想にとらわれている
日常とは離れた理想的な空想にとらわれていて、ナルシスティックな世界にいます。高級レストラン、ホテル、ブランド物など、分かりやすく現実とは離れた世界に自分がいることに酔っている。

3.自分が特別で、凡人には理解不能
人を見下す傾向があり、「特別な人にしか自分のことは理解できない」と言ったりする。

4.過剰な賛美を期待
見た目、経歴、周りにいる人など、自分や自分を取り囲むもの全てをもっと褒めてくれと過剰な賛美を期待している。一人の人ではなく様々な人からチヤホヤされたい。

5.特権意識を期待
自分は特別なのだから特別扱いしてくれということ。タクシー、グリーン車、スイートルーム、高級レストラン、ブランド品などもここに紐付きます。

6.相手を不当に利用
自分の利益のために相手にタダ働きさせる、お金、時間、感情などを不当に搾取する行動を取る。

7.共感の欠如
相手の痛みがわからない。自分に起きた場合は激昂するが、同じことを自分が他人にすることはできてしまう。

8.嫉妬
妬んだり、あるいは妬まれているという妄想に駆られている。「○○は私のことを妬んでいる」と言うが、妬んでいるのではなくただ普通に怒っているだけだったりする。

9.尊大な行動・態度
偉そうな行動、態度を取ったりする。

私のケースは彼女がこの項目全てに当てはまる子でした。。

10代〜20代前半であれば、誰しも自分は特別な存在だと思い、それに身の丈が合うように背伸びしながら成長していくものなので、若いうちは悪いことではありませんが、成長過程で強いコンプレックスを持ってしまったり、甘やかされやチヤホヤされすぎたり、自己肯定感のみ強く残ってしまった場合、「自己愛性パーソナリティー障害」に近いケースが多く発生するように感じます。

男性はプライドの生き物であり、精神的に幼い人も多いので、どちらかというと男性の方が多いとされてますが、昨今は時代も変わり女性にも増えてきたのではと感じます。それが「港区女子」です。

「港区女子」と言われる女性はミスコン、モデル、芸能など、いわゆる顔面偏差値の高い子たちで形成されてます。そこに金を使ってくれる男、経歴のいい男、見た目のいい男など、チヤホヤしてくれる男たちがわんさか寄ってきます。

自分は無限に求められいて、選びたい放題で、もっと上がいるもっと上がいると、自分自身の価値とは関係なく錯覚し、異常なまでの自己肯定感に支配されるわけです。

「自分は謙虚で港区女子みたいな子が一番嫌い、自分は違うと思い込んでいた彼女」

それはもう凄かったです。地方で働いていた子ですが、週末は関西や関東などに移動して様々な社長や男たちに高級フレンチや鮨を奢ってもらってました。大人数ではなく、1:1も多かったと思います。

それが分かったのも、食べログやGoogle Mapに平気で行ったところの写真をバンバン載っけているわけです。それを見て嫌に思わないパートナーがいるでしょうか?まずここで共感力が圧倒的に欠如してます。

このことに関して、信じてるけど嫌だなと伝えるととても不機嫌になって反発します。仕事や友人の延長だし、浮気でもなんでもないのに何なのと。

身体の関係や対価もらってないんだから、別に彼氏以外の男と2人で高級レストラン行って奢られてても何か悪いことある?という理論です。

身体の関係がない、お小遣いをもらってないからパパ活ではないという女性は実はかなり多いです。いや、これ思いっきりパパ活だから!

考えてみてください。同じような関係の同性(女性)の友達や先輩いますか?仕事であっても、高級レストランを1:1で頻繁に奢ってくれる人いますか?相手に下心あるの分かっててそれを利用しているだけですよね?

結局この子はエスカレートして、男と高級ホテルに外泊までしてました。しかもわざわざ実家に帰るという嘘までついて。証拠写真まで残ってて本当に頭おかしいと思いましたが、問い詰めてみると、これもレストランの延長で、いいところに連れて行ってくれるからついて行っただけだということです。同じ部屋、同じベットで寝たけど何もなかったと。これを信じられる人がどこにいるのか。。

この時私は本当に辛くてどうしたらいいか分かりませんでした。その時はまだ別れたくないという気持ちも強かったこともあり、相手から私への愚痴もあったので、それならそこは改善するから、本当に浮気じゃないなら今後こういうことだけはやめてくれ、特に嘘をつくことだけは人間関係作れないから本当にやめてくれと懇願しました。こんなに辛いことはないと思ってました。

しかしそこから1ヶ月後、これぞ舌の根も乾かないうちにというやつですが、全く同じことが起きました。しかも2回目が発覚する1週間前に盛大に誕生日のお祝いをしてあげた直後の話です。

またしても嘘をついて、同じ男といました。しかも言っている場所と違うところという嘘の積み重ねです。もう恐怖を感じました。すぐに別れることを伝えると、案の定、逆ギレ。地方にわざわざ自分で家を借りてほぼ同棲になっていたこともあり、辛すぎるのですぐに家を引き払って東京に戻る。引越しの準備をどんどんしたいから、私の買ったものからとりあえず捨ててくと伝えたところ、驚きの一言が出てきました。

「ちなみに私が今までもらったプレゼントは私に所有権があるからね」

背筋が凍りつくほどぞっとしました。品性のかけらも無いにもほどがあると。家具とかの処分の話でそんなこと一切言ってないのに。ちなみにブランド品が大好きだったので、かなりの金額のブランド品をいくつもプレゼントしてしまってました。

お分かりのように、【自分を特別な存在だと思っており、過剰な賛美を求める】という点で、高級レストランやホテル、ブランド品を求め、彼氏だけではなく、様々な男にチヤホヤされないと満足できない。また、自分は相手のちょっとした浮気のような行為でも許せないにも関わらず、世間一般では明らかに浮気と言われる行為を平然とやる、相手に悪いと思わない点は【共感性の欠如】になります。様々な男から高級レストランを奢ってもらったり、最後のプレゼントの所有権の話も、愛情などではなく物などで判断しており、【相手を不当に利用】に当てはまります。そういえばよく自分の仕事を私や、会社の男の同期にやらせてました。高級レストランや高級ホテルばかりだったので、高いお金を払っている分相手にそれなりのサービスを求めることから【尊大な行動・態度】もちらほら目につきました。自分で払っているわけでもないのに。。レストランに時間通り行ったことはありませんでした。必ず遅刻するので、お店の人に本当に申し訳ないと思う日々でした。

「自己愛性パーソナリティー障害」は治らない病気?

パーソナリティー障害は基本的には治らない病気のため、精神科などでもあえて病名を診断しないそうです。実際にどんなにこちらが頑張っても向き合ってもらえなければ自分がとにかく傷つくだけというのが身にしみました。

しかし、一度は好きになった相手なので、私では変えることはできなかったですし、これ以上寄り添うことはできなかったですが、自分自身で世間とのズレやおかしさ、どれだけ人を傷つけているかに気づいて、少しでも変わって幸せな人生を進んで欲しいと今は切に思ってます。

そうでないと、どう考えてもここから先、若さなどが通じなってきた時に今まで積み重ねた負債が全て被ってきて悲惨なことになるのは目に見えているからです。その人生の方が圧倒的に長いですからね。

治る治らない、本当にパーソナリティー障害なのかは置いておいて、高過ぎる自己肯定感は身を滅ぼすので、時には止まって自分を見つめ直すことを忘れないようにしたいです。


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